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世界遺産 五箇山(合掌造りに泊まる)、金沢(氷見の寒ブリを求めて)

2023.1.14
東京-高岡

1月中旬、初めて乗る北陸新幹線は群馬、新潟、長野、富山を抜けるので
山が多く、トンネルだらけだった。
天気も突然の3月の気候、雨模様だ。
新幹線は糸魚川から海岸沿いを走る。親知らず子不知海岸からの日本海、今日は静かだった。

富山に到着、昔特急ハクタカが走っていた路線「あいの風とやま鉄道」で高岡へ向かう。
高岡から世界遺産バスが割安で走っている。五箇山(ごかやま)まで1000円 1時間程度の行程だった。
車窓から立山連峰が霧に煙って見えた。雪は少ない。

世界遺産バスから見る立山連峰

城端駅のバス停を過ぎると山に入る。山間に雪が積もっている。思ったより少ない。とは言え50センチ程度の積雪はあった。
12月下旬の寒波後、1月上旬は気温が高いようだ。

五箇山(相倉集落)
相倉合(あいのくち)のバス停から10分程度坂道を登ると五箇山の相倉集落だ。
時間は午後3時。
東京から9時56分の発新幹線とローカル線とバスを乗り継ぎ、ほぼ5時間かけてようやく到着した。

五箇山のメインストリート

もの凄い豪雪状態を期待していた私、雪はそれほどでもなく拍子抜けした。実の所、私は2008年12月25日、クリスマスの日に、おっさん4人で別の合掌造りの民宿に一度泊まったことがある。その時、山間にある合掌造りの集落にえらく感動し、日本カモシカにも遭遇し、挨拶しておいた。
「また来るからな」

本日は築450年の合掌作りの民宿に宿泊する。

合掌民宿なかや
合掌民宿なかや

夕食前に集落を散策する。

メインストリートを離れると雪が深い

合掌造りの屋根の形は雪を落としやすくするため、それと家の建っている向きは、山の位置から太陽光が満遍なく屋根に当たるようにしているそうだ。
屋根の雪はこのように既に落ちている。

合掌造りの落ちている落ちている

陽射しに関しては、今日は雨模様で分からないので、2008年の写真があったので比較してみた。

2023年1月14日夕刻
2008年12月25日朝

屋根の片側に朝日が当たっている。
2008年の写真と比較。やはり世界資産なので、家々の位置や形は全く変わっていない。
ただ3年前までのインバウンド絶頂期、大声を上げて集落を歩き回り、いきなり民家のドアを開けるような外人も多くいったとか聞く、環境保全として、誰でもなんでも受け入れるのは無理があるのではと思う。

旅行支援なのか民宿でクーポンが発行された。それを使ってお土産を買う。
地元にお金を落とすことが支援なので、貰った6000円のクーポン、全部を使った。

夕食のイワナの塩焼き、これは最高に美味かった。

遠赤外線で焼くイワナ

民宿は目立たないように断熱されていて暖かく、清潔だった。そして静かだ。雪の収音効果もある。
9時には布団に入った。
雪溶けのしずくが落ちる音、泊まり客も全員で4人、ホテルや旅館にある不快音がしない。
翌朝7時までぐっすり眠った。

世界遺産も過疎化
世界遺産としては岐阜側の白川郷が有名だけど、五箇山の方が地味で静かだ。日本の原風景に近いのではと思う。
ただ、2008年時は多少子供もいたと思う。おそらく過疎化しており、老人の多い場所となっていた。世界遺産も過疎化、淋しいけど、その後は行政が家々を維持するのだろうか、不安はある。
まだ活気があった時代の写真が民宿にあった。

昔は子供達がいた

2023.1.15
五箇山から金沢

10時発のローカルバスに乗り、城端駅へ向かう。
久しぶりの単線ディーゼル機関の城端線に乗る。
「城端線」は此所で線路も終わっている。ここから先は山が連なり秘境で、昔の技術では線路を引けなかった。
ラッセル車を久しぶりに見た。

