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先に知りたかった「つわり」のこと

はじめに


「壮絶すぎる。こんなの聞いてない、、」

一時はつわりで7kg痩せて気力も体力も奪われ、点滴につながれたりもしましたが、妊娠後期に入り、やっと体力も戻ってきたので、このnoteを書いています。

これまでに数えきれないほどのお母さんたちが大変なつわりや、それに伴う諸症状を経験してきたと思うのですが、不思議なことに私の母、学校の先生、妊娠経験のある人たちも含め、具体的に話している場面にはあまり出会ってこなかったように思います。

症状は人それぞれだから?あまり脅すと少子化がさらに進むから?つわりマウンティングになるから?

私としては、妊娠した時やその前に、これから何が待ち受けているか、どんな症状が現れる可能性があるのか、事前に知りたかったなと思います。

完全な対処法はなくとも、もう少し楽に過ごすために、できることがあったのではないかと思うのです。

本当に、本当につらかったので、できれば二度とつわりは経験したくないけれど、第二子を産めることになった場合や、今おなかの中にいる女の子が将来成長したときに役立てられるよう(そのころには医療がもっともっと発達してつわりなんか無ければいいのですが)に備忘録として、また、現在つわりで苦しんでいる方やそのパートナー、サポートをしている方に少しでもお役立ていただければと思いながら以下をまとめます。

・つわり時の状態

・つわり時に食べることができたもの

・吐き気嘔吐だけじゃない、妊娠初期のマイナートラブル

・私が試した対処法

・夫の協力でとても助かったこと

【つわり時の症状】


「妊婦さん」と言われたときに真っ先に思い浮かぶのは、優しい表情でおなかを撫でている幸せなイメージでした。

テレビドラマなどを見ていても、一番の山場はやはり出産のときで、それまでの妊娠生活は尺の都合上すっ飛ばされることが多いと思います。出てきても、「うっ」と言いながら洗面台やキッチンで口を押えるシーンくらい。

いやいや、「うっ」で止まらないし。
そんなところで吐いたら詰まっちゃうし、掃除が地獄じゃないか。
今なら突っ込むことができます。

つわりには何種類かあると言われています。

  1.  なかなか食べられず、食べても食べていなくても吐いてしまう「吐きづわり」

  2.  空腹になると気持ち悪くなる、食べても吐いてしまうこともある「食べづわり」

  3. 眠気が猛烈に襲ってくる「眠りづわり」

  4. よだれが止まらず気持ち悪い「よだれづわり」

私の場合は吐きづわりと眠りづわりでした。

個人差はありますが、8~13週頃がつわりのピークとよく言われています。約半数の妊婦さんが14週頃、9割が妊娠22週頃に落ち着くといわれています。
私は5週~16週ごろまでがつわり期間でした。ピークは9~15週だったように思います。

もともと胃が弱い人、乗り物酔いしやすい人は症状が悪化しやすいようです。私の場合、しっかり両方当てはまっていました。妊娠がわかる前もできるだけ自炊し、暴飲暴食は控えていたつもりでしたが、もっと胃にやさしい生活をして胃を強くしておけばよかったのかもしれません。

初めに症状が現れだしたのは妊娠5週目後半ごろ。

それまでは特に不快な症状はなく(今考えると、少し胃もたれがあり、少食になりつつあったのですが普段もこれくらいの症状ならあったのであまり気に留めていませんでした。)

てっきりこのまま穏やかなマタニティライフを過ごせるのだろうと、かなり調子に乗っていました。5週目の前半に車で遠出をして1泊、ほとんどホテルでゆったりしましたが、このころはお米もお肉も食べれていました。トマトソースがやたらおいしく感じたのは、今思うと伏線だったのかもしれません。

帰宅後、体調が激変しました。疲れが出たのだと思います。家についても車酔いのような状態が続き、首を絞められている感覚。

「あ、これ結構つらいかも」

つわりが頭角を現してきました。

つわりは英語でMorning Sicknessですが、朝だけでなく24時間つらいです。ただ、私の場合は朝の2時間ほど吐き気が少し薄まり、バナナを一本食べることができました。その後ありがたいことにコロナ禍のおかげでリモートワークだったので、PC作業をできるところまで行い、おなかが苦しくなってきたらベッドに倒れこんでスマホからメールやチャットの返信、枕元に置いたPCで作業をしつつ、耐えられなくなって気を失ったように眠る。起きてウィダーインゼリーを飲み、定時まではできる限り対応、こんな感じで毎日過ごします。

