見出し画像

いまさらだけど、背臥位の特徴って何??

こんにちは、今回は背臥位について考えてみたいと思います。

「とりあえず、背臥位にしよう」

困ったときにこう思う人多くないですか??

気持ちはわかりますよ。ずっと患者さん座らせとくのもなんですし、評価がよくわからんってときは、とりあえず寝かしてから考えようって思ってしまうものです。自分も昔はよくありました。

ですが、本当にそれで良いのでしょうか?

〇背臥位の特徴

まずは背臥位の特徴を把握しておく必要があります。

背臥位とは立位に近い姿勢姿勢アライメントとなる

重力の方向は違いますが、姿勢の形自体は近いものがあります。
なので、純粋に筋や関節のアライメントを見るのに役立ちます。

ですが、姿勢こそ似ていますが、全く違います。

画像1

この特徴から背臥位の特徴とは
・支持基底面が広いため、安定性は高いがその分、運動は大きい。
・重心は最も低い。移動するために抗重力的な筋活動が必要。
・運動連鎖では体幹や肩甲帯、股関節など近位部筋の活動が求められる。
・伝導路では、橋網様体脊髄路を使用した体幹の筋活動が必要。

となります。要するに、背臥位から寝返り・起き上がりなど、移動しようと思うと大変ということです。

しかし、背臥位の場合はこれだけでは説明ができないことがあります。
メリットとデメリットを合わせて説明します。

<メリット>

・ポジショニングを整えると安静時肢位となる

・筋や関節アライメントを評価・修正しやすい

・運動パターンの修正が行える

立位では、筋活動があっての姿勢ですが、背臥位では両下肢は基本的には抗重力筋の活動は少ないです。なので、本来の筋関節アライメントが確認できます。

また、筋アライメントの修正や関節可動域の向上など、部分部分の狙いを絞ったアプローチに向いています。

寝返りや起き上がりの練習を行うと特性から考え、腹筋群の活性化につながります。

<デメリット>

・不安定

・覚醒が落ちる

臥位は安定性が高いと書きましたが、実は不安定であったりします。理由は、脊柱により船底状になるからです。つまり、厳密にいうと左右どちらかに傾きます。

安静時肢位なので、刺激が少なく、網様体が活性化されにくいです。通常、足底から脊髄小脳路へ感覚情報が送られ、そこから橋に伝達されますが、背臥位では足底に荷重がかからないので網様体は賦活されにくいです。


それでは、今回はこの辺で。

では、また。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?