見出し画像

新規事業の立ち上げがうまくいかない時に読んでほしい

前置き

こういった記事を書くと、「お前が作った事業全然有名じゃないやんけ!」とか「もっと良い事業作ってる人はおるやろ!アホ!」と思う人もいるかもしれませんが、スイマセン。そういった記事ではないです。
新規事業を任され、立ち上げることになったとか、会社のフェーズ的に次の柱を作らなければならない、とか、どうしても今の会社だとワクワクしなくて自分でチャレンジしたい!だとか新規事業を作るのはピッカピカな理由の人ばかりではないと思います。
いろんな背景の人にも参考になればなと思いながら書きます。

この記事を書きたいと思ったきっかけ

2つあります。
一つは、自分自身2社目の起業、そして過去所属してきた会社も含めると4社目での新規事業、サービスの立ち上げ。サービス数は10個くらいにはなると思います。今回、フレッシュな気持ちで新しい事業を作っている環境だからこそ、振り返りのために書いておきたいというのがあります。
もう一つは、前回のブログにも書きましたが、「仕組みづくり」が得意なので、新しく新規事業を立ち上げる、何か枠組みを作るという方のために僕の知見がうまく生かせるかな、と思いましてそういった方のサポートの仕事も増やしたいという思いがあります。

今回、ターゲットにするフェーズ

今回、特化しておきたいのは新しいサービスアイデアの構想から、価値検証や実証実験を経て、事業化するプロセスまでのお話です。
事業化後のグロースなどはもっと専門的な方がたくさんいるので、今回はそれまでのフェーズに特化して書こうと思います。ただ、あまり細かく書くとめちゃくちゃ長そうになるのですごくサクッと書きます。

3行で自己紹介

・現在は株式会社イロリという会社で食関連のサービス立ち上げを行っています。
・2022年末までクックパッドで日本事業の責任者をやっていました。クックパッドマートというサービスを立ち上げて5年運営していました。
・東日本震災の年、19歳の時に起業し、スタートアップに入社後、経営に関るのといくつかの新規事業立ち上げを経験し、クックパッドー>株式会社イロリを創業という流れです。
最近の近況はこんな感じです。


新しく事業を立ち上げる人とはどういう人か

良く、ニュースに出てきたりメディアに出てきたりするような方がいますが、僕は特にこういう人だから新規事業に向いている、ということはないと思います。基本的には経験によってほとんどのスキルは身につくと信じているので、どんな人でも新しい事業を作る人にはなると思っています
なぜならば、新しいサービスはチームで作ることが多いからです。1人で新規事業を立ち上げる個人開発者もたまにいますが、僕の体感では10-20%くらいです。事業化されるほとんどのサービスは個人開発者ではなく、誰かしらの力を借りている人が多いなと感じます。
それはつまり、「自分の実績や経験に基づいたスキル」を武器に戦うだけではなく、「こうありたい!」というウィルとスキルを埋めるために仲間集めをし、協力を得られる人、というのが新しく事業を立ち上げるために向いているのかなと思います。

やりたいアイデアが見つからない

とにかくいろんな人に話すことで90%くらい解決すると思います。アイデアが見つからないということは、世の中の解決している課題に出会わなさすぎているという話です。
僕の場合、とにかく新しい経験につながるものはとにかく時間とお金がかかってでも注ぎたいという性格があります。食べたことがないもの食べてみたい、行ったことがない国には行ってみたい、そういった自分自身の経験が増えれば増えるほど、自分の価値観というものが芽生えてくると思います。とにかく、たくさんの情報や経験に触れることが必要だと思います。
それもなかなか普段、できないということであれば知り合いでもなんでも良いので周りの人たちに「何か困ってることない?」「最近こういうサービスあったらなって思ったことない?」と聞きまくればいいと思います。
自分以外の人たちの意見を鵜呑みにする必要はないですが、とにかく情報に触れまくることが課題集めに繋がり、きっかけを増やしてくれると思います。

サービスや事業ってどうやって考えるのかわからない

ソフトバンクの孫さんが最初に作った事業(売却した)は自動翻訳機と言われています。今や日本を代表する事業であるニトリもユニクロも、最初は小さな店舗や小売店から始まっています。
つまり、最初から完璧な事業なんてないと思っています。今は資金調達しやすい環境になったことから、立ち上げから莫大な資金を投入し完成度の高い事業を作る人もいますが、本当にこういうのが起きるのは奇跡です。
最初はお金もかけずに地道に作るのが一番良いと思います。
僕が作ってきた事業はいわゆるプラットフォームサービス(メルカリとかUberみたいなモデルのものです)が多かったので「お金をもらう人の課題を解決する事業」「お金を払う人の課題を解決する事業」両方を同時に作らないといけなかったですが、基本的にはこのどちらかです。どちらかを解決すれば大体事業になります。
売る人からすれば「これまでより需要がめちゃくちゃ増える」「これまでより利益幅がめちゃくちゃ増える」買う人からすれば「これまでよりめちゃくちゃ安く買える」「これまでよりめちゃくちゃ便利になる」となれば事業として成立すると思います。

