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【レシピ】自家製そら豆みそ〜季節のお豆で作ってみませんか

こんにちは!amaluneのサオリです。

今日から自分が普段作っているレシピを紹介していくことにします。
米糀に関するもの・お菓子など。

まずは基本のものからと思ったのですが、そら豆の季節になったので急遽そら豆レシピから書いています。

ワークショップなどもしていますが、
現在この状況で活動がほぼストップしています。
その中で何ができるか考えました。

もっとアウトプットを増やしたのと
こちらに書き留めておけば、もしかしたら私のレシピでも
見てくれた方が好きな時に作ってもらえるかなと思ったからです。

この状況をいい方向に活用して
ひとりでも多くの方が楽しい時間を過ごせますように。

そら豆でお味噌を仕込んでみたよ

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立派なそら豆〜!
先日、ママ友さんに自家菜園のそら豆を沢山いただいたので、新鮮なうちに娘と一緒にお味噌にしました!

今回、そら豆みそ豆板醤を仕込みました。

いつもの米みそを作る時の配合を参考に。

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ステイホームが続きますので、
この時間を活用して手作りにチャレンジしたり、お子さまがおられる方は楽しい食育にもなりますので、良かったら参考にして作ってみていただけると嬉しいです。

まずは、そら豆みそです。

通常の米みそは、茹でた大豆・米糀・塩で作ります。
この茹で大豆を蒸しそら豆に替えて作ります。これだけでもどんな感じになるのかすでにワクワク!

そして、大豆で作るみそよりも簡単なんです。

というのも、大豆で作る場合、
水に18時間漬ける・煮る時間が3〜4時間(圧力鍋なら30分〜1時間程度)と下準備に結構な時間がかかるんです。

一方そら豆でつくると、さやから取る工程は必要ですが、すぐに蒸し工程にいけるし、蒸し時間も15分程です。

ちょっとハードル下がりませんか?笑

3Tが味わえる〜手作りで味わえる3つの楽しみ〜

手作りの味噌って本当に美味しいんですよ!

工程はポイントさえおさえておけば、実は簡単。
体は使うけれど、どろ遊びをしているかのような感覚で楽しいし、何より添加物が入っていない本物が作れます。

作る楽しみ・出来上がるまでの待つ楽しみ・自分で作ったものを食べる楽しみが味わえます。

名付けて3T

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サザエさんのマスオさんの声を長年担当されていた増岡弘さん。自身の著書で『手作り味噌以外は味噌と認めない』と書かれていました。(なかなか厳し目の発言にハラハラ。なかなか言うのねマスオさん。)つい、マスオさんのイメージが強いので勝手に重ねてしまう私。でもこの言葉には共感します。

それから『手作りするから美味しい』とも書かれていました。
味が美味しいのに加え、自分で作ったから愛着が湧くってことだよね。
たまたま図書館で出会ったマスオさんの本(笑)増岡さんはナチュラリストだったんだ。知らなかったです。

市販品はすぐ買える、価格が手頃という手軽さがメリットです。ですが、どこ産の大豆なのか、遺伝子組み換えなの?どんな塩?麹歩合は?発酵工程ははどのように?

一度手作りすると、シンプルな材料でできること、出来あがるまでに約1年かかること、添加物なしでできることが分かります。だから、スーパーのお味噌の原材料を見て沢山の疑問が浮かび上がってくるのです。
他の調味料も同じです。この話は長くなるので、これはまた別で記事にしたいですね。

みその味の決め手となるふたつのこと

ひとつ目は麹歩合。
豆に対しての麹の量です。

糀が多いほど、腐敗しにくい・甘みがある味・発酵がすすみやすいです。
大豆で作る場合、乾燥豆の状態での量に対して糀が同量なら10歩合。
2倍なら20歩合。3倍なら30歩合と呼んでいます。

糀が多ければ多いほど贅沢なお味噌ですね。お味噌屋さんから購入することも出来ますが高くなるのでコスト面でも手づくりはオススメです◎

ふたつ目は塩分量
みそと言っても、白みそや赤だしなどさまざま。塩分量も幅広いです。
主に甘口と言われているものは、 7〜11%、辛口が11〜13%程度です。10%以下のものは白みそなどがそうです。

今回もいつもどうり10%と控えめな量にしています。
出来上がり目安量の10%という計算方法です。ご自身が用意される量で計算してみてくださいね。

前置きが長くなりましたが、さっそく作っていきましょー!

