見出し画像

【車輪の下】中二病誘発剤みたいな本

思春期に読んでやらかした思い出

リアル中二の時に読んだ。
当時は中二病という言葉がまだ無くて本当に良かった。
というくらい、中途半端に成績が良い反抗期の小娘には毒になる作品であった。
まんまと何かに中てられて、大変恥ずかしい思春期の黒歴史を数多く残してしまった。当時TwitterやFacebookがなくて本当に本当に良かった…
こんなの推薦図書にしないでくださいよ、こじらせやすい年代にこんなの与えないでよ!もっと爽やかなヤツでかためてくださいよこんな感じのさぁ!

20年ぶりの再読

やらかした記憶から「コレ系」は避け続けてきたが、最近たまたま別の作品(後述)を読んで、何となく思い出し再読してみた。
そうしたら、最近流行りの児童虐待モノ漫画を目にした時に感じる、怒りに近い感情がふつふつと湧いてくるから不思議だった。
ホント良い加減にしなさいよ大人たち。
なんでそこまで追い込むんだよヘッセあんた自分のキャラクターに愛は無いのかよ。あとハンス友達は選べ。父親には期待すんな。一山いくらの個人の苦悩でいちいち死ぬなバカタレが。
正直なところ、スレきった大人である私には、もう「対社会における被害者としての個」の苦悩は幼稚に感じ、同調できなかった。作品としての賞味期限が切れてしまったようだ。
どちらかというと親への怒りが強い。もう少し考えろ。息子を何だと思ってる。

あと、蛇足だけどスマホのブラウザに出てくる虐待モノのマンガ広告ほんとやめていただきたい。
子育て中はピリピリしているのか、ちらっと見えただけで神経が削られるような思いになる。
これは中学生男子ががエロ広告に苦しむのと同じ感覚でしょうか。

閑話休題。話を元に戻します。

これを読んで再読したのよ

最近読んである種の気恥ずかしさとともに似たような感想を思い出したのが、これだ。

ラノベになるのかな?読みやすく、義務教育世代の子供を包む閉塞感がうまい。
軽くて重く、これもある時期の子供が読んだら黒歴史を作りそうな作品だ。
救いもあり、唐突な性の目覚めが笑いを誘うのでヘッセほどこじらせることもないだろうけれど…平凡な日常を受け入れられない夢見がちな年代にはこれも要注意図書だと思うんだ、おばちゃんは。


投稿日 2015.12.14
ブックレビューサイトシミルボン(2023年10月に閉鎖)に投稿したレビューの転載です

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?