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飛行機に乗り遅れた話

昔の話であるが、私は飛行機に乗り遅れた経験がある。2011年5月のGW真っ盛りのことだ。フィンランドに行くためにフィンエアーのチケットを購入したのだが、乗ることができなかった。

飛行機に乗り遅れたことのあるという人は、そういないのではないか。
人生でそうない出来事を振り返ってみたい。

飛行機代をけちった私

社会人3年目で、東京一人暮らしにも慣れた時期だったが、貯金はとても少なかった。
東京在住の私の場合、当然、成田空港が近いのだが、あえて名古屋から飛ぶ選択をとった。なぜなら名古屋発フィンエアーの方が安かったからだ。東京から名古屋までは夜行バスを利用することで、移動費用を加味しても名古屋発の方が安かった。それが後々、あだになるとは知る由もなく。

東京八重洲を予定どおり、夜11時に出発した。
予定では名古屋駅に翌朝6時着、その後空港まで移動し、10時40分発のセントレア発の飛行機に間に合うはずであった。

ふと目が覚めると

夜行バスでは寝られないタイプだが、その日は熟睡していた。日の光と共に目が覚めつつ、ふと腕時計に目をやると、時計の針は午前9時過ぎを指していた。
。。。
え??
相変わらず高速道路を突っ走るバスの前方の電光掲示板は、『次は豊橋』の文字である。

状況がしばらく飲み込めなかったが、
どうやらGWの最中、車の渋滞に巻き込まれ、バスが大幅に遅延していたのだ。
朝6時に名古屋駅に着くはずのバスが、まだ着く気配もなく、すでに午前9時を回っている。国際線だと空港に居なければならない出発2時間前をきっていた。

びっくりを通り越し、あっけにとられた私は、ギリギリでも間に合うことを期待しとりあえず空港に向かうことを決意した

まぁ間に合わないよね

バスが名古屋駅着後、目の前に止まっていたタクシー乗り込み、ドライバーに事情を話して急いで空港に向かってもらった。しかしながら、携帯でWebチェックインを済ますも空しく、空港に着いたときはすでに出発の時刻を10分過ぎていた。
タクシードライバーの会計時の申し訳ない表情は忘れもしない。急がせて申し訳なかったのはこちらの方だ。

すっからかんのチェックインカウンター

便が出発後のチェックインカウンターはこうもすっからかんなのか。
と感心している場合ではない。

しばらく空港内を徘徊し、どうすべきか思いを巡らせた。結論、ここまできてフィンランド行き取り止めという選択はせず、翌日の便で飛べないかリサーチをすることとした。
カウンターはすっからかんで、フィンエアー関係者らしき人も辺りに居ない。フィンエアーの日本支社に電話するも、GWで応答なし。大手国内旅行会社の予約専用コールも同じくして繋がらず。
なんとか見つかったチケットは、高額で尚且つ前払いで銀行振込みが必要とあり、お金がない私はそれは最終手段と考えた。

まさかの方法で

客観的にまさかなのかは分からないが、最終的に、フィンランド本国のフィンエアー予約センターに国際電話し、電話越しでチケットを購入することができた。完全取り直しだが、金額的にも受け入れられるものだった。
クレジットカード情報を電話越しで、しかも英語で伝えるのは若干勇気がいったが、えいやの気持ちで、無事に決済し、すぐ携帯のメールにチケットが送られてきた。

こうして、翌日の便で無事に行けることとなり、この日は想定外の空港ホテルに泊まり、明日に備えた。

無事にフィンランドに

到着が一日ずれたが、現地で約束していた人とも幸いにリスケしてもらえることになり、無事に再開を実現することが出来た。震災のあった2011年の年だったから、現地の友人は関心高く、身の安全や日本のことを心配してくれた。
貴重な旅の滞在時間が一日減ったが、行って良かったという思いに尽きる。

学び


この旅では、飛行機に乗り遅れたことによる想定外の費用(タクシー代、国内ホテル代、飛行機取り直しチケット)がかかり、トータルでとっても高くついた旅であった。今では笑い話でもありつつ、お金がもったいなかったというより、あの時、断念せず行って良かったという思いの方が強い。

その時々で自分にとって大事な選択をするということが大切だ。
そして、混雑期のバス、車移動は要注意だということは今後も肝に命じたい。

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