こじか手工業のこじカルチャー

こじか手工業です。ふだんはツイッターで絵としょうもないことを呟いてます。ここはゲームや…

こじか手工業のこじカルチャー

こじか手工業です。ふだんはツイッターで絵としょうもないことを呟いてます。ここはゲームや映画なんかのカルチャーを語るnoteです。フロムのゲームのうんちくとちょっとした考察などのブログ→ https://kojika-manufacture.blogspot.com/

最近の記事

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映画イノセンス 純粋無垢なものの正体

わたしが高校生でまだ千日前に小さい映画館があったころ、新聞の夕刊に載っている映画の広告を見るのが好きでした。勉強についてくのでいっぱいいっぱいで観に行く時間もお金もなかったけれど、広告を見るだけでもなんだか楽しくてチェックを続けていました。今でもよく覚えてるキャッチフレーズ「イノセンス、それは、いのち」。当時いったい何のことかよくわからず、数年後に攻殻にハマったときに見たけどやっぱりわからなくて、いま中年になってようやく端っこを掴めた気がしたので備忘録としてしたためておこうと

    • AC6の老兵スッラの虜になって

      今回はスッラの魅力を語りつくしたいと思いましたが、結果的にドーザーの妄言に近しいものになりました。こじか手工業は少しの脚色とたくさんの修辞技法の練習をしているんだなとか、本当に救えない鹿だなとか、何やら懊悩をかかえているんだなとか、まぁどんなふうに読んで頂いても楽しめるかと思います。 スッラって誰?たくさんの魅力的な登場人物の中でも 前回の記事でも書いた通り、AC6にはたくさんの魅力的な登場人物がいます。きっとこれを読んでくれているプレイヤーなら2,3人はお気に入りの登場

      • アーマード作文 AC6とわたし

        アーマードコアとわたし新作発売 2023年8月25日、全アーマードコアファンが切望した新作アーマードコア6が発売されました。いま思い出しても本当にうれしい、心がじんわりあたたかくなります。10年待ち続けた皆さん、あらためておめでとうございます。そしてありがとうフロムソフトウェア。感謝を! 出会いforAnswer 青春をACに捧げた人と違って私は後追いしたファンです。もう8年ほど前にforAnswerから始め、4、V、VDの4本を遊びました。そもそもロボットものに興味

        • アニメ版人狼の良さについて

          押井守は私に宿題をくれるみなさんは『人狼』知ってますか?流行りゲームのやつではなく、押井守のケルベロス・サーガのほうです。知ってますよね?うっすらでも知ってないとたぶんここを訪れることはなかったと思います。なにも知らずに迷い込んだ人はこれからいっしょに知っていきましょう。 昨年秋に押井監督の『イノセンス』の記事も書きましたが、アニメ映画のJIN‐ROH人狼(以下『人狼』にします)には押井氏は脚本で参加しています。私はどうも押井守がかかわった作品の醸し出す遣る瀬無さに惹かれて

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        映画イノセンス 純粋無垢なものの正体

          忍殺のサワタリからサヴァイヴを教えられたこと

          別アカウントで苦しんだことを書いているのですが、なんとかフォレスト・サワタリの「サヴァイヴ」という概念で救われた話をします。 サワタリ・オリジンサワタリがニンジャとして目覚めた話「アジェンダ・ディセント」はプラスで読めますので、ぜひとも読んでほしいです。サワタリは末端とはいえ暗黒メガコーポ・ヨロシサンの元社員…センタ試験などを頑張ってエリートの部類と言える立場になった彼でさえ無慈悲なネオサイタマ社会は飲み込もうとしていました。 原作者のボンド氏とモーゼス氏もニンジャスレ

          忍殺のサワタリからサヴァイヴを教えられたこと

          ニンジャスレイヤー、横から読むか?下から読むか?

