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第4回 うつ病の時に「しない方がいい事1:オーバードーズ」

ご覧いただきありがとうございます。さて、前回はうつ病の時に「どうするか」を記しました(一部100円返金可)。今度は逆に、うつ病の時にしない方が良いことを説明します。

うつ病の時に「しない方がいい事」は、うつ病を悪化させたり、回復を妨げたりするものです。ここでは8項目説明します。列挙すると

  1. オーバードーズまたはOD

  2. アルコールの摂取

  3. 甘いものを食べすぎること

  4. 自傷行為・自殺行為

  5. 重大な決断

  6. 過去や未来を考えること

  7. ニュースを見る

  8. なにかに依存する

今回は1.オーバ―ドーズまたはOD

1.オーバードーズまたはOD

ちまたで流行っているOD。オーディと、読み方はそのままです。何の略か?どんな意味か?をご存じない方も多いかと思います。簡単に説明すると、ODとはオーバードーズ、すなわちOverDoseの略です。Doseというのは薬の用量の事なので、それをOverするわけですから、正しい使用量を超えて飲むという事で、薬の過量摂取を意味します。

ODは若者の中で流行っていると報道されることをあります。どんな理由をもってODするのかと言えば、多くの場合

  • 辛い現実から逃れたい

  • 助けてほしい

  • 意識を消したい

  • 死んでしまいたい

  • うつの症状の辛さから逃れたい

  • 陶酔して幻覚を見たり快楽を得たい

  • 眠りたい

などある程度共通しています。しかし、ODには恐ろしい副作用がある事を報道しているメディアは少ないと思います。ODは非常に危険であり、大量に薬を飲むと次のように死につながる病気になります。

  • 筋肉が溶ける横紋筋融解症

  • 錯乱や高体温を伴い死に至る悪性症候群

  • セロトニン過剰によるセロトニン症候群

  • 毒物を分解する肝臓がやられる肝機能障害

  • 毒物を排泄する腎臓がやられる腎不全

  • 心臓のリズムが狂う致死性不整脈

  • 薬が腸に詰まるイレウス

また、救急搬送された場合、胃洗浄をされることもあります。これは胃の中に水を大量に送り込み、それを回収することで胃を洗う処置です。経験者によるとなかなか辛いものだそうで、ODをした罰として施される場合もあるとかないとか。

ODは死んでしまいたいという意味でも使われることがあるので、うつ病の患者さんはODしやすい傾向にあるのかもしれません。しかし、ODをしても単に苦しい思いをするだけで、うつ病は改善しません。それどころか、益々うつ病が慢性化するでしょう。

うつ病に効くのは「睡眠」です。ODはうつの一時しのぎもできない危険な行為であり、もし主治医に出された薬をODすれば、医師との信頼関係も崩れます。そのため、ODしたい気分になったら、医師に相談するか、精神科救急ダイアルに電話をするなり、医療の助けを受けて下さい。

ところでどんな薬がODされるのかと言えば、主に精神科で出される薬か、薬局で買える薬でしょう。具体的にどんな薬なのか?それを多量摂取するとどうなるのか?を見てみましょう。これで第4回を終了します。

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