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今までの自分を捨てることはとても難しい

先週の週末、私はいつも以上に、応援している女子プロゴルファーに注目していた。
昨年の全英女子オープンで優勝し、すい星のように現れにスターになった渋野日向子選手だ。

もともとプロスポーツを観るのはとても好きだ。

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スポーツするのも好きなので、鑑賞するというのも趣味の一つでもあるが、それ以上に、一人のスポーツ選手の葛藤やスランプ、人生の浮き沈みを追っかけることに強い関心がある。どんな世界でもそうだが、人生全てが順風満帆な人は世の中にいない。

特に、プロスポーツ選手は、結果がすべての世界だけに、浮き沈みが激しかったり、ファンからの応援も毀誉褒貶があったりだと思う。

そして、何よりも経営者として、メンタル力、レジリエンス、スランプからの脱出する秘訣など、スポーツ選手からの学びはとても多い。

日本史上初、2度目のメジャー制覇に向けて、首位に立ったのが2日目。どれだけ日本のファンがテレビにくぎ付けになっただろうか。

決勝の日は、悪天候で順延になった。
私も1ファンとしても、優勝を願ったが、韓国の新星の選手が逆転優勝となった。
結果からいえば、残念の一言になるが、一方で、冷静に考えたら、すごい成績である。

かつての岡本綾子選手も凄かったが、メジャーの成績だけであれば、すでに超えたと言えると思う。
それ以上に、日比野選手のコメント一つずつに深い意味を感じた。
やはり、こういうレベルで勝負している人は皆そうだが、色々な示唆があるし人間ドラマがある。

全英で優勝して以来、当然、周囲やファンの期待は高まる。それに反してしばらく低迷した。スランプとも言える。
今回の活躍で、完全復活となってほしいと個人的なファンとして思う。

渋野選手のコメントはメディアに沢山出ているが私が特に強い印象を持ったものがある。

良くなった要因を聞かれて、

今までの自分を捨てたことかな。

このコメントの前後はもちろんあるが、私はこの言葉の意味はとても深いと思う。

人間だれしも成功体験に縛られる。
周囲の期待も高くなり、結果を残して当たり前となってくると、プレッシャーも相当なものだ。それと、成功したやり方に固執が始まる。現状維持をしたいわけではなくても、一心不乱、一意専心の気持ちで臨んでいた時のチャレンジ精神が知らず知らずに減衰する。

私自身も会社経営においては、チャレンジングな方だが、なにも経験も結果もなかった時の方が、積極的に結果を恐れることなく、挑戦できたと思う。

今までの自分を捨てる。
つまり、渋野選手にとっては、全英で優勝した自分ではなく、プロになる前やプロになったばかりのがむしゃらさに戻る。

ネットで色々と記事は出ているが、私が勝手に要約するとこんな感じになる。
人生、人それぞれ。色々と挑戦しながら、失敗も重ねつつも、長い目で見たら右肩上がりであったほうが楽しいと思う。
スパイラルアップのイメージだ。

成功と言うのは、個人個人の尺度で良いと思うし、成長も個人個人の尺度で良いと思う。つまり、10年前の自分より成長しているかどうかを振り返ると、大抵の人はそうなっている。

渋野選手は次元が違うと言う人もいるだろうが、別に人生の目標にすごいとかそうでないとか、高いとかそうでないとかは関係ない。

自分がどうなりたいか、どう生きたいかが基本である。
そういう意味で、次に進むために、
過去の自分を捨てる。
これはとても勇気がいるし、
頭でわかっていても行動はなかなか伴わない。

22歳で自分を捨てる。
どうしたらこういう言葉が出てくるのだろうと感心する。私は渋野選手を評論したいのではない。
一人の人間としての渋野選手にずっと関心を持っていたい。
きっと、これからも渋野選手には、過去の自分を捨てる時が何度も来るように思う。
そんなときもファンとして応援していたい。

そういう私自身が、過去の自分を捨てる決断をそろそろしようと思っている。

最後に、私がもう一人注目している選手がいる。
日本だから、当然、積極的に報道はしないが、
優勝した韓国のキム・アリム選手だ。きっと韓国内では、全英の渋野選手と同じように大フィーバーしていることと思う。

少しメディアでみても、予想通り韓国でのシンデレラスートリーとなっている。キム・アリム選手は今や強豪選手ひしめく韓国勢の中で、トップ集団に一気に肉薄してきた。これからのストーリーがとても楽しみである。

ある意味、スターが誕生するときのシーンに関係している人達の人生を重ねて見ると、悲喜こもごも、人間のつながりと出来事のあやというものがとても奥が深く感じることが出来るのである。

以上

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