お天気がよかったらドライブにという約束だったのだけど、まぁものすごい雨である。雷つきの。

「僕たちって雨男雨女だったっけ？」
「私は……そんなに強くはない晴れ女だと思ってた」
「僕はくもり男かな……」

　決めたのは先週のことだから、そのときはまだ雨予報ではなかったのだけど……。

「……部屋でまったりしよっか」
「そうだね。実は僕いま、ジグソーパズルやってるんだけど、一緒にやらない？」
「パズルかぁ。大人になってからはしてないかも……」
「そうなの？　じゃあ、やろうよ。ハマると楽しいよ」
「やってみようかな。どんな絵柄のパズルなの？」
「絵はね……写真を撮っておいたから……これ」

　携帯電話を見せてくる。風景か、有名絵画あたりかなと思っていたら……

「こ、これは……」
「クリスマスでーす！」
「な、なんでいま、クリスマスの柄なの？」
「やっぱりそう思うよね。でも、なんだろ、冬のイメージがあるものを今みたいな夏の時季にやるとなんか涼しく感じない？　この絵にはサンタクロースもいるし、雪だるまもいて、雪も降ってる」

　まさかのタイミングだ。これは私が昨日、クリスマス関連本を図書館で借りた話をすべきだろうか。

「どうかした？」
「……ううん。確かに、涼しそうだよね」
「でしょー。まぁ今日は雨が降っているからいつもよりは涼しいけどね」

　もしかしたら私たちはとっても気が合うのかもしれない。そう思ったらなんだかいつもよりドキドキしてきてしまった。ちゃんとパズルのピースをはめられるかな……。