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【読書ノート】〜宇宙開発の不都合な真実〜


私はサイバーセキュリティーと同じくらい
宇宙分野に関心が以前からあった。
それはロマンという側面だけでなく
安全保障という側面でいずれ無視できなくなると思ったからだ。
とはいえ、何から読んでいいのか
わからない中で本書を見つけた。

結論から言って
喫緊の課題とは言い難いものの
近い将来、重大な課題になると私は思った。
その概要となる箇所を挙げたい。

・宇宙資源は誰のもの?
「宇宙は誰のものでもない」
宇宙条約という国際条約が存在する。
それを踏まえた時、宇宙資源を仮に採掘したら
誰のものになるのか?要はなし崩し的に
「これを採掘したのウチだからウチのもの」と
ならないか懸念しているとあった。

・我が国の宇宙ビジネス
日本の宇宙ビジネスはベンチャー頼みだ。
「宇宙産業は未来を担う最先端技術であり、
これからの日本こそがまず真っ先に取り組み、
発展させなければならない分野だ」
と記されていた。ただその裏腹に予算が少ないともあった。
具体的なデータとして
「日本と世界の宇宙国家予算の比較」という
棒グラフを見ても諸外国との差は歴然だった。

・宇宙と軍事の関係
宇宙技術と軍事技術は一緒。
ではなぜ北朝鮮があれほどミサイルを撃つのか?
もちろん政治的な意図を持ったものかもしれないが
弾道ミサイルも人工衛星も根本のロケット技術に
変わりはないとあった。
にも関わらず我々は、「宇宙開発は平和の象徴」
考えがちなのは世界の非常識だと記されていた。

・今後の宇宙開発
放棄された人工衛星やロケットの部品・残骸など
これらを「宇宙ゴミ」「宇宙デブリ」と呼ぶ。
ゴミは出すのは簡単だが、回収が厄介という。
家庭のゴミは収集車が回収してくれるが、
宇宙はそうはいかないのは容易に想像がつく。
これらをどう回収するか?またゴミを出さないようにするにはどうすればいいのか?
これは宇宙に限らず、地球に住む我々のゴミ
とりわけ廃プラ問題食品ロス問題にも
同じことが言えるのではないかと考えた。

今我々は様々な困難に直面している。
それらは普段の日常生活ではあまり身近に感じないものかもしれないが、確実に我々を脅かす一歩だと
言えるかもしれない。
だからこそ知ること、関心を向けることがまず大切であるしそこから一歩踏み出して行動することが
大事なのだと思った。
本書には、宇宙分野に関心を持ってもらうためには
どうしたらいいのかも記されていた。
自身も調べてブックマークに追加したので
ご関心のある方はぜひ見てもらいたい。
そして本書もぜひ手に取ってもらいたい。

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