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こんなはずではなかったとしても。

正直、2023年は不完全燃焼が過ぎた。やっと世の中も緩和されたというのに、この3年間のメンタルへの蓄積ダメージが火を噴いて調子を崩し、そこに流行病に罹患。泣きっ面に蜂にもほどがある。とはいえ「何もかも最初からうまくいくわけないんだから、うまくいかなかったらうまくいかなかった経験を糧に進めばいい」と思えるようになったのが、一番の成長だろう。スケジュールはGoogleカレンダーで管理できても、計画を立てるには紙の手帳のほうがいいとか、グリーンサラダにはフレンチドレッシングとぶぶあられをかけて食べるのが美味しいとか、そういう気づき。星座と血液型の運勢ランキングで、いて座のB型は今年最下位らしいけれど、中途半端な順位より最下位の方がよっぽどネタにできるよなという、前向きな開き直り。

去年地味に事件だったのが、推しの名前が手術の名前になったことである。勝負どころで気合い一発ねじ伏せるタイプの三嶋選手にとって「体が思い通りに動かない」という状況が、どれだけしんどかったのかは想像もつかない。それでも同じ病気の選手と連絡を取り合ったり、粋なメッセージを送ったりと、そういうことをスマートにできるところが、三嶋選手の人間性だなと。当たり前のことを当たり前にやれることほどすごいことってないんですよ。偉い人にはそれがわからんのです。

これも去年地味に事件だったのが、人生初の整番1が回ってきたことである。とはいえ、その日は命の危険があるので日中はできるだけ屋内にいてくださいとニュースで呼びかけられるレベルの猛暑日。そんな日に屋外で入場待ちをしたら確実にぶっ倒れるなと、時間ギリギリに行くという決断をせざるを得なかったため、整番1を持って逆最前で入るというズコーな話になってしまったけれど、こればかりは命あっての推し事なので仕方がない。しかし令和ちゃんよ、そろそろ加減を学習してくれ加減を。

チケットといえば、wyseの冬ツアーのセミファイナルで、前から2列目のドセンというこれまたとんでもない席が回ってきた。何も遮るものがないというのが逆に新鮮で、どこを見ていいのかわからない。そんなときセンターにやってきたTAKUMAさんが、麗しい笑顔一発客席にピックを投げていったのだけれど、そのピックが最前列の人の頭上を越えて座席の背もたれと置かれた荷物の間に吸い込まれる瞬間を目の当たりにしてしまった。ハッハッ、ワタシハナニモミテイナイ。そもそも、ピックが飛んでくる距離でライブを見るのもいつ以来だったのやら。そしてTAKUMAさんの熱いMCに拳を突き上げながら「すいませんその言葉、うちのフロントにも言ってもらっていいすか」を発動するのも久しぶりである。ああ、例年通りの年末でしかない。Jリーグさん早々に日程をよこせ問題もひっくるめて。

久しぶりに紅白をフルで見たのは、貴族様がYOSHIKIさんのステージに出演されたからだ。思えば、2020年の年が明けてすぐ新宿のタワーレコードで貴族様に謁見し、羽織袴姿の貴族様が「明けまして網タイツ。キューピーのたらこパスタの歌は名曲だね」とステージでふんふん口ずさんでおられる姿を見た直後に世の中が緊急停止してしまったので、それから一年半以上「最後に聞いた貴族様の生歌が『キューピーのたらこパスタの歌』」からアップデートされなかったことを思うと、貴族様の出る紅白を見ながら年越しができるというのは、色々な意味でご褒美だったなあ、色々乗り切ったんだなあと。心が弱っていると、どうしても感情を等倍で受け止め切れず、勝手に0.8や0.5をかけて衝撃を弱めてしまったりするものなので、今年はもっと物事を等倍で受け止められる余裕があるといいな。心も体も、健康第一。

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