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金融・投資レポート ’21.4.18

今週は米長期金利の低下や好調な経済指標も追い風となり、株高・金利安・ドル安が進行した週となりました。米小売売上高は9.8%と前回(△3%)と予想(5.9%)を大幅に超えポジティブ、米新規失業保険申請件数も57.6万人と前回(76.9万人)・予想(70万人)を大幅に下回り株価の押し上げ材料となりました。

J&Jのワクチンについて米保険局が副作用の懸念から使用中止を勧告した場面もあったものの、影響は限定的で堅調な経済指標がそれらを払しょくするといった構図となりました。世界的には概ね上昇の様相となり米3指数は最高値更新、原油価格の上昇も相まって資源国が特に強含みました。

株0418

為替は長期金利の低下によりドル安トレンドが継続しました。ドルインデックスは3週間ぶりに一時91.5を割る展開、ドル円も109円を割りました。株高に伴いリスク選好通貨が強含み、豪は失業率の改善も追い風となり伸長。ユーロドルも3月来の高値水準まで上昇しました。しかし挙動は一直線ではなく、ふらふらと上下しながらじわじわと値を上げる軌跡を描きました。

為替0417

商品も概ね上昇しました。原油はOPEC、IEAともに今年の原油需要見通しを上方修正したことや米国の原油在庫の減少も後押しし堅調に推移しました。

商品0418

来週は決算シーズンに本格突入ということもあり、業績に注視する相場になると考えます。安川電機が増益を叩き出したにも関わらず株価が軟調に推移したことからも、市場の期待値は相当高く位置していることが伺えました。じりじりと上値を切り下げている日経が大きく売られる局面やナスダック・S&Pの一段高を予想しています。

為替も基本的には金利睨みかと思いますが、CPIが無難に通過したことや、ベージュブックにおいても目下 金融政策の継続に曇りがないことが確認されたことから、ドル安の流れは継続すると思います。

4/22にECBが予定されています。第2四半期はPEPPにおける買い入れ額を増額するとしながらもその後は買い入れペースを落とすことが話し合われているため、今週のドイツの好調な経済指標の結果も鑑み、ラガルド総裁が見通しをどう語るか注視されるところです。ユーロドルはこのところのドル安も追い風となり3月初旬の水準を高値更新しているため注目します。

豪ドル・キウイドルは株式次第、原油が上昇基調にあるためカナダドルも一段トレンドが生まれないかなとみています。

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しばらく報告しておりませんでしたが長期投資はわたしがサロンに入会した2019年の8月からおよそ25%超増えました。コロナショックに依るところは相当ありますが、長期投資で資産を安定的に増やすというパワーに驚きを隠せません。

その過程での気づきです。

1) 基本的なポートフォリオマネジメントができていれば、パフォーマンスはさほど差がない
私のポートフォリオの変更(見通し)に両親も追従していますが、両親は面倒なことを嫌うので個別株は取り込んでいません。EFTも面倒とか言って投資信託だけです。しかしパフォーマンスはさほど差がありません。このことからあくまでも大切なのは見通しに準じたポートフォリオマネジメントであって、それさえできていれば基本的には難しい投資手法ではないということがわかります。(但し突き詰めていくと奥行きは深く、非常に面白い投資手法となり得る)

2) MSCIコクサイのパワーはすごい
コロナショックの後に、少しまとまった資金が入ってきたので何も考えずMSCIコクサイに充てたのですが、このパフォーマンスが35%を超えました。分散されてリスク耐性が強い割には非常に優秀なインデックスであることがわかります。

3) フルインベストメントしなければ意味がない
上記のように長期投資は手堅い投資手法である割にフルインベストメントに躊躇する方が予想以上に多いようです。この要因は結局のところリテラシーの不足に依るところであって、結局のところ「よくわからないのに自分の全財産を注げない」ということなのでしょう。理解できればフルインベストメントは怖くないのにな、だから学びが大切なんだよな、と思うこともしばしばです。

4) アウトプットは、趣味の域を超えて実益に繋がる
わたしの最初のアウトプット(金融レポート)は本当にひどいものでした。。。悔しい思いをしながら諦めずに書き続けた結果、知識や考える力・伝える力は確実に身についてきて、それが資産運用に繋がってきました。

そして良い副作用として仕事においても報連相の質や交渉/折衝力が向上しました。わたしは一介のメーカーのサラリーマンですが、サロンで学ぶことは金融を切り口に政治や社会学、時に哲学的な分野に及ぶことも多く、社会人としての視野拡大も体感しています。地方に住む身としては、これは本当に大きな収穫です。

声を大にして言いたいのは、何事も理解・言語化する能力を伸ばすには「書くこと」が最も効果的で、その積み重ねが金融に関わらず個人の能力伸長にも大きく寄与するということです。
自分の資産のために、本業のために、アウトプットはこれからも気持ちを切らさずに続けていきたいと思っています。

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