森の中のアート散歩: 安野光雅館とその秘密
三連休の真ん中の日、美しい京丹後市久美浜町にひっそりと佇む「森の中の家 安野光雅館」に行ってきました。
ずっと行ってみたかった美術館です。
夫の実家から車で約30分。
こんなに近くにあるのに、「行かない」なんて選択肢はありません。
今回の帰省のメインイベントです。
朝から雨が降っていましたが、我が家はなんでも朝イチ行動派。
9時半からオープンする美術館に合わせて、家を出発しました。
この美術館は、まるで森に抱かれるように設計されており、訪れる者を静寂と美の世界へと誘います。
建築は安藤忠雄さんの手によるもの。
自然と調和するその構造は、まさに美術館のコンセプトを体現しているようです。
「森の中の家」というだけあって、門を通り抜けると、木々が建物とわたしたちを包んでくれます。
いざ美術館へ。一歩足を踏み入れるだけで、安野光雅さんの創り出す世界へと誘われます。受付にはグッズやシルクスクリーンの作品がいっぱい。
実際の作品を見る前に、もう気持ちが昂って、買い物をしたくてたまらなくなりました。
その思いをぐっと抑え、展示室へ。
安野さんの作品は、どこか懐かしさを感じさせる繊細なタッチで、見るものを優しく包み込みます。
絵本や挿絵、さらには司馬遼太郎さんの「街道をゆく」の挿画まで、日常に溶け込んでいる安野さんの作品は、見たことがないようでいて、実は身近な存在。
今回はゆかりの深い司馬遼太郎さんと関わりのある作品が多数展示されていました。
文学と美術の融合を感じさせます。
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和久傳さんが所蔵する安野さんの作品は、3ヶ月ごとくらいに、テーマに沿って展示されるそうです。常に新鮮な驚きと発見がありますね、きっと。
次の展示「つるかめさんの歌」では、架空の学校を舞台にした愛らしい動物たちや生き生きとした詩が展示される予定です。
訪れる人々に春の訪れを感じさせ、再訪の楽しみを与えてくれるはず。
「森の中の家 安野光雅館」は、単なる美術館ではなく、時間がゆっくりと流れる場所。
訪れる人々に心の安らぎを与え、日常から一歩離れた特別な体験を提供してくれます。
私もまた春に訪れたいと思っています。その時が来るのを心待ちにしています。
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