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アニメ『宝石の国』劇伴。無性生物と無感情と仏像。

劇伴レビューをまとめて書いていたけど、単体でちょこちょこ書くことにした。

僕が書くときは大体「おもしろいな」と感じたとき。音のつくりかたや当てかたが。

アニメ『宝石の国』とは

”粉々になっても再生する不死のカラダを持つ宝石28人と、彼らを装飾品にしようと襲いかかる月人(つきじん)との果てなき戦い。強くてもろくて美しい。宝石たちの新感覚アクション・バトル・ファンタジー。”

音楽:藤澤慶昌


ガムランや胡弓のサウンドを使った透明感のある音楽。

音楽に感情が乗ってなさすぎるかなと感じた。

音に感情が乗ってないと、どの場面にも合わせやすい反面、どんな感情のシーンなのかがわかりにくくなる。

特に前半、物語のテンポが早すぎて主人公(フォスフォフィライト)の感情や状況、キャラクターが飲み込みにくかった。

音楽で感情の動きを指し示すことができれば、もうちょっとわかりやすくなったかなと思う。

また、アホっぽい音楽がなくて、コミカルと真面目な部分の温度差があまりない。ただ、ここはシュールな面白さが出ていた。

敵の音楽は素晴らしい

月人(つきじん)と呼ばれる、月からくる仏像のようなものが敵。

音楽では美しさそのもので怖さを表現している。

「美人は怖い」と言われたりしますが、そういったイメージ。

「魔法少女まどか☆マギカ」や「結城友奈は勇者である」の印象に似ている。
イントロで単独の鐘の音色が鳴るんだけど、それが効果音の鐘の音と混同する場面があった。

そこは重要なシーンだったので惜しかった。


効果音。人物は石でできている。

体がぶつかる音が、石というよりも陶器のような音になっている。

壊れやすい印象がする。

一から音を考えるのは大変だっただろうなと思う。


デザイン。完璧な3DCG。

ビジュアル的な情報としては、宝石、仏像、島、海。

女性と男性の中間(女性より)の無性生物。

見る前はあまりビジュアルが得意ではないかも、と思ったんだけど、見た後は完璧に感じた。

CGに感じる違和感が全くといっていいほどなかった。さらに、CGならではの美しさまで感じた。

おわりに

黒沢ともよさんの演技も最高。

コミックもみたんだけど、かなり情報量が少なく、おかげでアニメで膨らませることができたのかなあと。


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