潜水


一歩進んだら落ちてしまった
ほんの一瞬のことで

これまでのことも全て
失うような感覚と共に
どういう風にものを考えていたのか
すっかり分からなくなる

同じところをぐるぐる回り
生産性から切り離された心と身体で
何も守るものはないと分かっていても
それでも底抜けに深い
そして暗く
光がない

闇に沈んでいく夢を見て
恐怖と混乱と絶望のために
汗だくで目醒めて
助けを求めて縋ろうと思っても
隣には誰もいない

そしてここがまだ暗闇の底で
そしてここが現実であることがわかる

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