みか

柴犬くま♂(2008/02/22)と家族と暮らしています。 HP https://ww…

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柴犬くま♂(2008/02/22)と家族と暮らしています。 HP https://www.ne.jp/asahi/kuma3/5959/

最近の記事

「あなたのペットが迷子になっても」ペット探偵が出会った人と動物の愛の物語 遠藤匡王 著 を読んで

 ペット探偵の体験を、依頼主の名前やシチュエーションなどはプライバシーのために変更しつつ書いたのが、本書。  読んでみると、依頼を受けてから、本当にコツコツと地道に探していく様子がよくわかる。  多分、この著者かどうかは自信がないけれど、ペット探偵を取材した番組をテレビで観たことがあったけれど、やはりそんな印象を持った。  動物が好きで始めたが、ふたを開けてみたら結局は依頼主とのやり取りが多いというのも、うなづける。  私は16歳の柴犬がいなくなった経験はないけれど、

    • ワンコ17歳 サエタカ著

       老いゆく愛犬と暮らしたかけがえのない日々というサブタイトルの本書は、愛犬が15歳半からツイッターで投稿したものが一冊にまとめられたそう。  よく#秘密結社老犬倶楽部というハッシュタグを私も目にして不思議に思っていたのだが、そのなぞが本書で解けた。老犬の介護をする人たちがつけている投稿らしい。 私もSNSはやっているが、来月で16歳の愛犬ならこのハッシュタグは使えそう。介護まではいかないので、躊躇していたけれど、来月の誕生日を迎えたら使ってもいいかも。  この著者は、いつ

      • 「うちの犬が認知症になりまして」今西乃子 著 を読んで

        しばらくネットギャリーの発売前の本読み&レビュー書きに追われていたら、こちらの読書日記がおろそかになってしまっていた。  年明け最初の個人の読書記録は、うちの犬(コ)が認知症になりまして。この犬と書いてコと読ませるのがミソ。 この未来ちゃんという柴犬は子犬時におそらく虐待に合い、片眼は潰され、脚も切られているという、信じられない境遇のワンちゃん。 でも幸せな夫婦に引き取られて、幸せな犬生を送り、命の授業で未来ちゃんと数えられないほど、全国の小中学校をまわっていたのだ。

        • 「車いす犬ラッキー 捨てられた命と生きる」 小林照幸 著を読んで

           図書館で前から気になっていたノンフィクションの本をようやく借りて読むことができた。 舞台は奄美諸島の徳之島で、当時獣医もいない中、子供を育て上げた夫婦が、野犬を飼う話である。 最初の寅は、16歳まで長生きしている。獣医もいないから、もちろん予防薬もないため、散歩から帰ってくると、ダニを取るのが日課。 ガレージに寝床を作っているのだが、おそらくは犬が安心して過ごせるスペースがあるのだろう。 また公園管理の仕事のために犬を連れていくから、犬たちも自由にたくさん運動するこ

        「あなたのペットが迷子になっても」ペット探偵が出会った人と動物の愛の物語 遠藤匡王 著 を読んで

          「からだの美」小川洋子 著を読んで

          この本は小説ではなく、文藝春秋に連載されていた随筆を一冊にまとめている。 そういえば、文藝春秋を愛読している母が、小川洋子さんが野球選手の肩について細かくかいているけれど…みたいな話をしていたのを思い出した。 毎回、イチローの肩だったり、赤ちゃんの手のひらや、かたつむり、バレエの踊り子の体などを、一枚の写真とともに、小川さん独特の感性で、丁寧に表現されているのが読みどころ。 なので、こちらも楽しみながら、ゆっくり読ませていただいた。 連載はどうだったのかわからないけれ

