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ターミネータ2の有名シーンを最新科学で再現

好きな映画の1つで結構な上位に入るのが「ターミネータ2」です。
子役(エドワード・フォーロング)も好きなのですが、何気にT-1000と呼ばれる敵となる新型ターミネータが妙につぼにはまりました。

T-1000の特徴は自由に液体化出来るところで、中でも印象的なのが牢屋を液体化して潜り抜けるシーンです。(


と、前置きが長くなりましたが、それを実現できる液体金属を使った研究成果が発表されています。

あ、やっぱりこのシーン他にも好きな人おおかったんだな、といういつもと違う感傷にもひたれました☺

科学技術の話をすると、元々の発想は軟体化できる生物のナマコだそうです。生物に着想を得るのは結構最近の先端技術は多くなっている気がします。

元素の中にガリウムという金属があります。他にもいくつか混ぜているので周期表を引用。31番に当たります。

出所:Wiki「周期表」

ガリウムは、融点が人間の体温よりやや低く、人肌、つまり手で持っただけで液体になるという特徴があります。
研究チームは制御しやすくするために、それに磁性ネオジム・ホウ素・鉄を埋め込んだ「Magnetoactive phase transitional matter(MPTM/磁気活性相転移物質)」という材料を開発しました。

今回は、おそらくT2好きな研究者がいたので前面にその牢屋脱出デモを押し出してますが、実用的には冒頭記事の2つ目に注目しました。

要は、体内にMPTMを入れて操作し、異物を除去するお掃除の機能です。
元論文を読むと、その後に外から必要な薬を投与する実験結果も紹介しており、新しい医療機器としての活用が期待できます。

元論文から今回開発したKMPTMのスペックを箇条書きにしておきます。

・強度:引張強度 21.2 MPa、圧縮強度 18.8 MPa、剛性 1.98 GPa
・耐荷重 :6 mm サイズで 30 kg の荷重が可能
・体長の 20 倍までジャンプ
・最大 1.5 m/s の速さで移動
・最大 1,500 rpm まで回転

なかなか馴染みない単位もありますが、あまり細かいことは気にせずに、材料としては十分実用的な能力を持っている感じを受けました。

医療での期待が先行しますが、クリエイティブな世界でも可能性を開けてくれそうです。
スマートはんだ付けや可動型ねじなども紹介されていましたが、もっと複雑な制御が出来るなら、3Dプリンタのようにイメージデータを送るだけでその通りに変形することも出来そうです。

となると、結構用途は広がりますね。この研究成果は相当テンションがあがります☺



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