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アメリカの音楽史 ジャズからブルース、コーラス、ソウル、全てが繋がるアメリカの音楽

世界の大衆音楽
最近では、アジアのバンドも頻繁に耳にするようになった。音楽が普遍的になってきた。
そんな時代において、私は未だに20世紀のロック、ブルース、ポップス(大衆音楽)が好きだ。その頃の音楽にはルーツを強く感じる。
ルーツ
現在の大衆音楽はどこから来たのか、またどうやって生まれたのか、思いを巡らす。

K-POPは世界に通じると言うけど世界って何処をさすのだろう。
1980年代のJ-POPは世界的に評価されているが、どうしてだろう。
今の大衆音楽が何処から日本へ来たのか、それはUSA(アメリカ)だ。それしかない。
そして、その音楽史を調べてみた。少しは分かったような気がした。

東大だとこうなる
アメリカの音楽史への興味は今回が初めてではない。
2006年頃、読んだ本があった。ジャズの歴史とその進化を東大で講義して評判になったという。その講義録だ。
「東京大学のアルバート・アイラー 東大ジャズ講義録・歴史編・キーワード編」 著者 菊池成孔 大谷能生 

東京大学のアルバート・アイラ

まずアルバート・アイラーはアメリカのサックス奏者。1960年代のフリー・ジャズにおける重要人物の一人である。
次に12音平均律となる。・・と途方にくれた。でも無理矢理読み進める。1940年代に成立したとされるジャズの一形態、ビバップ。

「ビー・パップハイスクール?」
ここで理解出来なくなった。そして内容は音楽論と音楽史、さらに技術論となっていく。
何とか文字だけは読み終わったが、頭にはなにも残らなかった。(感想)
文中のこの図はいい。これだけだった。

アメリカ音楽の相関図

アメリカ音楽
この挫折から数年経った2011年。バンドに参加し、ライブまでやっていくようになった。音楽の世界へ戻ってきたこともあり、またアメリカの音楽史に興味が沸いた。
そこでAmazonで参考になるような本を捜してみる。

この本は読みやすく、アメリカの音楽を理解するのに役だった。
著者 ウェルズ恵子 「アメリカを歌で知る」 
「魂をゆさぶる歌に出会う(アメリカ黒人文化のルーツへ)」

アメリカを歌で知る

アメリカの音楽は貧しさを忘れるため、悲しさを癒やす心の叫びだった。それこそが大衆音楽のルーツだった。

ギターの発明
アメリカの音楽シーンは楽器の発明が大きく影響する。
まず鉄弦のギターだ。それもドレッドノートのデカいギターだ。
メーカーはまずマーティンが思い浮かぶ。ここからアメリカ独自の音楽が始まる。

ステラ ハーモニー
メイド・インUSAのギター。これは1970年代のもの。
遙か昔、アメリカにおいて通販で売っていたギター。貧しい白人が何とか買えた値段のギター。さらにその中古を黒人のブルースマンが使う。
素材はパイン材(家具を作る木)みたいだ。音も倍音は全く出ないが、それが渋い音色となった。
ボロボロの状態で手に入れ、何とか弾けるようにした。

ステラ ハーモニー
MADE in USA

ギターを抱えた渡り鳥
ホーボーソング ギターを持った流れ者(ホーボー)の音楽。
貧しい住所不定の白人達、貨物列車に無賃乗車しながら、日雇いの生活を続ける。彼らがギターを抱えて歌う、これがフォークソングの原型となる。
ブルーグラスと言うアイリッシュの民族音楽とホーボーの音楽が混じりカントリーも生まれる。

イタリア系移民、彼らは歌が上手かった。
カンツォーネからコーラスグループが生まれる。
フランキー・ヴァリーとフォーシーズンズの映画、クリントイーストウッドが監督した。
「ジャージー・ボーイズ」これは傑作だった。
ニュージャージの貧しい白人達の成功と挫折。ハイボイスのコーラスが素晴らしい。

ジャージー・ボーイズ

ゴスペル 黒人の聖歌。
ブルース 南部デルタ地帯、過酷な黒人労働者の歌、黒人の愚痴ソングが生まれる。独特の旋律と歌詞。

伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンの幻の楽曲を捜しにギター1本で旅に出る。
映画「クロスロード」
最後のシーン、スティーヴ・ヴァイとラルフ・マッチオのギター対決は最高だ。

スティーヴ・ヴァイとラルフ・マッチオ

エレキギターが来た・・!
ついにエレキギターが発明される。そして1950年代にフェンダー、ギブソンが出た。
音量から脇役だったギターがメインを張るようになる。
ロックンロールが生まれる。
リズムアンドブルースが生まれる。

リズムアンドブルースと言えば
映画「ブルース・ブラザーズ(ジェイク、エルウッド)」
ジョン・ベルーシ ダン・エイクロイド
最高に面白い。シカゴ・ブルース。

ブルース・ブラザーズ

1970年代のロックシーンが蘇る。
映画「Almost Famous」 あの頃のペニーレイン。
15歳でローリングストーンズ誌のライターとなったウィリアムの人生、70年代のロックシーン、あの時代のライブが蘇る。
ベトナム戦争とドラック文化。この時代はまだ黒人音楽が区分されていた時代。
さらにイギリスのロックも開花した。ジミー・ペイジ、エリック・クラプトン。ローリングストーンズ。

あの頃のペニーレイン

なんとなく映画の紹介になり、疲れた私。

日本語のロック
1970年代「はっぴいえんど」が産まれる。
この雑誌レコードコレクターが順位付けしたLPの半分は持っていた。一部は紛失。
シュガーベイブ」も強烈だった。友達に推したが、ことごとく無視された記憶がある。
その後、大滝詠一とか細野さんとかは、弟だけとしか喜びを共有出来なかった。
しかし今では大きく評価されている。単純に嬉しい。

アルバムベスト100
1.2.3位

さて、ここまで音楽史を見てみると日本のロックシーンはほぼ世界と同時に起こっている。アジアでは唯一の国だ。
だから、1980年代のJ-POPが評価されるのは必然だと思う。
そんなことで、21世紀、新譜の音楽をなかなか聴けない私がいる。


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