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Soft City #1 これからのまちづくりを考える

おはようございます。毎日更新17日目で、目標の3週間まであと4日です。

これから数回、デイビッド・シムさんのSoft Cityという本について書いていきたいと思います。
デイビッド・シムさんはデンマークの建築家。かの著名な建築家ヤンゲールの弟子で、特にヨーロッパでウォーカブルなまちづくりを牽引されてきた方です。

なぜ彼の本を読むことにしたのか。
先月、職場でデイビッド・シムさんの講演会がありました。それにすごく感銘を受けたのでした。

サインもらって嬉しくて、ちゃっかり同僚のみなさんとパチリ

講演会でのビビビ!

「生活形態が目まぐるしく変わる時代で都市空間、リアルな店舗はどうあるべきなのか?買い物の楽しさを伝えて行く場所にならないと生き残れないだろう」という話や、「それぞれの建物がドアを開けるだけで、街はかわっていく」という話。植栽や集合住宅の1Fフロアの各戸に庭を設け外に開いた形にしていくという話も。
また、「屋外に出やすい住宅であることの大切さ。例えば、4F以下に住んでいる子どもの方が友達を作りやすいというデータがある」という話も驚きでした。一連の話を通して、次の引越しでは絶対1Fに住みたい、と思ったのでした。

矢野拓洋さんの通訳もめっちゃよかった!

また、KeyMessage的に
Think Smaller
Think Lower
Think Slower
Think Simpler

という4点を意識しよう、というとてもわかりやすいメッセージをもらい、なるほど!と思ったのでした。都市開発は経済合理性のもとに行われると、上3つは逆を行ってしまいますよね。でもエリアの価値を考えるならば、Small Low Slowを目指さなきゃいけない、ということでした。

他にも、「日本は小ささを生かすのが上手い。語感を刺激する空間が多い」と褒めてくれて、今の組織で働いていると、世界に憧れて日本ダメダメじゃんとばかり思うのですが、日本の都市の良いところを改めて外の視点から教えてもらえたのでした。

確かに本を開いてみると、日本の事例もたくさん写真つきで解説されている!これはしっかり読み込んでみようと思ったのでした。

”Soft City”を読み始めて

今はだいたい前半1/4位読んだところです。
ビビビ!ときた点を自分のメモも兼ねて、書いていきます。

・デンマークの都市が目指すのは”低層高密の都市”(P005)
人々の暮らしへの要求(戸建住宅のディティールのような)と、経済的な効率性(大規模集合住宅のような工業生産技術のような)が調和した形態。
この進行が1970年代の歩行者空間化とともに進んでいった。ようです。

・控えめな投資で大きな成果(P006)
講演会でもいっていたけど、「日本は成熟国家として、大規模投資(例えばリニア新幹線や都心の超高層ビル的再開発etc)だけでない方向に舵を切るべきだ」と言っていました。確かにこの本では、それぞれの建物の在り方(態度?)を変えていくことによる効果の大きさが各所で書かれていて、デイビッドの言っていることにも納得でした。

・密度*多様性=近接性(P012)
「都市の魅力は相互利益」:近接性は雇い主と従業員、商店、学校、サービスなどを必要な場所で必要な時に利用しやすくする。それはつまり、都市環境のなかでは、空間を時間に変換することができ、同じ日、同じ朝、同じ時間のうちにさまざまなことを実行するという便利さを手に入れることができる。
この文脈で、さまざまな機能=多様性、集積=密度、ということを理解しました。ずっと一言で喋れていなかった”多様性ってなんんで大切なの?問題”にフッと腹落ちした瞬間でした。

続きます!

関連エントリ
Soft City#1 これからのまちづくりを考える  
Soft City#2 都市の重層化の話。 
Soft City#3 都市を考える意義  
Soft City#4 街路と移動の話
Soft City#5 ”ソフトは壊れくい ” 


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