          「からだの美」小川洋子 著を読んで

          「遠慮深いうたた寝」小川洋子 著 を読んで

           久しぶりに、小川洋子さんのエッセイ集を図書館で見つけて読んだ。    小川さんの書籍で、もしかするとまだ読んでいないのは、芥川賞を取った「妊娠カレンダー」だけなのかもしれない。受賞されたときには話題になったので、図書館で手にすることは出来ず。その後長い年月の間、何故か読むチャンスがなかったので、今度探して読んでみなくては。  でもそれ以外は、たぶん小説、エッセイ共々全部読破していると思う。 小川さんの小説は、簡単に理解できるものではなくて、謎も多いのだけれど、このエッセイ

          「遠慮深いうたた寝」小川洋子 著 を読んで

          坂本龍一「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読んで

           テレビで新刊発売を知り、早速kindleで試し読みをしてから、そのままダウンロード購入をした。  YMO時代からテレビなどで知っていたし、そう言えばNHKにも出ていたなぁとか色々思い出しながら一気に読み終えた。  大貫妙子とのコラボのライブは観に行きたかったなぁ、CDは買ったけれどなどと思う。残念ながら、一度もライブを聴くチャンスはなかったので。  それにしても、本当に最後の最後まで、色んな仕事を色んな人たちと手がけてきたのだなぁと驚いた。  最後まで、がんと闘いな

          坂本龍一「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読んで

          「人、イヌと暮らす 進化、愛情、社会」長谷川眞理子 著を読んで

           2021 年に発行されたこの本は、「自然人類学と心理学の研究者」である夫妻がひょんなご縁でスタンダードプードル♂のキクマルを飼うことによって、考えたこと、経験したことに加えて、研究者としての考察や、論文などを、噛み砕いて書いてある。  犬を飼っている者としては、ただうちのこが可愛いという点だけでも共感するところを、更に裏打ちする犬や人など生物の進化や違いにまで考察が及んでいるところが興味深く、あっという間に読み終えてしまった。  間にコロナを挟んでていて、今までに読んだ

          「人、イヌと暮らす 進化、愛情、社会」長谷川眞理子 著を読んで

          「街とその不確かな壁」村上春樹 著を読んで

           今回は発売前に、kindleで予約していたため、発売日の4月13日の朝にはダウンロードして読むことが出来た。  電子書籍で読むのは、前回の短編に続いて二回目だが、大きな文字で、楽に読める事と、読み終えたら閉じると、また同じページから読めるのは便利だった。  ゆっくり読もうと思っていたのだが、結局、読み始めてから、9日ばかりで読み終えてしまった。  作中後半に出てくる、「パパラギ」という書物は、以前、地域の公民館で受講していた文学講座で取り上げられたことがあって、読んで

          「街とその不確かな壁」村上春樹 著を読んで

          「さいごの毛布」 近藤史恵 著を読んで

           表紙の絵の犬がとてもかわいくて、読むことにした一冊。  様々な人間の事情で最後まで犬を飼えなくなった人が預ける犬の介護施設ブランケット。そこになかなか就職が決まらずにいた智美が住み込むで働くことになる。智美は家族との関係がうまくいかず、周囲からも浮きがち。  そんな智美が、謎を秘めた元教師のオーナーや、美人の動物看護師、時々来る便利屋のオーナーの教え子たちと犬の世話を仕事にしていく物語だ。  世話をする犬も、若い犬がいたり、それぞれに事情を抱えている。ブランケットの人

          「さいごの毛布」 近藤史恵 著を読んで

          「黒武御神火御殿」 宮部みゆき著を読んで

           三島屋変調百物語六之続、ようやく図書館でひょっこり見つけて借りられた。そういえば、前作で、ずっと聞き役だったおちかが結婚んいよりその役をおりて、三島屋次男の富次郎が後を引き継ぐ事になったところだった。  確か一緒に話を聞いて、絵を描いてその話を封印していたのだったか。読みなれた世界ながら、数年の隔たりがあったのだが、すぐにストーリーに引き込まれていくのがのが、このシリーズの面白さだ。  全部で四話あり、最初からいきなりのパンチをくらう物語。その後も人間の弱さや恐ろしさ、

