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SNS芸能界に関する考察(インタビュー記事)

noteを書きはじめることで出会った人と直接会って話して、未来を作っていくためのインタビュー記事企画。第一回目はニコ生の元生主で、現在は株式会社テクサの代表を務める飯田祐基さんにお話を伺いました。僕が昔オリコンのインタビューで語ったスマホ芸能界という言葉に近いSNS芸能界という言葉がキーワードのインタビュー記事になります。本当は書きたいこと山ほどあったんだけど、書けない情報ばかり笑。

未開拓なSNS芸能界にこそ
市場価値があると思っています

丸本「僕がSNSで有名になった子達を連れて事務所をつくり、芸能界(テレビ)に勝負にいったんです。芸能界の人達からすればインフルエンサーの子達のことを知らないけど、街を歩けば若い人達から熱狂的な支持を集めてたんです。だけど実際感じたのが、芸能界って村なんですよ。その村のルールに則って、どれだけ活躍できるかっていうゲーム。某お笑いコンビの方々の番組にこんどうようぢが出させていただいたときに、モニター室で見てて、あぁここで勝ち続けるのは難しいなって思ったんです。番組のルールの中で結果を出さなければいけないのであれば、良さが全然出せない」

飯田「私、新しい芸能界を仲間と作りたいと思っていまして、自分で発信していく芸能界を。 既存の芸能界は、テレビなどの媒体を通じて発信するんですが、新しい芸能界は自分で発信するんですよね」

丸本「要するに他社メディア、つまり人がつくったインターフェイスの上でうまく立ち回れる人が第一芸能に向いてて、自分メディアで自分をセルフプロデュースできる人が新しい芸能界に向いているってことですよね。ここでは新しい芸能界がSNSからできていく世界なのでSNS芸能界として話しましょう」

飯田「わかりました。SNS芸能界の価値ってなんなんだ?ってことをいうと、YouTuberのヒカルさんがTBSの坂上忍さんの『好きか嫌いか言う時間』に出たときのデータを調べたんですけど、全体の視聴率は落ちてたんですよ。だけど、セグメントして見たときに10代の視聴率は相当よかったんです。つまりヒカルさんって既存の芸能界でもある種パフォーマンスできてるんです。だからSNS芸能界の人が既存の芸能界にいっても活躍できてないわけじゃなくて、単純に市場が開拓されてないだけとも言えますよね」

丸本「SNS芸能は圧倒的10代というか、20代以降がまだ未開拓の状態ですよね」

飯田「そうなんです。芸能界はもう開拓され尽くしてますけど、SNS芸能界はまだ未開拓です。だからそこに価値があると思っています」

丸本「一方でSNS芸能の人達にとって事務所の存在って何なんだろう?って事務所をやってる僕ですら思うことがあります。インフルエンサーを集めた事務所が、芸能界と同じような内容の契約書でやっているところも多くて、そこは変えるべきかなと」

飯田「新しい契約の形を考えるべきだと思います。YouTuberたちの事務所がやっているMCNって、クリエイターが辞めたいっていえばすぐに辞めれちゃうんですよ。あくまで事務所はサポートなんです。そこは崩さない。そして来た案件に関してのマージンを芸能界に比べたら少なめに設定します。じゃあどこで稼ぐのかって言ったら、SNS芸能界ならではの新しいサービス、事業をクリエイターに提案し、そこで売上げを立てる。わかりやすいサービスでいうと投げ銭とかですかね」

丸本「つまりサポート&エージェントっていうところですかね。それと今までの芸能界って素材を見つけて、そこに投資して育てる。育った人が売上げを稼いで、事務所はそのお金でまた新人を育てるっていう図式があったと思うんです。SNS芸能は育てるっていうことに関してどう思いますか?」

飯田「SNS芸能に関しては、自己プロデュースが基本なので、素材に投資するのではなく、できあがったインフルエンサーに対して一緒にお仕事をしていくイメージですね。もしくは輝きそうな素材に対して、その素材にあったプラットフォームを提供するってことですかね」

丸本「なるほど。あと僕が個人的に思うのが、インフルエンサーと呼ばれてる人達も含めて、一般的にもテレビに出てる人すごいってなってる風潮があるなってことです。最終的にそこにみんな行きつきたくなる」

飯田「確かにテレビに出ることは国民の栄誉でYouTubeに出ることは恥っていう風潮はあると思います。そこを解決させるためには、芸能界の人達にYouTubeに出てもらうことが重要です。そこをキャスティングしたり、説得したりするのは僕らの仕事なのかなと思いますね」

丸本「そうですね。個人的に2018年はいわゆる芸能人がYouTubeを始めることがすごく増える年だと思います。今日はありがとうございました!」

飯田祐基
拡散のワンストップサービスを提供する株式会社テクサ代表取締役社長。生放送や動画制作、ゲーム実況者やYouTuberおよび配信者のキャスティング、そしてイベントPR事業を行う。
丸本貴司
アパレルWEGO、DINGのPR。スマホ世代のマネージメント会社レキシントンのプロデュース。音楽アーティストXOX、suga/esなどを手がける。著者『ジェンダーレス男子』etc。

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