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脳出血になり日常に戻って7年。少し整理できた頭で、いま思うこと。

受傷後に生まれた待望の第二子が幼稚園に入り、少しは自分の時間を持てるようになりました。

退院直後とは違って、辛かった事も私の経験値になっているので、子育ても楽しく感じています。

継続して
・初めての体験
・初対面の人と話す
・自分の想定外の事にパニックになる
・代替え案を考える
など関しては、苦手な事に変わりませんが、
「失敗しても、次、頑張ろう」
という前向きな気持ちで取り組めるようになりました。

むしろ、失敗しないと、覚えられない事が多いので、自分の出来る範囲でチャレンジは続けていきたいです。

受傷して7年。私の中の新しい私も小学1年生と同じ位の経験と成長をして、今の私を支えてくれています。

この7年間は悪い事ばかりじゃなかったと思います。

受傷した経験は、もっと生きる事を努力するように努め、私を強くしました。

新しい私は、自我が芽生え、新しい自分と向き合ったり、本を読んで理解出来るようになったり、疑問に感じた事を自分で調べて解決したり出来るようになってきました。

緑の手帳を取得した時の経験を元に、行政は「聞いたらおざなりに教えてくれるけどそもそも聞かなければ教えてくれない」ことを知りました。

「知らないことは罪」とならないように、高次脳の事が書いてある本は、医学書、当事者の書いたものなど、何冊も何冊も読んで勉強もしました。

図書館で借りてきた本と、メモをとるノートをセットに、1行ずつ、1ページずつ、何年もかけて読みました。

それにより、より深く、今の自分を理解する事が出来たし、理解出来た事で、前向きに生きていく事が出来ています。

でも、受傷されたばかりの方には、ここまで求めるのは無理です。段階をおってステップアップしていくからです。

なので、その時はわからなくても、受傷後少し落ち着いてからでいいので、高次脳の事を説明をちゃんと本人にすべきです。受傷直後と数年経ってからと、医療関係者に聞きたい事は変わってきます。

子供の成長と同じで、成長過程で、興味のある事、知りたい事は変化していくと思います。その為には、退院と共に、さようならという関係ではいけないと思います。何年経っても、困ったら訪ねて行けるような体制がとれるようにしてほしいです。

説明だって、何度も聞きたいです。読み返せる資料も欲しいです。
不慮の事で高次脳になってしまった方に、私のような、居場所が無い、
手帳難民にはなって欲しくありません。

病院と行政とが、連携したガイドライン(当事者用、家族用と分けて、わかりやすい資料)が必要だと感じました。

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2019/07/03に登壇させていただいた、東京都の高次脳機能障害者相談支援研修会の資料になります。東京都の行政・医療・福祉関係者向けでしたが、マンガなどを使ってわかりやすく書きました。

30代で脳出血から高次脳になった普通の主婦が当事者として感じたリアル体験談や悩みを綴ります。有料価格を設定していますが、中のノートはほぼ全…

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