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オンライン講座でブローティガン『芝生の復讐』を読みました

 9月6日の夜7時半から、NHK文化センターのオンライン講座「文庫で味わうアメリカ文学」で、リチャード・ブローティガンの『芝生の復讐』を読みました。
 不思議な味わいを持つ長短様々な短篇が収録された作品ですが、受講生の方々もとても楽しんでくれたようです。水道管の代わりに詩を取り付けたり、ラジオを燃やしたら、流れてくるビーチボーイズの曲も燃えていったりと、比喩が現実になり、現実が比喩になり、という展開が気持ちいい。
 自然描写や、扱われている西海岸の貧困層の話など、様々な角度からの指摘が相次ぎました。中でも、登場人物たちへの共感があるのに、同時にちょっと距離を取って笑えるように書いているのが絶妙、という意見が多かったです。
 講座を通して、またブローティガンの魅力を再確認できました。と同時に、やっぱり藤本和子さんの訳は飛び抜けてすごいですね。圧倒されました。
 次回は10月4日で、読む作品はコーマック・マッカーシーの『ザ・ロード』です。楽しみです。受講料は10月から3月の6回で、23760円です。ご興味があれば。

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