時事川柳（２月）
＊以下、カッコ内は雅号。
雪国には 見せれぬ都会の 『警報級』 (大騒ぎ)
恵方巻 食べてもどして 厄落とし (食中毒)
夫人には所詮勝てないミス日本(不倫で辞退)
モテる奴 持てないほどに チョコ貰い (2.14)
猫の日も 主役はコタツに こもりきり (2.22)
迷い鯨 食わず倒れで 天国へ (大阪湾)
暖冬の 恵みに涙が 溢れ出し (花粉症)
『春一番 吹いた』の噂に くしゃみする (唾姫)
さん付けで敬意を見せつつ刑意見せ(刑務官)
煽るくせ 裁判長には 「待っとけよ」 (東名犯)
振向けば横浜あるのが住みたい街(七年首位)
強いより優しいアサヒに目覚めたい(強度終)
パタゴニア従業員を戸の外へ(雇用打ち切り)
おばさんを上から見下す麻生太郎(棚に上げ)
本棚の重みで“二階“が落っこちそう(書籍代)
村山さん 眉毛に寿命が 追いついて (百歳に)
『俳優』もジェンダーレスの時代となり (呼称)
榊映画台本には載らない濡れ場あり？(疑惑)
君の名は どうでもいいから 裸見せて (逮捕)
“コラボ“を機に知名度アップの暇空茜(無知)
白鵬の 晩期の青さを 継承し (北青鵬)
人生の 女房役は この女性です (大谷結婚)
雨の中 日の丸を振る 愛国者 (一般参賀)
その中継 寝ながら観る俺 非国民 (非接種者)
飛行機雲 いつでもどこでも 煙撮れる (散布)
厚労省が駄目だと言うから飲むお酒(不信感)
稼ぐなら コロナバブルの 葬祭業 (求人文句)
降り止まぬ 冷たい雨が 花散らし (梅雨)
長雨に ならぬ洗濯 するが洗濯 (究極の洗濯)
昨日は強風 今日は地震で 家が揺れ (日替り)
気がつけば 一月も終わり もう二月(あらら..)
気がつけば 二月も終わり もう三月(あれれ..)
足で踏む 枯葉の『クシャ』の 快感よ (フェチ)
2.29 ニンニク食べて いざ三月 (忍辱四年)
【選者後記】
◎雪で滑り 解ければLOOPで 地を滑り
今月上旬には、都心部でも今シーズン初となる“警報級“の積雪が見られました。例によって翌日には地面もすっかり顔を出し、雪で転んでいた人々も早速電動キックボード『LOOP』であちこち滑り回っておりましたが…。雪国の人には失笑級の可愛いらしい“警報級“は今年もループしております。
◎昨今は 若い女優も 『俳優』で
少し前までは、『俳優』と言えば男優のことか、やや高齢の大ベテラン女優を指す時にのみ使う呼称でしたが、最近ではピチピチの若い女優さんのことも普通に『俳優』と呼びます。これもやはり昨今流行の『性別で人を差別しない』という風潮なのでしょうか。そう言えば、B'zもいつからか『ビーズ⤴️』から『ビーズ⤵️』に変わってますね。全然関係ないですけど…。
◎女優志望 枕を持って オーディション
榊某という映画監督が強制性交の疑いで何たら…。映画に出る為には、様々な審査を通過せねばならないようですね。女優（俳優）さんも大変です。そう言えば、大物歌手Nの問題はどうなってしまったのでしょう。元女優側は依然被害を訴えているのに、Nからは何の沙汰もなし。散々『売られた喧嘩は買え』と宣ってきたのに、今回は随分と財布の紐が固いようで。これも物価高騰の煽りかな？
◎『酒は危険』 国が言うなら 安全だ
当節では、当初ワクチンを推奨していた識者たちが、すっかり掌返しをしているとか。さて、その筆頭である厚労省が、今度は『酒が危険』だと言い出しました。ならば逆に安全だということです。中でも日本酒が良いようで、血管の中に巣食うとされる『ケッセン』と呼ばれる寄生虫を退治してくれる可能性もあるとか。我が国の伝統に感謝です。もう、今晩からは日本酒一択ですな。
◎生者から 死者へと顧客は 変換し
流行当初は在宅顧客からの需要を受ける事業が急激に忙しくなりましたが、終息後の現在ではこの一、二年で何故か急増した死者に関連する『葬祭業』が目下バブル期の真っ只中と言ってよいでしょう。火葬場に至っては二週間待ちなどザラにあるようで。転職をお考えの皆様はぜひご参考に。
◎スキップは 出来ぬが二月は 早く過ぎ
雪が降ったり雨が降ったりで足元の悪い日々が続きます。寒すぎて布団の中で過ごす時間が自ずと長くなるせいか、まるで早送りでもしているかのように日々の経過がとても早く感じられます。そして、何故か毎年この時期の記憶は年末にはすっかり消えてしまっているという…。気がつけば明日から三月です。花粉の求愛に泣き笑いしつつ、待ちに待った春の訪れを共に分かち合いましょう。
（駒）
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