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「見えるもの」は追いやすいが疲れやすい。

目標と目的の違いをこないだやっと学んだ

「見えるもの」とは、一体なんだと思いますか?
私の中の解釈ですが、それは「目標」です。

よく「目標」と「目的」を分けて考える必要があると言われます。今までその違いがピンときていませんでしたが、ちょうどその類の話を聞くことができてしっくりきました。

用は、目標とは「見えるもの」。
実際に目の前で活躍する先輩や、目標とする数字や順位などがそれです。心理学でいう「外的動機付け」で、自分を動かすモチベーションを外から得ている状況です。

一方、目的とは「見えないもの」。
好きだから、興味があるから、やりたいから。といった目には見えないけど自分という存在に彩りを添えてくれるものだと感じています。心理学でいう「内的動機付け」です。

「成り上がっていくためには「目標」を追わないとダメだろ!」とか聞こえてきそうなんですけど、もう少しお付き合いお願いします。

もし一年生がこの記事を見かけたら是非最後まで読んで欲しいですね。
前から一年生には宣伝してるんだけど、なかなか読みましたっていう報告がなくて悲しい気持ちです...笑
とは言っても1年生は色々と忙しいですからね。5分じっとして文章を読むということはなかなか難しいと思います。でも、今日の記事はそんな1年生を見ていて感じた話なので、ぜひ読んでもらえたら。後悔はさせませんよ。 

さて、書いている今日。金曜日にチーム筑波でミーティングがありました。
その中で今チームで取り組んでいる「体重増加プログラム」の途中経過の報告にて、1ヶ月半くらい?の取り組みでチーム全体で約3キロの増量に成功しました。

キャプテンの朝野くんが企画してくれて、体重を増量させるための目的や具体的なアクションプランまで、かなり詳細にプレゼンしてくれたおかげだと思います。

1年生も全員順調に増えて、このまま体重を増やしつつ動ける身体を定着させる事が出来れば、おそらくゲームの中でも十分に活躍できる選手になれるでしょう。トレーナーの横川さんがおっしゃっていましたが、一旦増えた筋肉を、ハードなトレーニングの中で維持することが難しいそうなのでこれからが勝負です。

目標を追いかけ始めた今だからこそ、もう一度考えて欲しいこと、忘れないでいて欲しいということを書いていきたいと思います。

何かと大変だった今の1年生

実は1年生、去年4月ごろ、コロナの影響でチームへの合流が遅れ、その後も大学内のジムをまともに使うことができず、フィジカルレベルが例年と比べて低いと言われてきました。

もちろんトレーニングマッチやリーグ戦も少なく、チームの一員としての活動も少なく不安になることも多かったと思います。

いざ自粛が明けてトレーニングが出来るようになっても、上級生との技術的またフィジカル的な差の前で、思い切ったプレーが出来ず、ネジが抜けているメンバーもいますが全員が真面目で優しい選手ばかりということもあり、チームの中で発言することもあまりありませんでした。

彼らが1年生で入ってきたときの4年生は今日本代表で活躍している高野や廉之介、同じく世代別で活躍するスーパーGK平尾。その下、現在の最上級生には同じく世代別代表に名を連ねる朝野翔一郎に矢野、藤川。

こうして並べてみるとすごいメンバーですね。

何が言いたいかというと、こうした選手たちを「見えるもの」、つまり目標として捉えようとするわけです。

すごい先輩、すごいシュート、厚い胸板といったように、目で見えるものを追いかけようとして、イメージが湧かなくてしんどい思いをします。

体重に関しても、あくまであれ(数値)は目標であって、目的ではありません。そればかりに気を取られてしまうと、今は大丈夫でもこれから先に苦しくなる時がきっときます。その時に確かめて欲しいのが「目的」だということです。

張り切りすぎて肩をぶっ壊した私の話

私自身の話で申し訳ないですが、大学に入学してすぐの練習で先輩方のフィジカルの凄さには本当に驚きました。

同じウィングの先輩と「タックル」の練習をした時に、全く歯が立たなくて衝撃を受けた記憶があります。間違っても私の出身高校はフィジカルを鍛えていた学校ですし、それなりに数字も上げていましたから。笑

焦りもあったと思います。

毎年夏の帰省期間はみんな地元へ帰省する側、地元がつくばの私はほとんど毎日デコへ行ってウィングシュートの練習をしていました。

そのおかげで3年連続で肩を壊し(インピンジメントと言って、正しくないフォームで投げ続けることで肩が前に出てきてしまい、骨同士がぶつかって軟骨がすり減る怪我)まともにプレーできたのは3年生の秋リーグからでした。

あの頃はただがむしゃらにシュート練習をしてばかりで、選手としてどうなりたいか、それ以前に自分が人としてどう在りたいかについて真剣に考えていませんでした。

こんなことを言うとおじさんみたいだなあと思いますが、今の選手たちがいる環境は大変恵まれています。相談できるスタッフが大勢います。それも専門的な知識のある。

目的をはっきりと設定して、たまに思い出す。

さて、やっと本題ですが。笑

目の前に吊るされたにんじん、つまり「体重の目標」や「憧れの先輩」を追いかけることは大事なことですが、そればかりしているといつの間にか自分を失っていることにもなりかねません。

このチームに入って、①選手としてどう在りたいか、②チームの一員としてどう在りたいか、そして③自分自身としてどう在りたいか。この辺の目的を忘れずにいて欲しいと切に思います。

この最後の3つ目が鍵です。なんなら一番大事かもしれません。

これをうまくまとめると、「今の自分を受け入れつつ、目的に沿って目標を追う。」と言うことですかね。

今素晴らしい先輩が仕切ってくれていますが、何も自分たちが彼らと同じ立場になった時に同じようにチームを運営する必要は全くなくて、自分がこれから感じるいろんな要素に影響されたオリジナルな自分がその時必要だと思ったことをやっていけばいいと思います。

だから今は決して焦らず、いろんな人と関わりながら、いろんな選択肢を持って頑張っていって欲しいなと思います。

長くなりましたが今日はこれで以上です。

こまで読んでいただいてありがとうございます。

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本日もお疲れ様でした!

筑波大男子ハンドボール部 森永 浩壽

2022年の今、フルタイムで働きながら日本リーグ参入を目指すハンドボールチーム"富山ドリームス"の選手として活動しています。ここでのサポートは自身の競技力の向上(主に食費です...)と、富山県内の地域との交流に使わせていただきます。