サピエンスぜんし

『サピエンス全史』

『サピエンス全史』は
イスラエルの歴史学者
ユヴァル・ノア・ハラリが執筆した。

2014年に英訳が出るや大ヒットした。

大ヒットした理由の一つは、
ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグといった
IT産業の巨星たちがこぞって激賞したことにある。

『ホモサピエンス全史』において、
ハラリは一つの大きな問いを掲げました。

それは、地球上に存在した
さまざまなホモ(ヒト)属の中で
なぜホモ・サピエンスだけが
今日まで生き延びることができたのか。

という問いです。

人類がはじめて誕生したのは約250万年前。

ハラリは、人類史には大きな節目となった
三つの「革命」があったと指摘します。

三つ「革命」とは
約7万年前に歴史を始動させた認知革命
約1万2000年前に歴史の流れを加速させた農業革命
そしてわずか500年前に始まった科学革命

そして、ホモ・サピエンスが生き残れた
最大の理由は「認知革命」にあります。

認知革命とは、
ホモ・サピエンスがもともと持っていた
学習、記憶、意思疎通などの認知能力
における革命的な変化のこと。

具体的には、
言語によるコミュニケーションの突然の変化です。

ハラリは、認知革命がホモ・サピエンスにとって
驚くほど多くのことを可能にしたと言います。

例えば、
身の回りの自然環境の危険についての
詳細な情報をやりとりする。

信頼できる人は誰かという
人間に関する情報を伝え合う。

これにより、
家族など親密な人たちだけではなく、
より大きな集団による協力関係が
築けるようになりました。

言語を使うことにより認知の世界が拡大し
脳の進化に繋がった。

ホモ・サピエンスは
それまでの人類種が持てなかった
全く新たな「想像力」を獲得したと考えられます。

多くの人の共同作業を可能にさせるような能力を
身につけたことで、ホモ・サピエンスは生き延びたのです。

認知革命で起きた最も重要な変化は、
「全く存在しないものについての情報を伝達する能力」
を得たことだとハラリは主張します。

実在しないもの、
つまり「概念」や「物語」を共有する力です。

言葉による認知は
私たちの可能性を大きくも、小さくもします。

だからこそ、
より多くの言葉に触れ、知ることが
これからの時代の本質だと考えています。

是非、読んでみてください。


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