見出し画像

災害、悲惨な出来事に遭ったときの「メンタルの備え」

以前、メンタルレスキュー協会主催の講演会「災害後のメンタルケア」に参加したときの、私の備忘録があります。

災害や悲惨な出来事に遭ったときのメンタルケアの、ごく簡単なポイントですが、今、自分のためにも改めて思い出しておきたくて、整理して公開します。


パニックなど症状が出ても「壊れたわけではない」


*「ファーストショック」として、パニック、実感がなくなる、自分を過剰に責める、話題を避ける、眠れない、食べられない、不安や悲しみが止まらない、情報に釘付けになる、フラッシュバック、音・匂いに敏感になる、イライラする、後を追いたくなる…など、あらゆる「症状」が出る(回避・侵入・過覚醒)。これは、風邪のときに熱や喉の痛みが出るのと同じで、自然な反応なので、「自分が壊れたわけではない」と知っておく。

*アドレナリンが出て、かえって元気になる人や、恐怖感を全く感じない人もいる。こういう人は、あとから遅れてガックリ気落ちしたり、突然恐怖に襲われたりするので、ちょっと頭にいれておく。

*「セカンドショック」に気をつければ、ファーストショックの症状自体は時間の経過とともに収まっていく。

体験を話し合う場をあえて持つ

*セカンドショックとは、ファーストショックとは別に、疲労や自信低下、不安、自責の念などで、新しい衝撃やさらなるエネルギー消耗を強いられること。結果ショック状態をひきずり、うつやPTSD、病気、事故、依存などに陥っていく。

*心がけたいのは、惨事のあと、信頼できる仲間と「体験」を話し合い、情報を共有する場をもつこと(人は偏った情報を、自分の中に記憶として固定化してしまいがち。それで後々苦しまないように)。参考になるのは、人が亡くなった時の昔からの習慣。お通夜、初七日、四十九日、一周忌など、大切な人を亡くすという悲しみの後、一定の頻度で心おきなく気持ちを分かち合う場を設けている。

*ただし、こうした仲間内の分かち合いの場はファーストショックには大変有効だが(例:お通夜)、時間を追うほどに個人の温度差が出やすいことも、頭に入れておく。

*個人の温度差で、かえって苦しみを深めてしまうことを防ぐのも兼ねて、仲間との分かち合いとは別に、専門家のケアも利用する

*子どもの場合も、信頼できる大人のもとで、しっかり情報や体験を共有する。

一年は「心にフタをしない」と心がけて


*被災後(少なくとも一年は)、次の3点を意識して過ごすようにする。

1、「自信」を積極的にケアする

具体的には、①運動する②人と話す③徐々に活動する

2、話をする

話せる人となるべく話をするようにして、心にフタをしない。ダメな自分、”いろいろな気持ちや思いを持つ自分”を許す。

3、「疲労」を積極的にケアする

こまめに休む。”気晴らし”でかえって疲れないようにする。イベントを積み込みすぎないようにする

以上が備忘録です。

思いがけない年明けとなった2024年。
私自身この備忘録を時に見返しながら、自分の中に生まれる感情をケアしつつ、まずは、この1日、この1年を過ごしていこうと思います。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?