クラシックはBGMに向かない
最近すっかり記事更新をサボっていた。
もともと気が向いたときに書くスタイルなのだが、いまは就活優先なので書くのが後回しになるのも無理はない。
今回は例外的に。
事業所には当番制度があり、お昼休憩のBGMは当番が選んでいいことになっている。
そのような場で個人の嗜好を全開にするのは好ましくないと考え、私は長いことYouTubeのBGMチャンネルにお世話になっていた。
人畜無害なBGMの宝庫だからである。
しかし前回の当番では勝手に「追悼特集」とテーマを設け、
小澤/サイトウ・キネンのモーツァルト:ディヴェルティメントK.136
と
ポリーニがベーム/ウィーン・フィルの伴奏で弾いたモーツァルトのピアノ協奏曲第23番
を流した。
そしたら職員から
「今日の音楽は優雅ですね〜」
の声がかかった。
そうなのだ。クラシックは優雅。ホテルのラウンジなどでよく流れている。
サブちゃんの「まつり」が流れているラウンジは聞いたことがない。
そういう場にクラシックは使い勝手がいいのだ。
その反面、くだけたムードにはなりにくい。
女性を口説くならクラシックのかかっている店は絶対やめた方がいい。ガードが緩むことはない。
女性と親密なムードになりたいならジャズの店がいいだろう。
会話のBGMに一番合っている音楽ジャンルだと思う。
クラシックは「内容のある音楽」だから、BGMにはなりえないというのが私の実感だ。
逆に、BGM化したクラシックは聴くに耐えないものばかり。
それはもはやクラシックとは呼べない。イージーリスニングである。
「内容のある音楽」は何もクラシックの専売特許ではない。
失恋ソングの傑作、HYの「366日」も、職場のBGMにはふさわしくないだろう。
安心して昼寝できるような「中身のない音楽」がBGMにはいい。それでこそ、BGMだ。
とはいえ、私にはある野望がある。土曜に行われるレクリエーションプログラムにおいて、「90分でクラシックがもっと好きになれるプログラム」をやろうと思っているのだ。
すでに職員には話してあるので、後は企画書を提出するだけ。
その下地作りもあって、お昼休憩にクラシックを流すようにしたのだ。
ちなみに明日は当番だ。今回の選曲は、
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
マーラー:交響曲第5番アダージェット
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番
である。
検索予防のために演奏家名は伏せるが(意味ない?😅)、演奏の質はどれも高いと思う。いろいろ聴いたうえで選曲した。
アランフェス協奏曲はカジュアルで気楽な曲と思いきや、第2楽章でギターを津軽三味線のごとく激しく掻き鳴らす場面がある。
やはり油断はできない。内容のある音楽はBGMたりえないのだ。
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