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Carstayがキャンピングカーをつくる理由

蝉の鳴き声が小さくなると、ああ今年の夏ももうすぐ終わるんだなと感じます。

前回のnoteでは、Carstayの第6期がはじまったことについて書きました:


そして今週、日本初の本格EVキャンピングカー「moonn.」をCarstayがプロデュースしたことを発表しました。


このタイミングで、これまでシェアリング事業を営んできたCarstayが、なぜキャンピングカー製造という新規事業に乗り出すのか、なぜ「SAny.」と「moonn.」というブランドなのかについて、記しておきたいと思います。



3年間カーシェア事業を運営して感じた課題感


日本初のキャンピングカーのカーシェアサービスをリリースしたのは、2020年6月。当初は「VAN SHARE(バンシェア)」という名前でした。

それから3年が経ち、車両登録台数が450台まで増え、2023年8月の流通総額は過去最高となりました。利用者さまの大半は、はじめてキャンピングカーに乗る方々で、ご家族やパートナー、友人などとのバンライフ・キャンプを楽しんでいただいています。

毎日多数の「楽しかったのでまた利用したい!」というレビューをいただいており、とても励みになっています。そして、お陰さまで、国内最大のサービスとして、”キャンピングカーを予約するならカーステイ”と、多くの方々に覚えていただき、リピートいただけるようになりました。



一方で、まだまだ【キャンピングカー = キャンプをするための車】というイメージが強すぎることへの課題感を感じています。このまま、キャンピングカーをキャンプに限定した車としていては、アウトドア好き以外の層へ広がりません。

実は、キャンピングカーは和製英語で、海外では「RV(Recreational Vehicle) = 娯楽のための車」といい、キャンプに限定せず、さまざまなシーンで活躍する、滞在空間を持つ車両の総称として、RVと呼ばれています。

では、海外と日本の差はどこにあるのか?理由はさまざまだと思いますが、1つは目的をキャンプに限定しないキャンピングカーが、もっと日本でも増える必要があることだと考えました。

そこで、既にあるキャンピングカーの新しい利用方法を自社メディア「VANLIFE JAPAN」で提案するのみならず、車両自体をプロデュースすることで、キャンピングカーが持つ無限のポテンシャルを解放させようと考え、Carstayはキャンピングカーの製造事業に参入しました。すべてはバンライフの文化と市場を大きく広げるためです。


脱「キャンピングカー = キャンプ」への挑戦


そこで、まず2023/5月に発表したのが、「SAny.(サニー)」です:


「SAny.」のコンセプトは、単にキャンプを楽しむことに留まらず、バンライフの根底にある、"人生を豊かにすること"という精神性を追求します。そのためには、お客さまが理想とするライフスタイルを、車内空間を通じて、実現することが大切であると考えました。

そこで、キャンピングカー業界では類を見ない、「フルリノベーション」や「フルカスタム」を提案。新車のキャンピングカーが2-3年待ちにもなっていて、中古車が数多く流通している背景から、すでに中古キャンピングカーを保有していて、内装・外装を自分好みに変えたいという方々を中心にご注文いただいています。

キャンピングカーが自分好みに生まれ変われば、オーナーさまにとってもより愛着が湧き、より長く乗りたいと思えるのみならず、Carstayのカーシェアで運用する際にも、見た目がお洒落になることで、ゲストからしても魅力的に映り、予約率・稼働率が上がることで、結果的にリノベーション費用を回収することが見込める点で、2つのメリットがあります。

少しでもご興味を持っていただいた方は、SAny.ブランドのキャンピングカーをレンタルしてますので、ぜひお試しください:


スタートアップとして未来の基準をつくる挑戦


そして、「SAny.」に続き、先日発表したのが、日本初の本格EVキャンピングカー「moonn.(ムーン)」です。


2018年にCarstayを創業した際に、疑問に思ったことがありました。それは、"なぜEVのキャンピングカーが日本にないのだろう?"ということです。

色々調べるうちにその答えは、キャンピングカーのベース車両となるEV車両がまだ日本にはないことと、前例がないためどれだけ売れるか未知数で、大手キャンピングカー会社が手を出さないこと、であると分かりました。


それから5年が経ち、日本政府も2035年以降はガソリン車の新車販売を禁止、トヨタ社も2026年までに年間150万台のEV販売を発表するなど、EV時代へのシフトが加速する中、2023年にあるEV車両が誕生しました。HWE社が開発する「ELEMO-L」です。

ELEMO-Lをはじめて見たとき、私は全身に雷のような衝撃が走りました。この車両こそ、日本初のEVキャンピングカーのベース車両になりうるスペックを持っているのではないか?そう直感的に思い、HWE社にプレゼンの機会をいただき、まだ日本に数台しか存在しないELEMO-Lを、特別に仕入れさせていただきました。そして数ヶ月の共同開発を経て、先日発表に至りました。


「moonn.」は「SAny.」同様に、既存のキャンピングカーのイメージからの脱却という基本方針に加えて、"未来の基準をつくる"という目的で生まれたブランドです。「SAny.」が「Stay Anywhere, Anytime」を略してバンライフの本質を追求するのに対して、「moonn.」は「MObility Of New Normal」を略して、新時代のモビリティの価値を生み出すことを追求します。


今回開発した車両「T-01」は、"動くリビング"をテーマにしていて、これまでのキャンプのためにキャンピングカーに乗るという考えとは真逆の発想。自然の中に大型家電付きのリビングを持ち込み、野外でも、車内で快適に滞在できる体験を実現、いわゆる「可動産」として、アウトドア好き以外の方々にも利用いただける次世代キャンピングカーです。

自動車のEVシフトに伴い、未来のキャンピングカーもEVにシフトすることは断言できます。より大容量のバッテリーから給電できる前提で、車内空間と体験を再設計する必要が出てくるでしょう。

では、それを誰が最初にやるのか?と考えたときに、未来に当たり前のように人々に必要とされているものを生み出すのがスタートアップの使命だとするならば、私たちCarstayがやる必要があると考えました。

もちろん、EVキャンピングカーが日本で広まる上での課題は多々あります。そのためにはキャンピングカー業界とEV業界が密に連携することが重要と考えており、今回の「T-01」を基準に、1つ1つその課題をクリアしていくことが、未来のモビリティ社会に繋がっていくと信じています。

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました!


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モビラボでの技術職を含め、エンジニア職・ビジネス職問わず、幅広く採用していますので、少しでもご興味ある方はぜひご連絡頂けたら幸いです!


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Carstay株式会社では、ミッションである「Stay Anywhere, Anytime|誰もが好きなときに、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」を実現するため、国内最大のキャンピングカー・車中泊スポットの予約サービスを運営しています。企業さま・自治体さま・メディアさまと是非連携させて頂きたく、また新たな仲間も募集しておりますので、下記URLより、ぜひお気軽にお問い合わせ頂けましたら幸いです:https://carstay.jp/ja/contact

2023.08.13

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