見出し画像

サンドイッチの具

詳しいことは省くが、私は中っ子だ。上と下に兄弟がいる。この兄弟が色々とやらかすタイプだ。どういうことをやらかしたとか、そういうことも省く。とりあえず今まで色々とやってくれた。
他人なら、関わらない選択をすれば良いが、兄弟となるとそうはいかない。
何故なら、兄弟だからだ。

今回は上が母とバトルを勃発させた。とにかく上は母と相性が良くないのだ。
母は母で癖が強い一族の人で、まぁ変わっているというか、変な人だ。そんな母に惚れて結婚した父が普通なわけない。どちらも個性が強すぎて、協調性が皆無だ。家族で外食すれば、一悶着あるので滅多に行かないくらいだった。

最終的に私が停戦宣言して、収拾をつけた矢先に上がまた襲来すると連絡してきた。
もう来なくて良い!!停戦で良くね?とやんわりと言ったが、上は一度、言い出すと聞かないので予告通り、実家にやってきた。

色々あったが、何とか決着はついた。
ふー、やれやれと一息ついたとき、ふと上が私の顔を凝視した。

私「なに?」
上「紺、前髪長い方が良いよ」
私「……」

いま、言うことじゃねーだろ!!ぶっ飛ばすぞ!!

えぇ、上ってこういう奴なんですよ。

※ちなみに私は十数年ぶりに前髪を作ったのは、カードキャプターさくらの親友、知世ちゃんに憧れたから。

下には下で、私を姉と呼ばず「真ん中」と呼ぶ辺りから、完全になめられている。

中っ子は、永遠の中間管理職だなと思う。
上から言われ、下にも言われる。
一度、喧嘩したときに「サンドイッチの具の気持ちが分かるか!?」と言ったことがあるが、兄弟は「分かるか!!」と一蹴した。

別に兄弟が嫌なわけではない。それなりに楽しいこともあるし、助けられることもあったような…なかったような……まぁいいや。
私の家はよくちびまる子ちゃんやサザエさんみたいな家だねと言われる。しかし、よく考えてみて欲しい。実際に関わるのは大変だ。賑やかで、互いに人の話を聞かず、協調性は皆無。それぞれが自分勝手なくせに、1人は嫌だと巻き込む。はっきり言おう。

疲れるからね!!

それでもなんだかんだ、見捨てない。家族だからだ。私が未婚で出産すると言ったときも両親は反対せず、実家で暮らせと言ってくれた。兄弟も「まぁ、そういうこともあるな」と受け入れてくれた。

変わった家族だと思う。それでも絶妙なバランスを保ちながら、家族という形を維持している。来世があるなら私はもうサンドイッチの具は嫌だし、兄弟とは他人がいい。けれど、今世は大切にしようと思う。思いっきり、楽しんでやる所存。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?