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読書感想文【キリスト教は役に立つか】来住英俊

<キリスト教の<教養>は、「孤独」に効く!!

信仰とは無縁だった灘高・東大卒の企業人は、いかにして30歳でカトリック司祭への転身を決意したのか。なぜ漠然と抱えてきた「孤独感」を解消できたのか。旧約聖書から新約聖書、遠藤周作からドストエフスキー、寅さんからエヴァンゲリオンまで、幅広くエピソードを引きながら、ノンクリスチャンの日本人にも役立つ「救いの構造」をわかりやすく解説する

まず、新潮選書!凄いの出してますやん!

私のマガジンの「キリスト教入門」も
「教会の勉強会はリベラルアーツである!」
というアプローチで展開してます


宗教って一種の教養的要素があるので
キリスト者(キリスト教の信者をキリスト者といいます)よりもキリスト教に詳しい人って本当にたくさんいるんですよ

むしろ、キリスト者はあまり歴史とか
聖書の成り立ちとかを
そんな重要視していなくて
生活の一部として普通に教会に通い
自然に神に祈っているだけなので
たまにキリスト教について深く質問されると
困ってしまう場面も無きにしも非ずなのです

であるからして
この来住神父様の著書はとても良かった!
「神を信じない人にこそますます役に立つ本」
と帯の紹介文にはありますが
やはりそこは東大卒だなと
初めからそこそこのキリスト教の
基礎知識が必要なテーマも
当たり前にサラッと書いてあるので
実は、やはりある程度「キリスト教」に興味ある人じゃないと
読みにくいのかもしれないと感じました

頭の良い人にありがちな
謙遜しているが故の
「僕が理解できるんだから、みんなも理解できるでしょ?」問題が所々に炸裂してます

とはいえ、巷によくある
「キリスト教の歴史」や「経典」を説明したような入門書とはだいぶ違います

どちらかというと
私は「キリスト者」にこそ読んでいただきたい
この本のテーマは完全に
「なぜ祈るのか?」であります
この「祈り」についてわかりやすく解説されているので洗礼は受けてるのに教会には行かない人や
ただ、家がキリスト教だからきっと自分もキリスト教なんだろうの人や学校がキリスト教の学校でしたぐらいの人こそ読んでほしい

日本において100万人に1人しかいない
すでに絶滅危惧種のキリスト者。
もし、お知り合いにキリスト者がいる方は
「信仰を持つ」人間の理解に繋がると思いました

来住神父様のように
一般的な日本の仏教のお家に生まれたが
きっかけがやご縁がありキリスト者になった人と
私のように三代目(J soul)クリスチャンだと
神の近づき方が違うのです
そんなとても難しい感じも
まさかの図説されていてわかりやすかったです

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↑完全に変態な図なんですけど
これがめちゃくちゃ言い得ていて
納得ものなんです!

病気や不幸で入門する人もいれば
絵画や書物から入門する人もいて
私のような世襲もいるわけで
神がどのようにその人の人生に近づいてきて
意識に入ってくるのか
そして出会ったら最後
死が訪れるまでいつも寄り添いながら
対話をして過ごしていくのがキリスト教なのです

結局「信仰とは祈りであり」
「祈りとは神との対話である」という帰結になる
これがわかりやすく説明されています

「うわ!宗教の人、気持ち悪い!」
と思っているそこのあなた!
この記事を読んだ時点で
100万人に1人しかいないキリスト者と出会ったわけで既にイエスが近づいてきているというロジックになるのです

サマーウォーズの栄おばあちゃんも言ってました
「人が1人でいたらいけない」と

でも基本的には1人だし
死ぬときも1人だという物理的な現実よりも
常に神が側にいると感じている
キリスト者は幸せなのかもしれません
実際に、めちゃくちゃ対話しますからね
では、どうやってそう感じているのか?
何を話しているのか?
気になった人は
ぜひ、来住神父様のこの著書を1度読んでいただき
これから出会うかもしれない
はぐれメタル並みの出現率の
キリスト者に備えて頂けると幸いでございます
(倒しても経験値低いので戦わないでね)

なので綺麗事でなく単純に
「結局、人は独りだ」と言う人を見かけると
とても悲しい気持ちになってしまうのは
私がキリスト者であるからなのです



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