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顧客起点を疑う

 沢山の会社が”顧客起点”という言葉を発します。意味はシンプルで、お客様の立場になって考えますということ。自社の立場でお客様に良かれと思うことを考えるのではなく、お客様の立場に立って考えますよという姿勢です。本日はそんな内容です。

 お客様の立場に立って物事を判断するというのは立派なことのようで、当たり前のことでもあります。「この商品はお客様にとって本当は不要なんだけど、在庫余っちゃってるから格安で売っとこう」なんて考え方はあり得ないと思われるかもしれませんが、意外とある話だったりします。「在庫抱えている」という理由を「この商品売ると評価高くなる」に置き換えると「あー、あるある」と思われる人も多いのではないでしょうか。そんな営業には顧客起点の欠片も無いですね。

 この顧客起点という姿勢を勘違いしている人が多いです。どう言うことかと言うと、「こういう時は、うちの会社は昔からこうしてきた」という代々伝わるやり方を再現することが顧客起点と思っている人が多いのです。代々伝わると言うことは、それは立派なやり方なのかと思います。おそらく間違っていないやり方です。ですが、諸先輩方のやり方をコピーしている時点で、それは顧客起点ではないのではないでしょうか。

 以前、この様なツイートをしました。

 極端に賛否両論なYoutuberの発言なので名前は伏せますが、実の父親の墓参りで薔薇の花束を添えたのです。そしてこの発言。

 「それっぽい花供えたら『お前は死んでんだぞ』と言ってるみたい」
 「生きてる時に貰って嬉しい花の方が良い」

 これぞ、顧客起点ではないでしょうか。もし自分が死んでしまったことを想像してみてください。毎回毎回、いかにもなお花を添えてもらって嬉しいですか?来てもらっただけ嬉しいのでしょうが、思考停止な感じでいつも通りな花束を備えてもらうより、一輪でもビシッと映えるお花を添えてもらった方が、お墓の御近所さんにも自慢できるのではないでしょうか。

 顧客起点という姿勢を意識する際に、つい形式的な行動をとってしまうのはあるあるだと思います。ですが、お客様のことを考えれば考えるほど、意外な答えが出てくるものだと思います。そういう思考のプロセスを大事にしたいですね。

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