気持ち悪いですが、少しでも気を紛らわせるため、Googleに毎日同じキーワード「つわり いつまで」「つわり 〇週目」を打ち込み、
「12週で軽くなった人もいるらしい、あと1か月くらいか」「出産直前まで吐いていた人もいる?!」と一喜一憂していました。

6週目~8週目は嗚咽はあっても実際に吐いていませんでした。

かんぴょう巻きの中身と稲荷ずしの稲荷だけで一日過ごしたこともありましたが、「つらいけど、まだ耐えられるかも」という印象。

9週目ごろ、こんにゃくゼリーを一つだけ食べた直後に吐いてしまいショックでした。

そこからは毎日嘔吐がつづきます。食べても食べなくても嘔吐してしまうので、気がめいってしまいました。なんとか食べられたとしても、胃が食べ物を消化しようと動いているときは特にムカムカして熱くなり、ガスが発生してげっぷが止まりません。げっぷをしてもしても空気が胃の中に残っている感じがして気持ちが悪いです。

そして24時間船酔い状態と首を絞められているような感覚、そのほか20個ぐらいの諸症状(※)も同時進行で襲ってきます。何も胃に入っていないほうが横になっているときは楽なのですが、胃液を吐きつづけると喉を痛めてしまいます。ある日、嘔吐時に血が出てきたのでこれはまずいと思い、これ以上喉を傷めつけないため水分やゼリーだけでも摂取するようにしました。

嘔吐のきっかけはにおいが多かったです。

冷蔵庫をあけるたびに嗚咽、お米が炊けときにはなぜかおならの強烈なにおいに感じ、それまで気にしたことのないような同僚のかすかな香水?柔軟剤のにおいに耐えられなくなり、ついには自分の頭皮のにおい(洗髪したにもかかわらず)が無理になりました。もともと鼻は利かないのですが、つわりの時は嗅覚が犬のようになっていたので、コロナ禍でリモートワークになり、電車に乗らなくてよかったのは本当に救いでした。

耐えに耐えてついに妊娠前から-6kgになってしまった11週頃、背中をさすってくれていた夫が見かねて「点滴に行こう」と提案してくれました。背骨がとても目立っていたようです。

当時の私は無痛分娩にこだわったくせに、「つわりはみんなこれくらい耐えているから」という理由で病院から薬を勧められても「もう少し頑張ってみます」と、なぜか自力で解決しようとしていました。何の意地だったのか。

一日に10回以上吐いてしまう、水も飲めない、くらいの妊娠悪阻の症状の方しか点滴は受けてはいけないのでは?と思っていたのですが、そんなことはないと思います。体重が5%以上減っている時点で、自分はかなり重めのつわりを経験しているのだと気付ければよかったのですが、当時は点滴を受けてもいいのか判断がつかなかったのです。
今となっては、過去の私に「一刻も早く点滴に行き、薬も貰いなさい」と言いたいです。

ついにスポーツドリンクも吐いてしまうようになり脱水症状のようになったことから、ようやく12週になって点滴を受ける踏ん切りがつきました。

夫にはつわり前から今に至る間の精神的・実務的サポート含め、本当に感謝しています。一人では絶対に乗り越えられないと思いますし、体力も気力もない中、正常な判断ができなくなってしまう妊婦さんも多いのではないかと思うので、第三者から見てアドバイスをしてもらうのは大切だと思いました。

入院しないと行けないくらいになる前に、通えるのであれば点滴で水分と栄養を摂取できれば胃も心も楽ですし(無理に食べなくていい)、つわり症状の悪化を少しでも防げるように思います。

点滴と漢方薬、吐き気止めを処方してもらった後も毎日吐いてはいましたが、徐々に漢方薬が効いてきたのか、15週ごろにはそうめん1束やサンドイッチ数枚が食べられるようになり、16週目にはお好み焼きを食べられるまでに回復しました。嘔吐も収まりました。ただ、食べ過ぎると気持ち悪く、苦しくなるので、少しずつ食べるようにしていました。

つわりが少し落ち着いてきたころには、それまでにしばらく固形物を食べられなかったためか、やたらと歯ごたえのある野菜を欲していました。15週以降で調子の良いときは、夫にラップサラダサンドを買ってきてもらい、よく噛んで食べていました。

