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ハビタブルゾーンと地球の寿命

万物理論の有力候補「宇宙ひも」理論の啓蒙で有名なブライアン・グリーンの最新作「時間の終わりまで」を解説した連載が載ってます。

太陽の寿命は折り返し地点(中年ぐらい?)で残り50億年と聞いたことがあります。上記によると、「水素→ヘリウム」反応である核融合が進むと、太陽が圧縮・膨張のステップを踏んで地球軌道近くまで膨らんでしまうとのことです。
となると、太陽からエネルギーを享受している地球の寿命は、50億年より早いのかもしれません。

生存可能な領域を「ハビタブルゾーン」と呼びます。20世紀末から太陽系外の惑星でもいくつか見つかっており、それを図式化した下図は有名です。

Credit Chester Harman

要は、大気と程よい水(液体)が存在する領域を指しているのですが、ここは過去何度も定義が更新されているので、あまり真面目に受けとめすぎない方がよいと思います。
特に、「ハビタブル(居住可能性)」という言葉を聞くと、
「地球以外にこんなに人類が住める惑星があるのか!」
と歓喜しそうですが、生命が存在出来る可能性のある天体のほうが近そうです。

そして、太陽は徐々にその放射エネルギーが高まっており、それに伴って太陽系でのハビタブルゾーンも外側にシフトしてきます。
いくつかの情報をあさると、大体15億年〜25億年後のあたりで、地球の高温化で水も蒸発し、ハビタブルゾーンを外れる可能性があるらしいです。
人類の生存まで鑑みると、太陽と同一の寿命というわけにはいかなそうですね。

さらには、太陽という外部要因だけでなく、地球内の資源や気候変動、それに伴う温室効果ガス(太陽の熱を地球の外に逃がさないようにする気体)による影響も無視出来ないと思います。
この論点はまだ意見が分かれてそうですが、いずれにせテラフォーミングと呼ばれる「地球外での居住地域探索」は、いつかは進めないといけない活動ですね。

単に技術的に人類を火星などに届けるだけでなく、「生活」するためには「食」「住」(衣は後回しでいいかなと)まで確保する必要があります。
気になって調べてみると、すでに下記のように歩み出しているようです。

興味深いのは、「宇宙空間での食技術を確立させることで地球上にも応用できる可能性」です。
「食」に限ったことでなく、無重力空間を活かした医療行為も期待できそうですね。
いきなり個人的かつ小さな話ですが、バリウム検査時に機械でグルグル回されるのはとても不快でつらいので、何とかしてほしいです。(今の時代で他に方法ないのかしら?)

宇宙の研究が地球の問題解決になるケースは、ぜひこれからも見つけたら発信していきたいと思います。

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