StarshipのFlightTest#3。人類は多惑星の時代へ
日本時間3/14深夜(米国現地時間の同日朝)に、イーロン・マスクの宇宙事業SpaceXにおける次世代宇宙船Starshipが3度目のFlight Testを行いました。
過去に書いた記事を載せておきます。
上の記事で書いたとおり、驚嘆すべきはその改善サイクルです。この史上最長のロケットを下記のサイクルで、かつ毎回改善した状態でテストできる体制は従来のロケット開発と比較すると爆速です。
1回目:2023年3月
2回目:2023年11月
3回目:2024年3月
それで肝心の結果ですが、アーカイブ動画と最終報告がHPで載っていますので紹介します。
重要なポイントを切り抜いて箇条書きにしておきます。
・エンジン1段・2段ともに正常発火&分離して、宇宙船が宇宙空間まで到達
・宇宙空間でのエンジン着火は実行しなかったが、ペイロード(荷載部)の開閉や推進剤テストは正常完了
・その後慣性飛行後に地球に再突入し、その映像を内蔵されたStarlink(通信衛星)で観測
・最後の落水までに通信断絶して海上に衝突(理想は着水して回収)
ということで、2回目までは分離までで途中に破壊指令を送りましたが、今回はついに宇宙空間(100km超)に到達したということで、重要なマイルストーンを達成しました。
個人的には、地球再突入時の映像が内蔵機器(Starlink)で初めて映像で見れたことが「おぉー」とうなりました。地味かもしれませんが、結構重要なデータだと思います。
さて、そのCEOイーロンですが、今でもその美しい映像群をXで披露しています。
ちなみに彼は、(この投稿時点で)下記の過去ポストを固定しており、あらためて火星到着への意気込みを感じました。
ということで、人類が多惑星に移動できる宇宙船を獲得したメモリアルな日になったといってよいと思います。
公式中継動画では、最後にチームへのお祝いとともに、創業時代の写真を挿入していました。
Netflixでこの伝記番組を以前観ましたが、お世辞にも順風満帆とはいえず、今でも相当な賭けだと思っています。ぜひまだの方はお勧めします。
ちなみに、打ち上げ当日は、3.14にちなんで「π(円周率のパイ)の日」となっています。ということで、最後にパイを食べて締めていました。こういったノリは好きです☺
あと、科学好きには有名な話ですが、この日は宇宙論の基礎を築いたアインシュタインの命日であり、宇宙論の発展に貢献したホーキングの誕生日でもあります。後者については過去にも触れたので載せておきます。
ということでπには申し訳ないですが、国際的に3/14を「宇宙の日」として、人類が宇宙に思いを馳せる日にしてほしいです。
改めて、関係者の皆様本当におめでとうございます。おそらくこのペースだと2024年に再挑戦がありそうですが、次の改善力も期待しています☺
最後に蛇足ですが、日本でスペースシャトル初搭乗日にあたる9/12が「宇宙の日」になっています。
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