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1月6日は公現祭 バッハのクリスマス・オラトリオ、最後まで聴いたことありますか?

1月6日は公現祭エピファニーと言って、誕生したキリストを東方の三博士が来訪した記念日です。
最近は、公現祭をお祝いして食べるフランスのお菓子、ガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)が日本でも売られるようになってきました。
王様のお菓子という意味のこのお菓子には、フェーブという小さい陶器の人形が一つ入っていて、切り分けられたガレットからフェーブが出てきた人は、一年幸運に恵まれると言われ、その一日、王様になることができます。

公現祭はヨーロッパのカトリックの国では祝日となっています。ドイツでは三賢人祭 / 三王来朝(Heilige Drei Könige)とも呼ばれ、バイエルンなどの南部では州の祝日、オーストリアでは国の祝日とされています。

さて、この公現祭の礼拝でバッハのクリスマス・オラトリオ(Weihnachts-Oratorium)が演奏されることがあります。
どうして今頃クリスマス?と思われるかもしれませんが、クリスマス・オラトリオは6部からなるカンタータ。クリスマスと冠されていますが、全てがクリスマスに演奏されるわけではありません。
クリスマスにドイツの教会で歌われるのは第1部から第3部まで。第4部から第6部は年が明けてから歌われます。

というのも、それぞれのパートのタイトルは…

クリスマス・オラトリオ (Weihnachts-Oratorium)   
 第1部 降誕節第1祝日 (12月25日: Am ersten Weihnachtstag)
 第2部 降誕節第2祝日 (12月26日: Am zweiten Weihnachtstag)
 第3部 降誕節第3祝日 (12月27日: Am dritten Weihnachtstag)
 第4部 新年 / 主の割礼祭 (1月1日: Am Fest der Beschneidung Christi)
 第5部 新年後の第1日曜日 (Am Sonntag nach Neujahr)
 第6部 顕現節 / 公現祭 (1月6日: Am Epiphaniasfest)

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach) 1734年

すべてのパートを合わせると約3時間。CDでは3枚組となってしまいます。

公現祭に限らず宗教祭日が平日にあたると、教会での主な礼拝は夕方から始まります。
ドイツの大きな教会では聖歌隊の合唱付き礼拝や、コンサートが行われていることでしょう。

1月初旬にヨーロッパを訪問する際は、ちょっと教会にも気をつけてみてください。
思わぬところでオルガンの響きや聖歌隊のハーモニーに出会えるかもしれません。
コンサートホールでの演奏も良いですが、教会音楽は、是非一度教会でお聴きください。

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