塚田耕司

昭和56年〜58年に書かれた祖父・塚田元志による自費出版の京都旅行記「源氏物語の旅」を…

塚田耕司

昭和56年〜58年に書かれた祖父・塚田元志による自費出版の京都旅行記「源氏物語の旅」を書き起こしています。 源氏物語ゆかりの地のフィールドワークから京都を知るというテーマで、現在も十分に利用価値のある貴重な情報が数多く記されています。京都旅行のお供にぜひ。

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源氏物語の旅 昭和56年2月16日(月)

義仲寺 東京駅発、8時、4人だから丁度相対し3時間歓談し、ビールなどやっているうちに着いてしまう。富士は見えなかった。関ヶ原辺は雪がややあった。琵琶湖はもやにつつまれていた。 京都駅に荷物を預け、直ちに膳所駅に引返えす。ここに広瀬光代さんが待っていてくれた。昨年夏、白山を下山しての帰るさい知り合った方で、ノートルダム大学英文科2年生。三井寺近くに住むという。「大津へおいでになる時は是非知らせて下さい。ご案内いたします。」との言葉に甘えて連絡しておいたのであった。さて我等は

    • 源氏物語の旅 序章〜目次

      序章 この旅を思いついたのは、四年ばかり前だ。朝霞市の公民館で源氏物語を講じる様になってから一年ぐらいたってのこと。その時は機未だ熟さず、もう少し源氏を読み進んでからということになった。 その機熟して今回の旅となったわけである。 「源氏物語の舞台だから訪れるのではなく、源氏びと(王朝びと)の内生活の記念の場所だから訪れるのである」とは、池田弥三郎氏の「カラー源氏物語」に説かれた言葉である。なるほど源氏は物語で小説である。実名や地名も使ってあるが虚構物語である。物語により真

    源氏物語の旅 昭和56年2月16日(月)