そら豆みその材料

amalune自家製そら豆みそ材料(約1.6kg、塩分濃度10%)
・そら豆  1,000g (さやから取った状態で)
・米糀      440g      (生米糀、乾燥米糀どちらでもOK)
・塩         160g        (海塩、岩塩などミネラルを含むもの)
・蒸し汁       みそのかたさ調整用。水でもOK

このような配合にしてみました。
大豆で計算する場合、だいたい水に漬けると2.5〜3倍に膨らみます。そら豆で仕込む場合、蒸しても膨らんだりしませんのでほぼ変わらないと想定し、糀の約2.5倍量あたりで量りやすい分量に決めました。

そら豆は、さやから取った状態での量です。ここだけご注意ください。
塩は、ミネラルを含む細かいものを選んでください。今回は顆粒タイプのヒマラヤ岩塩を使用しました。

蒸し汁は、今回はかたさが十分だったので足しませんでしたが、調整用に念の為冷まして用意しておいてください。

捨ててしまった場合は、湯冷ましなどでもOKです。

そら豆みその作り方

①さやから取り出す

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沢山いただいたので、5歳の娘と一緒に。縁側でせっせと作業です。
きれいに剥くことは難しくてもバリッと割って自分で考えながら取っていました。はじめは上手く出来なくて怒ってましたが、コツを掴んだらしく途中から楽しいと言って夢中になっていました。子どもさんのお手伝いポイントですね◎何個入ってるかな〜?小粒のがあった!などお楽しみがあるものいいです。

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頑張って取ってくれました。さやから取ってトータルで1.7kgありました!

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②そら豆を蒸す

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セイロに憧れていた時期もありましたが、今はこちらのジオ・プロダクトの蒸し器を使っています。

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今回は量があったので15分程蒸しましたが、少量なら10分程度でも良いと思います。

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爪楊枝や竹串ですっと刺せるくらい柔らかくなっていればOKです。
いい香り〜!

③蒸しそら豆を潰す

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キッチンエイドのミンサー初始動!量が多いときは、機械に頼ろう。
フードプロセッサーでもいいですね。人手があるときは、厚めの袋に入れて麺棒などを使って潰していくのも体は使いますが楽しいですよ。
そのときは、大きいつぶつぶがあまり残らないように。発酵がそこだけ進まなかったり麹菌の酵素が分解出来ずに腐敗の原因になることがあります。

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うにょうにょううにょ。
豆板醤の分も同時にしたかったので、1.5kg分潰してもらいました。

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なんだか面白い図です。この後の混ぜの工程でさんばらけになりましたので、新聞紙など敷くことをおすすめします。
子どもさんが散らかしても、大人も大きな心で受け止められます。笑

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準備出来ました。あとは混ぜの工程です。

④塩きりこうじを作る

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材料が混ぜやすい大きさのボールに、糀と塩を入れて馴染むように混ぜます。塩糀を作るときと同じです。塩だけ底に溜まりやすいので気をつけてください。ちょっとぎゅっぎゅっとする感じでするといいですね。

ボールの下に濡れふきんを敷いておくとボールが回ったりせず安定してくれますよ。お菓子作りのときにも役に立ちます。

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混ぜの工程は、ぜひ素手でしていただきたいのですが手に傷がある方はしみて痛いですし、雑菌が気になるので手袋をしてください。

素手で混ぜることで、ご家庭にあったお味噌になるといわれています。
混ぜる前にキレイに手を洗っておいてください。

⑤そら豆も混ぜる

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さて、最終段階にきました。早く混ぜたくて待ち構えてます。笑
潰しているあいだにそら豆の温度が低くなっているので大丈夫かと思いますが、あまりにも豆の温度が高い状態で糀と合わせると、麹菌が死滅してしまい発酵しない=味噌にならない。ということになってしまうので、そら豆のを40℃以下に冷ましてから混ぜてくださいね。

