見出し画像

#22 デジタルデトックスと読書。

GWは緊急事態宣言でどこにも出掛けられなかったので、積み本を消化することに徹しました。最初に手に取った本はこちらです。

「FacebookやInstagramなどのSNSは、私たちの脳の報酬系をハッキングすることに成功した」というやや過激な内容ですが、実験や検証結果を基に、かなり説得力のある議論が展開されています。

一言でサマると「数百万年かけて進化してきた私たちの脳が、このたった10〜20年のデジタル時代を過ごしただけで適応できるわけもなく、大量の情報に飲み込まれて正常な状態を保てなくなっている」という感じです。一言とは。

私が序盤で心を奪われてしまったのは、「最近、集中して本が読めなくなっていないか?」という著者の問いでした。

確かに昔に比べて、読書中も他に意識が向かってしまい、何度も同じ列を読み返したり、数ページ読んだら本を閉じてしまうことが増えた気がする・・その原因がデジタルデバイスだという話にすっかり納得してしまった私は、GWからデジタルデトックスを開始しました。

なぜデジタルデバイスが読書を邪魔するのかを無理やり一言でサマると「太古から集団生活をしてきた私たちは、周りの評価やゴシップを気にするように進化していて、大量の情報を得られるスマホなどが近くにあると、それを見たいという衝動に常に駆られてしまう」という感じです。一言とは?

ちなみに、講義中にスマホをサイレントモードでポケットに入れた学生と、隣の部屋にスマホを置いた学生が、講義後にそれぞれテストを受けると、後者の学生の方が成績がよかったという実験結果も複数あるそうです。

原因は、スマホが常に気になって「認知能力の容量が減る」から。それくらい、デジタルデバイスが私たちの無意識の領域に蔓延っているということですね・・怖い。

とりあえずGWだけでも本に集中したかった私は、iPhoneとiPadをサイレントモードにして、常に隣の部屋に置いておくことにしました。寝室用に100円ショップで目覚まし時計を買って、寝る時もスマホを寝室に持ち込まないことに。

そして、最近個人的に進行していた「全本電子書籍化計画」も、一旦ストップすることにしました。「サイレントモードでも強烈に私たちの気を散らすガジェット」で読書は不可能だな、と感じたからです。

ついでにこんな本も読んで、結構な量のアプリを消したり、ほとんどの通知をオフにしたりしました。困ったらまた再インストール・通知オンにすればいいかな、くらいの気持ちでしたが、3週間経ったいまも特に困ったことはありません。どれだけ企業の「アテンション・エコノミー戦略」の術中にいたのかを自覚しました・・

ということで、デジタルデトックスした結果、noteを開く機会も減り、前回の投稿から1ヶ月も空いてしまいました。noteを不要とは全く思っていませんが、見る回数は減らしてもよさそうだなと思っています。アプリではなく、ブラウザ版でも十分かも知れません。

最後に、デジタルの世界で誰かと繋がるほど、人は孤独を感じるという実験結果も多いようです。また、iPhoneの生みの親であるスティーブ・ジョブズや、マイクロソフトのビル・ゲイツが、自分の子供たちにはデジタルデバイスを渡さなかったというエピソードも有名です。

最近ちょっと疲れたな、と思ったら、思い切ってデジタルデトックスをしてみてもよいかもしれません。

こまつまい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?