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聴覚障害者が婚活イベントに参加してみた

感音性難聴、障害者手帳持ちの私です。

昔はわいわいした場やイベントに参加するのがすきでした。
しかし、難聴がすすみ、手帳を持てるようになったころから、初めましての人が集まってワイワイやるイベントへの足が遠のいていました。

勇気を出して行ってみた婚活イベントがとても楽しくて、大切な気づきもあったのでnoteに書き残したいと思います。

聴覚障害は見た目でわからない障害の一つです。
もし周囲に伝えなくてすむならば、伝えない選択をとる人も少なくありません。

私自身、今となってはみんなの助けがないとどうしようもないので公表していますが、もっと聞こえていた頃、誤魔化せばなんとかなるかなと思っていた頃はギリギリまで人に伝えていませんでした。
(ちなみ自分が何とかなってると思ってても周りの人は気づいているものです)

なぜ言わないのか?は人それぞれ理由があると思います。
私の場合は、
「障害者です。配慮して下さい」と主張するように感じてしまってどうにも遠慮してしまっていたからです。


今回参加したのはこのイベント
婚活de辰野!

事前に主催者に難聴を伝えたところ、
私と認識合わせをした上で当日最初のオリエンテーションで参加者みんなに伝えてくれました。

これをやるだけで悲しい誤解を招くことがなくなり、そして私自身も後ろから話しかけられたのに無視しちゃってたらどうしよう?!というプレッシャーなく楽しむことができます。

実際、今回のイベントの中でこんなふうに助けてもらえました。
・このくらいで聞こえますか、と話し始める前に確認してくれる
・ゆっくり大きめに話してくれる
・説明が分からなくておたおたしていると、これからね、と気がついてくれた近くの人が説明してくれる
・先程の説明わかりました?と分かってない可能性を考慮してくれる
・数字はジェスチャーつけてくれる


男女問わず、たくさんの方に心遣いをいただねて、本当に本当に心を楽にしてもらいました。


この手のイベント、すごくすきなんです。
でも、みんなとワイワイしたいなと思うのだけど、
迷惑をかけてしまうとか、私がいなければみんなのペースで楽しめるのに邪魔してしまうとか、
そんな心配ばかりしてイベントごとに参加できていなかったのですが、
勇気を出して自分の事情を話してみたら幸せな1日を過ごせました。

世界は時に厳しいけれど、やさしくできている。


でも大前提として私の参加を快く迎え入れて、そして様々な配慮をしてくださった婚活de八ヶ岳実行委員会の皆様が本当に素晴らしかった。
こればかりは、当事者の勇気だけでは解決できません。

でもイベント主催者が配慮するだけで、
参加者がここまで親身になってくれるのであれば、私たち聴覚障害者がコミュニティから取り残されてしまうことはずいぶん少なくなるかもしれません。

そして、私がこうやって公表してイベントに参加することで見た目ではわからない「難聴の人」がいるということ、そしてどんなことが起こりうるのかを知ることで次に難聴の人に出会ったときにその人が孤立することがない助けになれば嬉しいなと思い、noteに書いてみました。

本当は、一口に難聴と言っても人によって聞こえ方が千差万別なので同じ対応ができるとは限らないという新しい問題が生まれるのですが、、、それはまた別のお話。
小さくても一つずつ石を積み上げればいつか天に届くはず。


これから私のやっていくことの第一歩になる1日でした。


それにしても私の障害云々を差し引いても
みんな楽しそうに1日過ごしていたので婚活de八ヶ岳推進委員会のファンになってしまいました。
ここのイベントなら安心して参加できそう!おすすめです。

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