          記事のタイトルは岩井俊二監督の映画「打ち上げ花火、横から見るか?下から見るか?」のオマージュです。花火が江戸時代、モータルである徳川エドワード家康率いる軍が江戸戦争でニンジャに勝利した時代に市井の人々に愛され広まったことに基づいています。 これは私個人の考えですが、もしかしたら江戸時代に花火の文化が急速に広まったのは爆発四散したニンジャから着想を得た火薬職人らが兵器を娯楽に転用したからかもしれません。 ニンジャスレイヤーとの出会い今年のはじめ、これまでの生活が一変して1人の

          ニンジャスレイヤー、横から読むか?下から読むか?

          生まれて初めてゲッター線を浴びて

          30も半ばにしてはじめてゲッター線を浴びるつい数日前にyoutubeでゲッターロボシリーズのOVAが期間限定で公開された。ゲッターロボはスパロボシリーズによく登場しているし根強い人気があるなくらいの認識だった。しかしTwitterのタイムラインのオタクたちがにわかに騒ぎだしたのでこれは見ておこうと思った。 年々新しいコンテンツに触れること自体にエネルギーを要するようになった体に喝を入れ、ウィキペディアでざっくりとシリーズの全体像をつかみ、youtubeの再生ボタンをクリックし

          生まれて初めてゲッター線を浴びて

          がんばれ森川君2号の思い出

          あなたはPS1のソフト「がんばれ森川君2号」を知っているだろうか。「AI(人工知能)を育てるゲーム」なのだがわたしは当時まだAIの概念すらよくわかっていなかった。OPで開発者の森川さんがこどもにもわかるよう説明してくれて何かすごいものというのはわかった。「教えたら自動でやる」そういうふうに理解したと思う。今でこそAIが実用される世の中だけど、20年以上前にゲームでこれを出すのはそうとう時代を先取りしていたなと思う。 PS1は実験的、前衛的な作品が多く(シーマンとか、せがれい

          がんばれ森川君2号の思い出

          2020年にガサラキを見て

          なぜ今ガサラキ?1998年サンライズ発、装甲騎兵ボトムズで有名な高橋良輔監督によるロボットアニメにしては奇作といえるガサラキ。今月はじめにようやく視聴を終えた。なんだかすごいものを見てしまったぞ…。リアル系ロボット、かなりリアルな政治経済の舞台背景、伝奇要素、高次元の存在、悲しみを生む戦争の輪廻とその断ち切り、時を超えた運命的なロマンス… Twitterには(わたしのタイムラインには)ときどきガサラキおじさんが現れる。ガサラキはいいぞと勧めてくれる妖精みたいなものだ。しかし

          2020年にガサラキを見て

          ワニワニパニックの思い出

          前の記事でRUINERのおかげでゲーム本来の楽しさを思い出し、その源が自分にとってワニワニパニックにあったとわかった。せっかくなので風呂とか洗濯物を畳む間に追憶したワニのことを書き留めておきたい。 ワニワニパニックは1989年にナムコから生まれたそうで、当時幼児だった自分にとって最新のゲームだったと調べてわかった。当時はまだ少子化問題もなく郊外に小規模な遊園地があったり、デパートの屋上は勿論、ちょっとしたスーパーにもだいたいゲームコーナーがあって、ミニ線路を走る汽車まである

          ワニワニパニックの思い出

          RUINERをずっとやっていたこと

          2週間ほどずっとRUINERをプレイしていた。2017年ルーマニアのREIKONGAMES発のサイバーパンク暴力2Dツインスティック暴力シューティングゲーム。シューティングっていうと強制的に進むエリアの中をひこうきとかうちゅうせんとかでピュンピュンやる太古のイメージを自分はいまだに根強く持っているがRUINERはちがう。主人公のフルフェイスマスクの男を左スティックで動かして右スティックで殴るか撃つ方向をきめる。強制スクロールとかはない。自由だ。出てくる敵をひたすら鉄パイプで殴

          RUINERをずっとやっていたこと