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小学生の頃、いじめを終わらせた方法

最近急に思い出した、小学生の頃の話である。
私は昭和の生まれで、第二次ベビーブームがすぐ上の世代であったこともあり、まだまだ子どもが多く、色々雑な時代であった。

そのせいか、イジメは「よくある話。やられる方が悪い」という認識のはびこる北斗の拳のような時代でもあった(北斗の拳は、さすがに誇張ですが。笑)。

小学校高学年の時、私もご多分も漏れず、女子グループのイジメにあった。
きっかけは分からないが、ある朝教室に行くと空気が変わっていて、クラスの女子が冷たい…「私、何か悪いことした?」と聞いても、返事は「そんなことないよ~」。そして、くすくす笑いと無視。
今日たまたまかな?
そう言い聞かせ、自分を立て直して翌日、翌々日・・・
何日経っても状況は同じ。

次第にしょげていく私に担任の先生が声をかけて話を聞こうと…してはくれたが、その様子を偵察隊のような数人が後追いし、探ってくるので何も言えない。
理由は誰も教えてくれないため解決の糸口も見えないが、常について回る意地悪な視線。無視と嘲笑。いつ終わるか分からない日々・・・

それでも中立的立場でいてくれた女の子たちが数名いて、私はいまでもその子たちを忘れない。ありがとう。
ほんの少しでも気がまぎれたのは彼女たちのおかげだ。

ところでイジメは止まないし、もちろん気分は悪い。

ある朝、ほとほと嫌気がさした私は、時間になってもぐずぐずと登校を渋った。
最近の様子から何かを感じていた父は(母は当時朝早い出勤だった)、
「どうしてもいやなら帰ってきたらいいんだし」と私を励ました。
そんなこと絶対しないタイプなのに、初めて私をハグしてくれた。
多分泣いたと思う。
そして私は、帰ればいいんだしと思い直し、学校に向かうことにした。

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