          「黒武御神火御殿」 宮部みゆき著を読んで

          「世界ではじめて人と話した犬ステラ」クリスティーナ・ハンガー著

           犬のコーナーで見つけた本。著者はアメリカの言語聴覚士。  人間のなかなか話すことが出来ない子どもに、ボタンを押すと、おもちゃ、好き、遊ぶなどの言葉が出るデバイスを使って、会話を教えていく専門家。  その彼女がステラという犬を飼いはじめて、その犬に自分が指導している子ども達と同じようにして、言葉を教えていく。  最初は、外という言葉で、そのボタンを押すと、外に出してもらい、排泄出来るようになる。  その後、徐々に言葉が増えていって、犬の名前、飼い主の名前、好き、ノーな

          「世界ではじめて人と話した犬ステラ」クリスティーナ・ハンガー著

          柊サナカ「天国からの宅急便」を読んで

           ある人が間もなくこの世を去ろうとする時に、自分がいなくなった後に、大切な人に贈りたいものがあったとき、一体どうしたらいいの?  この小説はそうした希望にこたえる、天国からの宅急便屋さんの物語。 配達するのは、職務に忠実な若い女性。その配達人さんから、荷物を受け取る事になる人たちの短編小説をまとめた連作である。  受け取った人は、知人の死を知り驚いたり、贈り物に驚いたり、又はよからぬ事を企てようとしようとしたり、またある人は受け取るのを必死で拒んだりする。  各人動揺し

          柊サナカ「天国からの宅急便」を読んで

          「犬の心 怪奇な物語」ミハイル・ブルガーコフ著 を読んで

           図書館の新刊コーナーで、かわいい犬の写真に惹かれて借りた本。実は、レーニンの死から一年、スターリン統治下に書かれ、ペレストロイカの1987年まで発禁で、現在はロシアの高校生の必読作品となっている、と本の後ろに書いてあった。まぁいいやとそのまま受付で手続きして自宅へ。  この本の半分が訳注になっていて、それが売りみたいだったのだが、白状すると訳注はすっとばして本文を、じっくり読ませていただいた。  訳も分かりやすく書いてあったし、わからない人名や単語もちょっとはあったものの

          「犬の心 怪奇な物語」ミハイル・ブルガーコフ著 を読んで

          「元禄お犬姫」諸田玲子 著を読んで

           たまには、読んだことのない作家で、面白そうな読み物をと考えて、図書館で手にした本。一気に読み終えた。  もちろん犬という単語に惹かれてのこと。時は綱吉のお犬様、そして赤穂浪士の頃。刃傷沙汰が物語の早いうちに起こって、道場に沢山いた赤穂浪士がいて…という始まり。  でもそれは、あくまでも小説の背景であり、主人公のお犬姫と周辺をめぐる犬がらみの事件を主に物語は進んでいく。最後まで、意外な展開の連続。で、大団円に。  読み終えて、生類あわれみの令で、犬たちが幸せになったかと

          「元禄お犬姫」諸田玲子 著を読んで

          「介護犬ダコタの奇跡」マイク・リンゲンフェルター+デービッド・フレイ著を読んで

           地元の図書館で、ふと目について借りた本で、一気に読み終えた。  盲導犬は知っていたが、介護犬については、テレビで観たことはあったが、詳しくは知らなかった。  ゴールデンレトリーバーのダコタは心臓の手術を受け、仕事をやめてうつ病になっていたマイクの介護犬となる。そして発作が起きる前に察知してマイクに教えるのだ。  その後、身体の異変を察知して命を救った人も数知れず。救えなかった人も、ダコタにはちゃんと分かっていたり。  そういう特殊な能力の介護犬との実話で、病気の子ども

          「介護犬ダコタの奇跡」マイク・リンゲンフェルター+デービッド・フレイ著を読んで