「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」七十二候第二候

今日から立春の次候の「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」になります。
春になって初めて聞く鶯の囀りを「初音」といいます。
春を告げる声として、昔から心待ちにされていたのですね。
鶯は冬の寒い時期は「チャッチャッ」と地鳴きをするだけ。
笹薮の中から聞こえてくるので、「笹鳴き」とも呼ばれるそうです。
その笹鳴きが、春になると囀りに変わるのです。
飛びながら、「ケキョケキョ」と鳴く声は、「谷渡り」とも呼ばれてきました。
鶯の「初音」は暖かい地方から順々に、北上していきます。



「春疾風(はるはやて)」
春の始めは、南から拡がる暖気と、北の彼方に去りきらない冬の
寒気がせめぎ合い、目まぐるしく寒暖が入れ替わる時期です。
こんな寒気と暖気の入れ替わる時には
強い風が吹いて春の嵐が起きることになります。

春疾風は、こうした春先に吹く強い風の呼び名の一つ。
他に春荒(はるあれ)、春嵐(はるあらし)などともいいます。
寒冷前線が近づくとともに砂塵を巻き上げる春疾風が吹き、
寒冷前線が通過すればあっという間に冬型の気圧配置に逆戻り。
春疾風の中でも、立春から春分までの間に吹く、
最初の疾風が「春一番」です。

幾度か春疾風が吹き、去って行くことを繰り返しながら、
春は次第に春らしさを増して行き、ついには冬の最後の残滓も
吹き払って季節の交替を完了します。
季節の交替が完了するまであと何度、春疾風の風が吹くことでしょうか。

旬の野菜に小松菜があります。
またの名を「鶯菜」
ビタミン、カルシウム、鉄、食物繊維に富んだ優良野菜です。
葉肉が柔らかく、クセがないので、和物や煮物に向いています。
今日は軽く茹でて、塩麹と胡麻油でナムル風にしました。

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