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さようならの話

そんなに好きだったの?

元彼への執着が急に終わりを告げたのは、
7月の末頃。

その頃、私と親との間で色々なことがあり
まあちょっとした事件が起こった。
そのタイミングで、私はちょうど元彼と連絡を取りあっていて、
ともすればそのまま復縁しそうな流れですらあったのだ。

だけど、その事件と、
その際の彼の対応に、
私はびっくりするくらい冷めてしまって
そうしてそのまま
約1年半引きずった私の執着心は、きれいさっぱり消えてしまった。

今更過去の自分の文章を読み返すと
「そんなに好きだったの?」ということばかり考えてしまう。

あの頃、私に向けられた多くの言葉は
だけど、それだけ好きになれたなんて、いいじゃない。というもので、
私はその言葉の無責任さに内心とても憤っていたのだけど、
今こそ、あの頃の自分からだいぶ離れて他人になって、
他人としての私は、全くその言葉に同感だと思う。

いいなあ。
それだけ好きな人が、別れてからも1年半、
つまり、3年近くいたということ。

今が、本当の失恋のようで、
そういえば、恋を失うと書いて失恋なのだから
たしかに今こそが真の失恋だと、思う。

どれだけ酔っ払ってもあなたを思い出さなくなった。
きっと、次に男の人と恋仲になった時には、
もうあなたのことなんて綺麗に忘れている。

そんな日は、絶対に来ないと
私は一生あなたを抱えて生きていくのだと思っていたけれど
そんなことなかった。
みんなが言っていた通り、時間が経てば忘れるし、
私はきっと、いつか、本当に0になった後に、君の全く知らない誰かと付き合ったりもするのだろう。

昔あの子と、恵比寿の磯丸で話した
「死ぬ瞬間、どの男を思い浮かべますか?」
という言葉に、
あの時はすぐさま彼の名前を挙げたけれど
違う誰かか、もしかしたら、迷った末に浮かばなかったり、全く付き合っていない誰かの名前を挙げたり、そんなこともあるかもしれないね。


だけど、やっぱり
それだけ好きになるってのは
素敵なことだ。

そう思わない?
せめて、君もそう思っていてくれたらと思う。

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