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幸せを自分の心で決められない

ちょうど一年前の今頃、会社のホームページをリニューアルするのに伴い社員インタビューを受けることになった。インタビューの中に座右の銘を問われる項目があったので、そんなもの持ち合わせていなかったけど「幸せはいつも自分の心が決める」という相田みつをさんの言葉で回答した。

安定した商社からベンチャー企業に転職し、単身宮崎移住を決め、趣味を副業にし始めたばかりだった一年前、みつをさんの言葉は背伸びではなく自然と浮かんできたように思う。

自分で選択を重ねてきたから、少し大変なことがあっても誰かや何かのせいにしなくて済んだし、周りの人にへこむことを言われても全然平気だった。


ただ、そう上手く割り切れないのが男女の仲。。。

彼はすごく優しかった。料理が得意で、自転車とお風呂が好きで、いつも笑わせてくれて、私のことを大事に思ってくれる彼との生活はもったいないくらい楽しかった。幸せだった。ただ一つ残念なことに、彼は仕事をしなかった。

親や友人から向けられる心配や揶揄は、幸せだと感じていた私の心にじわりじわりと住みついて、気づいたら彼の魅力に気づけなくなっていた。大好きだった彼の料理や冗談に対しても、そんなことより大事なことがあるでしょうと悲しくなった。周囲からも認められる彼氏だったら、考え方はまた変わっていたのだろうか。

結局、支えることも、怒ることも、待ち続けることもできなくなって彼とはお別れすることにした。どうやら自分の心で幸せを決められるほど、私は賢くないらしい。


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