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熊本の社会教育業界が面白い!登壇レポート

こんにちは。エンコミュニティラボの山中です。
この夏から秋にかけ、熊本大学で実施された「社会教育主事講習」と、熊本県教育庁主催の「生涯学習コーディネーター養成講座」に登壇しました。

社会教育や生涯教育って、聞いたことあるけど何だか、おカタいイメージで、その実なんだか分かってませんでした。

そんな私に熊本大学工学部の田中尚人先生からこんなメッセージが。
「次年度、熊大の社会教育主事講習の講師をやってくれませんか?面白いこと画策中!」
「社会教育主事ってなんだか全然わかりませんが、わかりました!」

で、スタートしました。
どうなることやら!

1.で、社会教育って一体なんぞや

ズバリ、
「社会教育法」
という法律で定められた仕組みで、
国や地方公共団体が行う、学校以外で行われる組織的な教育活動のことです。

社会教育法では、国及び地方公共団体は、社会教育に必要な施設の設置・運営、イベントの開催などを通して、
すべての国民が文化的教養を高め得るような環境を醸成するように努めなければならない
と定められています。

知らんかった・・・。
え、みんな知ってた?こんなのあるの。

日本の義務教育のレベルが世界一ということはよく知られていますが、学校教育以外でも学びの場を提供することが民法で定められているとは初耳でした。

そして、この社会教育を担う専門職が「社会教育主事」の方々です。
公民館や公的施設、学校などで地域における学びの場を提供されています。

国や地方公共団体が行うことが法律で定められています。レベル高い。

2.熊本大学の社会教育主事講習に登壇してきました!

2023年、熊本大学で開催された社会教育主事研修は全部で19日間!

こちらの講習、学ぶ範囲も非常に広範で、社会教育の歴史からはじまり、ファシリテーション、まちづくり、ものづくり、女性のエンパワーメント、子ども・青少年、貧困問題、外国人の学習支援、公民館・自治体経営、問いの技法、災害教育、スポーツ、etc…

プログラムを見てびっくりしました。めちゃくちゃ充実している!!

私たちのパートは、「地域のネットワーク形成と社会教育」、「社会教育の経営・広報戦略」というコマを、尚人先生と私、そして宮崎県西米良村の若手のまちづくりの星、トミーこと富井俊さんとで挑みました。

熊大にて。左が尚人先生、右のちょうど目をつぶっているのがトミー。どこまでも憎めない。

尚人先生の「社会教育」の概論と、先生が関わってこられた事例の紹介などをされた後、トミーと私がそれぞれお話し、尚人先生との公開ディスカッションをするという内容でした。
トミーは西米良に全く縁もゆかりもなかったのに、とあるキッカケで移住することになり、持ち前のコミュニケーション能力と課題発見・解決能力で活躍。今は西米良で自分で生業をつくりつつ、まちづくりを行い、地域の区長もしているという逸材です。

私は、京都市で関わっていたまちづくりの仕事と、京都市ソーシャルイノベーション研究所でソーシャルビジネスに関わる人々のエコシステムを醸成するために起こしていたアクション、そして延岡に移住してから行ったまちづくり活動の事例を紹介しました。

伝えたかったこと
午後はワークショップ

ワークショップは尚人先生ファシリの元、グループで「公民館で子どもが中心の場作りをするとしたらどんなことをしますか」をテーマに話し合いをしてもらい、発表をしてもらいました。

受講生の方は先生が多かったです。皆さんここで学んだことを自分の地域でどう活かしていくかを考えながら受講され、非常に熱量が高かったです。

真ん中のちょうど真顔なのがトミー。誠実やし優しいし頭良い。娘がいたら婿になって欲しいと本気で思っているけど、娘がいないから本気の意味が全くない。

3.生涯学習コーディネーター養成講座への登壇

安定の尚人先生の基調講演

お次は10月4日に熊本県教育庁社会教育課主催の養成講座に登壇しました。
こちらも尚人先生のコーディネート。
私へのリクエストは
「多くの住民を巻き込みながらまちづくりを行う意義や推進の手法」や「コーディネーターとしてどんな事を大切にしているか」を話してほしい、ということでした。

今回は、私が延岡に引っ越してきてから行ったまちづくりの事例をベースに、コーディネーターとしてどんな事を大切にしながら活動しているのかをお話しました。

最近、講演してても全く緊張しない自分におどろく

ご一緒に登壇した、島根県の益田市教育委員会におられた大畑伸幸さんからの事例もめちゃくちゃ興味深かったです。

島根県益田市での事例をお話されました。めちゃすごかった。

午後はワークショップ。
前回の講座と同じく、地域の公民館で子どもの居場所をつくるには、というテーマでしたが、今回は現場を持って活動されている方が多かったので、自分の地域で具体的にこんなことがしたい、という踏み込んだ内容で面白かったです。
地域課題をプラスに変える活動を提案されていて素敵でした。

半導体の企業が誘致されて外国人の移住者が増加したことから、インターナショナル公民館にしよう!というアイデア!

まとめ

まちづくり活動をずっと行ってきたので、ずっと隣り合わせだったはずなのに、言語化してはっきり認識したことがなかった「社会教育」。
めちゃくちゃ熱かったです。

学校から教育委員会に現在籍を移し、社会教育を広めておられる先生との会話で心に残ったことがありました。
「学校をもっと開いて地域の社会教育のコミュニティとつなげることで、地域の子どもや家庭の課題をみんなで解決する関係性が作れると思っている。とはいえ、現場はとても忙しくて眼の前の課題で精一杯。自分が現場に戻って、実践して成功事例を作りたい」

めちゃ素敵。
お役に立ちたい!と思いました!

そしていいなぁと思ったのがもう一つ。
尚人先生は、講座があるたび、飲み会をセットで開催してくださいます。
これは彼が単にのんべぇであるというだけではなく、コミュニティを醸成しようと思っておられるから。
ここからできたつながりで読書会やいろんなイベントが生まれたりしているそう。
えぇ先生やなぁ。

熊本県教育庁の企画・主催メンバーのみなさまと。
楽しい飲み会@熊本 w/馬肉とからし蓮根

コミュニティ作るの得意なまちづくりの先生って、全員自撮りが上手い気がする。

でもトミーは目をつむる。そういうところがスキ。

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