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柑橘農家体験を通して感じたわくわくともやもや

2023年4月6日〜10日にお世話になった和歌山県湯浅町の善兵衛農園での様子を振り返ります。
前回のわかやまcrew体験記①に引き続き、最終日までの様子を書いていきます!

仕事が好きな大人に出会えた日(3日目)

初、ミカン畑での作業!

やっと良い天気になったので、この日は畑での作業を体験させていただきました!

田村地区では至る所で柑橘を作っているので、周辺の山がどこも柑橘の木でいっぱい!
ヤッケ(農業用の作業着)を着て、帽子をかぶりいざ出発。畑は山の高い位置にあるので軽トラに乗せてもらい細く急な斜面をぐいぐい上がっていく。運転し慣れていなかったら滑落してしまいそうな道を進み、山の頂上へ。

向かいの山にも柑橘の木がいっぱい!!

ミカンは、風通しの良さ、水はけの良さ、日当たりの良さから急斜面で作られる事が多いそう。
そのためモノレールに道具を積んで、そこに人も乗り込み、作業するエリアまで移動。結構高いところからスタートするし、止まる時ぐんっ!て具合に止まるので恐る恐る乗車😇

はじめの『ぐんっ!』を体験したら大丈夫になってむしろ楽しかった笑

この日はミカンの木の苗の植え替え作業をお手伝い。土に上手く定着できず枯れてしまった苗を掘り起こし、新たな苗を植え、肥料を加え、優しく土をかぶせ、水をやる。

足元は傾斜になっていて力が入れずらい。ついしんどさからぱぱっと作業を進めたくなるけれど、新しい苗の根が乾燥しないよう、土に定着してしっかりと四方に根を張っていけるよう優しく植えていく。

2人で進めて行くにつれて勝手に作業が分担されていき、全ての苗の植え替え作業を終わらせることができました!👏
休憩時に水分補給もかねてミカンをいただき、みずみずしさにびっくり。

こたつで食べるミカンも良いけど水分補給にミカン食べるの最高…!
果肉の粒がしっかりしていて一かけが大きいので果汁がすごい!

海の見えるおしゃれカフェ

作業が終わった後、お昼ご飯を食べに信太郎さん一家がrub luck cafe(ラブラックカフェ)という海沿いのカフェへ連れて行って下さいました。
広々した店内から海が見えるおしゃれ空間…!

しらす丼おいしかったです!ごちそうさまでした!!!!

急遽もちまきに参戦?!

この日はFLATの前の海でもちまきをしていたので私も急遽参戦(笑)
かなりの勢いでお餅やお菓子が降ってくるのでぎゃーぎゃー叫びながらキャッチしてました😇

数年前はお餅と一緒に鯛なども撒かれていたらしく(鯛をぶん投げてる人どんな気持ち?ちなみにこのときは鯛はなかった)沢山の地元の方と一緒にカオスな楽しい時間を楽しめました。

仕事について語るwithたこ焼き

この日の夜は信太郎さん一家+信太郎さんのお友達のゆうとさん一家+かんなさん+あかねまるさん+ゆかさん(善兵衛農園の作業場のシャッターにイラストを描いた方で、柑橘ソムリエの資格を持っているほどミカン大好きな気さくな方😊)と一緒にタコパをしました!

たこ焼きを食べながら休学中の話や将来について考えていることを聞いて下さって、みなさんのお仕事の話しに。

信太郎さんは地元が好きで、地元を面白くしたいと公務員として働こうと考えていたのだそうです。しかし、信太郎さんが卒業する年に募集がかかっておらず、断念。その後グリーンツーリズム施設で農業研修を受け、地元を面白くするなら特産品のみかんを使ってできることがあるんじゃないかと実家の柑橘農家を継ぐことを決めたそうです。
柑橘の手入れや収穫、出荷の作業以外にも場を作ったりイベントに登壇したりと多忙な日々。それでもとても楽しそうに働かれていて、実際に「自分のやりたいことやってるからね」とおっしゃっていたのがとても印象に残っています。
人と人・人とその人が興味のありそうなものを繋げることも好きなことの一つだそうで、これまで見させていただいた人との関わり方やSNSの使い方がリンクしているなと気づきました。自分の好きなこと、やりたいことが明確で一貫してそれに向かった行動を取っている。結果的に自分も周りの人も楽しませている。すごくかっこいい働き方をしている大人の方に出会えたなと感じました。

ゆうとさんは農業用のモノレールの会社に勤められていて、信太郎さんの畑使用しているモノレールもゆうとさんが整備したものだそう。信太郎さんが色んな人と交流してくれているおかげで自分もその人達と関わる機会を持てるから楽しいし、凄いと思う。とおっしゃっていました。
ゆうとさんは出身である和歌山から出たことがないとおっしゃっていたのですが、信太郎さんに紹介された人やものを柔軟に受け入れて楽しんでいて、視野の広げ方が様々であることを教えてもらったように感じます。