城端駅にあるラッセル車
城端線

ここから高岡駅にむかう。高岡からは「あいの風とやま鉄道」で金沢に向かう。
金沢は3年前のホテル不足から転じて、ホテルは沢山あった。
駅に近いホテルに到着する。時間は12時半。五箇山から1時間半かかった。
ダイワロイネットホテル金沢MIYABI 

赤玉おでん
ホテルに荷物を預かってもらい、お昼ご飯と散策をする。 
ここからは美味しい食を求めて歩く。
とにかく腹を空かすために歩く。徒歩が基本となる。
金沢駅から結構遠い、血糖値が落ちて、苛々しだしたが、ようやく目的の金沢おでん屋さん「赤玉本店」に到着。
関東炊きと違い薄味です。魚が豊富なので練り物は美味い。後があるのについ食べ過ぎた。

赤玉おでん
関東炊き

雨の兼六園、21世紀美術館と見た。
天気のせいか、3年前行った高松の栗林公園の方が良かった。
井上靖「北の海」の舞台となった四高。その交流記念館、明治22年竣工した本館を訪れる。
ここの四高柔道部、時間無制限、1本取るか、落とすまで試合を続ける寝技中心の高専柔道。今の柔道とはかなり違う。
一時期、建築家との仕事が多かったので、建築物には興味がある。それも歴史のある建物がいい。新築の奇抜なのは余り好きではない。
その空間に昔の人物が時間の流れの中に存在していた。
想像するとわくわくする。
金沢の四高

四高内部

時間潰しに甘味として麩まんじゅうと棒茶を頂く。麩まんじゅうは、地元で食べるのが一番。
麩まんじゅうは京都が有名だが、加賀でも歴史がある。

麩まじゅうと棒ほうじ茶

氷見の寒ブリ
東京を出発する2日前に予約した「キサラギ」に到着。
ここまで全行程徒歩だ。そうしないと腹が減らない。

静かな住宅街にあるキサラギ

氷見の寒ブリは、11月末頃に天候が荒れて雷がなると、富山湾にブリが入ってくる。能登半島で足止めされたブリの群れ、それを定置網で釘付けにする。
これを「ブリ起こし」という。

富山湾で江戸時代からつづく「越中式定置網漁(えっちゅうしきていちあみりょう)」は、約400年の伝統がある。ちなみに定置網の位置は江戸時代から北陸の漁師達で区分されている。
定位置網はこんなものだ。

越中式定置

定置網漁は沿岸に網をしかけ、 じっと魚がくるのを待って、網に入ってきた魚をとる方法なので、魚が傷つかない。
天然の生け簀だ。そこから随時寒ブリを水揚げするので、獲り過ぎることがない。上手い方法だ。

この定置網に入った寒ブリが氷見に水揚げされて、8キロ程度の個体であれば、これを氷見の寒ブリと宣言する。定置網以外で捕れた寒ブリは、氷見の寒ブリとは言わない。
富山湾の定位置網にはいってブリだけが氷見の寒ブリとなるので数には限りがある。無くなるのが大体1月中旬頃、今回はぎりぎりで頂く事が出来た。
味は、脂は乗っているけど、身は引き締まった感じがする。

新鮮なお造り、サワラも美味い
氷見の寒ブリ(ブリしゃぶ)
ブリ大根

10キロの氷見の寒ブリを堪能した。

丸々とした寒ブリ

夜9時、北陸の夜は早い、静まりかえった小雨降る金沢の裏道をほろ酔い気分で歩く。
妻は歌をうたっていた。母うるさいと娘が言う。ちょっと迷惑だったが、楽しそうだ。
久しぶりに気持ちのいい夜だった。

2023.1.16
甘味を食べてから東京へ

帰る前に、近江市場でお昼を頂き、東茶屋街にて甘味の生麩の白玉を頂く。

ひがし茶屋街
東茶屋街にある麩むろ
白玉麩、きなこ、あみたらし みたらし

月曜日、サラリーマンの多い新幹線に乗って東京へ。

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