解決したい課題が見つかれば、徹底的になぜその課題が解決できていないのか?を徹底的に因数分解してみると良いです。例えば「携帯の電池が切れやすい」という課題を徹底追求すれば朝夕の通勤電車で電池を使いすぎてしまう、会社や学校で充電できる場所がない、特定のアプリがすごく電力を消費する、などいろんな理由が生まれてきます。

例えば会社や学校で充電できる場所がない。に向き合うアイデアを出しまくってみます。この課題を潰してユーザーが課題を解決できるなら、そこに特化してお金をもらえるアイデアを考えてみると良いと思います。

サービスや事業を作りたいものはあるけど技術がない

プロダクト・マーケット・フィットという言葉があります。文字通り自分が作っているプロダクトが市場に受け入れられるという言葉ですが、課題だけを見つけてもプロダクトはできません。稚拙なプロダクトでも、市場に受け入れられるかわかりません。

最初にも書いたようにプロダクトには時間がかかります。今まで経験してきたケースは技術がないからプロダクトがつくれないのではなく、「課題解決するまでのプロダクトを作る」時間の見通しが立てられないから尻込みしてしまう、という問題が大きいように思います。

たとえば「こういったアプリがあれば世の中の課題が解決できる!」というアイデアが出ても、実際にその事業を作るには時間がかかります。この時間を正しく見積もり、正しい投資をしていくことが新規事業管理でいちばん大事なことかなと思います。

重要なのは時間です。最初から完成形を引くこともできるし、ユーザーインタビューしながら、作ったプロトタイプのフィードバックを受け入れることでもできます。
すごくシンプルに
・1日で作るプロトタイプでどこまで課題解決に向き合えるか
・1週間で作るプロトタイプでどこまで課題解決に向き合えるか
・1ヶ月で作るプロトタイプでどこまで課題解決に向き合えるか
・3ヶ月で作るプロトタイプでどこまで課題解決に向き合えるか
と考えてみるのがおすすめです。この時3ヶ月以上のプロジェクトにするのはお勧めしません。人が大体コミットできる集中できる期間はこのくらいです。浪人して計画立てても大学に簡単に合格するわけではありません。

その時のユーザーのFBの状態に合わせて自分たちの作るプロダクトがいつ完成を向かえるのか、どんどん考えていくと技術投資と事業立ち上げのバランスが見えてくるんじゃないかと思います。

事業化するべきか?

事業化のラインは会社や個人にとって全然異なると思います。
赤字でもやるべき事業というものがあるかもしれないし、このくらいの利益水準を出したいというROIの目安があるかもしれません。
スタートアップの場合は、実際に投資を受けた会社がどういったリターンを出しているのか、投資家だったらどのくらいを求めるのか、というのをまた聞いてみたり調べてみると良いと思います。
過去の成功実績の水準を上回るとプレゼンテーションで署名できれば、無事事業化できるということになります。

チーム仲がうまくいかない

基本的に上記に挙げた理由のどこかが詰まっているんだと思います。
その時は、誤魔化さずに「今状態うまく行ってないよね、もう一度やるべきことと、やることステップバックしてみよう」と関係性が悪化する前に戻る勇気も必要だと思います。

最後に

自分が今関わっている事業が、時に自分の人生全てと感じてしまうことがあると思います。僕もいつもその感情になります。
だけど、失敗するということも大事だと思っています。失敗したことを失敗したと認識できなければいつでもずるずると引きずってしまいます。
自分の人生をどのくらい新規事業にベットしたいのか?期間を決めることで、モチベーションが一気に上がることもあります。
新しく事業を作るというのは全く特殊なことではないし、もっとライフワークのようにやる人が増える社会になったら良いと思っています。
新しい事業を作れるようになれば、確実に人生は豊かになります、クリエイティブになります。
壁にぶつかってもガンガントライしていきましょう!

この記事読んで何か話聞いてみたい、話してみたいと思ってくれた方はコンタクトください👍

一緒に仕事をしてみたい、仕事を頼んでみたい、なんでもOKです。お茶とかでも。

https://www.facebook.com/koppe0205

https://twitter.com/koppe_jp


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?