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混ぜがまだらだと、発酵具合に影響するのでよく混ぜてください。
“よく混ぜる”ってかなり適当な言葉ですよね。仕込み量によりますが、私は60〜100回程度と教わりました。

⑥みそ玉を作る

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混ぜ終わったら、容器に見合う大きさのみそ玉を作っていきます。要領よく詰めていくためと、詰める時に空気が入らないようにするためです。

重要なかたさですが、ひとつをお団子にしてみてパカッと割ってみてください。その時にポロポロと米粒が落ちパサパサしている場合はちょっと水分が足りないかもしれません。

そう感じたら、蒸し汁や水を少量加え混ぜてぱさつかない程度になったら団子を引き続き作ってください。

いっきに多くの水分を加えてしまうと、今度は水分が多く腐敗の原因になるのでココも注意するポイントです。

⑦容器に詰める

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底に2つ程入れたら拳で詰めていきます。
今回は、消毒した清潔な大きめの空き瓶にしました。ガラスの他に、ラミジップやホーロー容器でもOKです。金属製は避けてください。

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空洞が出来ていないか360度確認しながら行ってくださいね。
底が重要なので、ここは大人がしてあげてください。

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キレイに詰めれたらまた上に2個程度落としておさえていきます。その繰り返しです。

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空洞に注意。油断するとこのように空洞が残っていることがあります。悪いカビは空気に触れているところから発生します。表面なら発生してもそこだけ取り除けばいいのですが、下部に出来た空洞を詰め終わってから直すのは大変なので、途中途中でチェックしながら勧めてください。

ジャムおじさんのように、美味しくなあれと唱えながら仕込んでみてください♪きっと美味しいお味噌になります。

⑧容器をキレイにしてフタをして常温保管する

お疲れさまです。もう一息です。

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食品用アルコールや焼酎で瓶の入り口ふきんをきれいにします。

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今回は酒粕でフタをしてみることにしました。
まず、表面にカビは発生すると思っておいてください。発生したときは慌てずにカビの部分だけスプーンなどで取り除き、またフタをして発酵させます。カビを防ぐのには、色々な方法がありますが、試したことがなかったので酒粕でしてみることにしました。

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数キロなら、何もせず重しも不要・天地返し不要です。
天地返しとは、沢山仕込んだ際に、上部と下部の発酵具合を均等にするために、仕込んで数カ月後に詰め直す作業のことです。

表面にピチッとラップをして、フタをして完成です。

保管期間や保管方法など

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このように仕込み日や出来上がり目安、使用した材料を記しておくと次回に繋げるためのデータになりますし、そもそも何だっけ?ってことにはならないと思うのでおすすめします。何よりも愛着が湧きます♡

保管場所について
出来上がるまでは常温保管
出来上がったら冷蔵か冷凍保存
直射日光を避けてキッチンがおすすめ
トイレや玄関近くは避ける
保管期間について
目安:半年〜1年
味見して好みの味になったら冷蔵庫へ
冷蔵しても発酵は少しづつすすみます
変わっていく風味を楽しんで!

みそ作りはここまで!お疲れさまでした。
なるべく細かいポイントなども踏まえて書いてみました。
大変そうに思いますが、一度作ってみると意外と簡単と思っていただけると思います。

あとは、麹菌の酵素におまかせしましょう〜!
たまに見て気にかけてあげてくださいね。

仕込み後のお手入れについてはコチラ↓

Q&A方式で書いていますので
よろしければ参考にしてみてください。


まとめ:そら豆みその手順とおさえるPOINT

amalune自家製そら豆みその作り方 ざっくり手順
①そら豆を蒸す(10〜15分)
②塩切りこうじを作る(糀と塩を混ぜる)
③そら豆を潰す(なるべくペースト状になるまで)
④塩きり糀とそら豆を混ぜる(そら豆は40℃以下にする)
⑤みそ玉を作る
⑥容器に詰める(空気が入らないように)
⑦出来上がりを待つ(半年〜1年)
おさえるPOINT
・そら豆は柔らかめに蒸す
・まだらにならないように潰す
・そら豆は冷ましてから糀と合わせる
・かたさはみそ玉をパカッと割ってチェック

以上を参考に、ぜひ作ってみてくださいね。

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今回も最後までお読み頂きありがとうございます。

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