あかねまるさんは一度FLATでお会いしていて、かんなさんと同じく地域おこし協力隊として活動されています。
「私は今の仕事が好き。賃金の奴隷にならなければ社会人めっちゃ楽しいよ。会社とか職場の人に何か言われても人権あるから大丈夫」と。かっこいい。

なんだか、みなさんお給料や生活にとらわれずに自分のやりたいことをされている印象が強く感じられてすごくかっこいいなぁと衝撃を受けたのを覚えています。

畑の整備でくたくたになった日(4日目)

畑の整備作業

初めましてのあきのさんと一緒に作業。あきのさんは以前から善兵衛農園でお手伝いをされているそう。

ミカン畑は棚田のように段々になった土地のそれぞれにミカンの木が植えられているのですが、すごく石垣がきっちりと組まれた畑があったり移動しやすいようにこまめに階段が設けられている畑があったりと結構個性があります。モノレールに乗ってミカン畑に入っていきながら他の畑を観察するのが楽しい。

この日は畑の整備作業の一環で、3人で木の周りにある大きな石をひたすら回収することに。これがめちゃめちゃきつい。
4月上旬にもかかわらず、ミカン畑特有の日当たりの良さとひたすら石を集める重労働でクラクラしながらやりきりました…。

お昼に信太郎さんの奥さんが作って下さったご飯をいただきながら、あきのさんともお仕事の話しに。
初めから取り繕うことなく素で接してくれるあきのさんがとても居心地が良く、あきのさんの仕事に対する価値観を聞いて意気投合。すごく楽しい時間でした!

ビワの袋がけ作業

お昼ご飯を食べた後は、午前中とは別の畑へ。
作業の前に、信太郎さんがお土産用にとミカンを収穫させてくださいました。

絵のようになっていてかわいいみかん達😊

午後からはビワの袋がけ作業を体験させていただくことに。
腰に袋を付けて、ビワにかぶせる紙の袋を入れ、いざ作業へ。ビワはある程度まで成長したら袋をかけて暗い状態を作らないと成長しないのだそう。ラジオを聞きながらひたすら袋がけ…!一つの木にものすごい数のビワがなっているので見落としのないように脚立を使ったり体制を変えたりしながら進めていきます。

ふわふわと産毛が生えていてかわいいびわちゃん
一本の木にめっちゃ時間かかる…!ラジオってありがたいなと初めて感じました😇

わくわくしながらもやもやした日(5日目)

この日は昨日に引き続きビワの袋がけ作業!実は3日目、まっさんと信太郎さんとお話していたときに「色んな働き方をしている人に会って話してみたいんです」という私の話を聞いて、長野県に行くことをオススメされていました。
私がじゃあ長野県も行ってみようかな…と考えていたら、信太郎さんが知り合いの方と連絡を取って下さっていて、即答でOKとのお返事が。ビワの袋がけ作業中にも期間や滞在場所などについて信太郎さんがやりとりしてくださっていました。

こんな風に人にオススメされて行き先が決まることは初めてで、何が待っているのか、信太郎さんがオススメして下さったということは何か私にとってヒントがあるのかもしれない。と考えてわくわくしました。

でも、それと同時に自分自身にもやもやする部分も。これまでの4日間の中でも、作業し始めると作業の方に集中してしまったり、FLATを訪れたときに始めましての方が沢山いるとどう入っていけば良いか迷ってあまり会話せずに帰ってしまったりする場面があり、もったいないなと自分で感じていました。

もう少し突っ込んで聞きたいけど何について聞けば良いか分からなかったり、話の要点でない前提の部分で引っかかってしまって聞きたくても聞きづらかったり、自分の理解が追いついていないところが多くて自分でブレーキを踏んでいるような感覚でした。

そのため、信太郎さんが「受け身にならずに全部吸収してきたらいいよ」という言葉をかけてくださったときにこの言葉には激励の意味と、もっと自分から行かないともったいないよという喝の意味合いが含まれているように感じました。
自分で、『受け身になっている』と実感し、人から見てもそれがばれている。自分のためにこの場所を選んだのに、自分でチャンスを無駄にしている。このままじゃだめだ。という情けないような、悔しいような気持ちが一番濃く残っていました。

信太郎さんが駅に送って下さるときも、長野のオススメの場所や話して欲しい人を紹介して下さいました。
今回知ったことを自分なりにかみ砕いて、次はもっと自分から行動しよう。今感じているもやもやは自分にとって重要な気づきだったんだ。と言い聞かせながら信太郎さんにいただいたお土産と共に帰宅しました。

信太郎さんをはじめ、5日間の中で関わって下さった和歌山県・田村地区の皆さんありがとうございました!!

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