そこからは普通のご飯を少しずつ食べられるようになり、体重も回復していきました。
ここまでがざっくりとした私のつわり経験です。

以下、つわりの時に助られた食べ物を紹介します。

【つわり時に食べることができたもの】

・ピークになる前
 -バナナ
 -ウィダーインゼリー(青)
 -そうめん
 -レーズンパン、トースト
 -こんにゃくゼリー
 -うどん
 -卵雑炊
 -オレンジジュース
 -ポカリ、アクエリアス、キリンラブズスポーツ
 -トマト
 -みかんゼリー
 -ポテトサラダ
 -リンゴ
 -ブドウ

・ピーク時
 -バナナ
 -ウィダーインゼリー(青)
 -ポカリ、アクエリアス、キリンラブズスポーツ 
 -リンゴジュース

・ピークが過ぎた後 
 -バナナ
 -ウィダーインゼリー(青)
 -そうめん
 -卵サンド、ツナサンド
 -かんぴょう巻き、かっぱ巻き
 -いなりずし 
 -ポカリ、アクエリアス、キリンラブズスポーツ
 -リンゴジュース
 -かにかま

※私の場合はマックのポテトなど脂っぽいもの、にんにくのにおいがするものなどは完全に受け付けませんでした。

【吐き気嘔吐だけじゃない、妊娠初期のマイナートラブル】

つわり中、妊娠中には吐き気嘔吐だけでなく、様々なマイナートラブルが現れます。マイナーと言いつつ、一気に同時に襲ってくるので、かなりしんどいです。妊娠をする前は、妊婦さんがこんなに様々な症状を抱えていることを知らなかったので、何が大変なのか、何を必要としているのか、全く想像ができていませんでした。自分が経験したことで、次から電車や職場で妊婦さんに出会ったら、もっと何か手伝えるように思います。

  • 症状一覧
    ・常に熱っぽい(37.3度前後)
    ・短時間で熱中症になりやすい
    ・お風呂のシャワーでのぼせる
    ・唇がやたら乾燥する
    ・喉が締め付けられる
    ・胸が苦しい、痛い(母乳の準備?)
    ・心臓の動悸が激しく、苦しい(血液を増やしている)
    ・頻尿
    ・げっぷが止まらない
    ・空気が胃腸に溜まってしまう
    ・食欲がない
    ・消化が遅すぎる(朝食べたバナナを夜19時くらいまでかかって消化するなど、体感として胃の大きさがおちょこサイズになったのか?という感じ)
    ・立ち眩み、貧血(目の前が真っ白になる、立っていられない)
    ・頭痛
    ・疲れやすい
    ・息切れしやすい
    ・腰が痛い(生理痛のような感じ)
    ・子宮が痛い(広がろうとしている)
    ・嗅覚が異様に敏感になる(寝室にいても冷蔵庫があけられたことを察知する、お風呂に入った後でも自分の頭皮や夫のにおいが気になる など)
    ・やたらまぶしく感じる
    ・胃液が逆流する


以下は、一気に症状が改善するわけではないですが、試してみる価値のある対処法です。

【私が試した対処法】


・葉酸の摂取(妊娠前から)
・ビタミンB6の摂取
・病院で処方してもらう漢方薬、吐き気止めを飲む
・食後は上半身を起こしつつ眠る
・点滴

※ビタミンB6や漢方、吐き気止めなど、もっと早くから摂取しておけばよかったと思います。

【夫の協力でとても助かったこと】


・「きっともう少しでつわりは終わるから」と励ましてくれた
・好きなだけ寝かせてくれていた、そっとしておいてくれた
・食料や飲料の調達をしてくれた
・気を紛らわせるために一緒にTVやYouTubeを見てくれた(聞かせてくれた)
・ベランダで炊飯してくれた
・ニンニクが効いた食べ物を控えてくれた
・ベッドを広く使わせてくれた

最後に

あくまで私が経験した症状なので、人それぞれ違うとは思いますが、つわりに関する情報をどこかに残しておきたいと思い、まとめました。

繰り返しになりますが、一緒に乗り越えてくれる人がいるというのは本当に心強かったと思います。つわりを経験する側も、サポートする側も本当に大変だと思いますが、時には便利なサービスや製品(Uberとか、宅食便とか、乾燥機付き洗濯機、食洗器など)を使って体調優先で過ごしつつ、赤ちゃんが元気に育ってくれるよう、一緒に乗り越えられれば思います。

コロナ禍で不安が多いですが、世の中のお父さん・お母さん・赤ちゃんたちが心身ともに健康に過ごせますように。

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