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ライターが主戦場にするジャンルについて

ちと仕事が一息ついたので、今回はライターが主戦場にするジャンルについてちと考察。僕は博打、漫画、映画の3本立てライターを名乗っておりますが、ここ1年の割合は漫画7、映画2、博打0.5、その他0.5ってな感じです。

ライターを始めたきっかけは競馬ブーム。競馬のムックが飛ぶように売れていた時代、書き手が極端に不足しており、僕のようなド素人でも参入の余地があったのです。オンボロのワープロでどうにか仕上げた名馬物語が別冊宝島に採用され、そこから僕のライター人生はスタートしました。

ただ競馬は俺なんぞ足元にも及ばない超すごいベテランのライターたちがあふれており、競馬専門でやるのは早々にあきらめました。競馬はブラッドスポーツなので、父親や母親の活躍を見てきたベテランが強く、競馬歴5年程度のペーペーがグイグイ喰いこむのはしんどかったのです。同世代で頭角を現していったライターは、それぞれに武器(乗馬経験や血統に博識等)があった。それでも需要はあったので、ガンガン書いてキャリアは積んでいたのですが、デビュー媒体が別冊宝島だったので、さまざまなジャンルのムックを作っている編集者と知り合い、興味がある企画に片っ端から参加するようになりました。

これまで参加してきたのは、競輪、競艇、パチンコ、麻雀、プロレス、F1、中古車、風俗、ドラッグ、Vシネマ、オカルト、不動産、株式投資……果ては漁師料理なんてのも。こんな調子なので、どれかのジャンルの第一人者になることもないかわりに、潰しを利かせることにも成功。

プロレスなら吉田豪、競馬なら須田鷹雄というよに、各ジャンルで名をあげ、紙媒体だけでなく、テレビなどのメディアにも出演するようになった同世代のライターたちもいますが、特定のジャンルのみで執筆していた他のライターのほとんどは他の職業に鞍替えするなど淘汰されていきました。それくらい難しいことなんですよ。例えば「映画」。とっつきやすいジャンルですが、このジャンルで名をなして伊藤さとりみたいな存在になる人なんて、1%にも満たないでしょう。というか、映画ライターだけで食べていくのもかなりしんどいと思います。

これからライターを目指す人は、さまざまな分野に興味を広げて、どんな仕事でも引き受ける雑食派をオススメします。そのうち大きな仕事が入り、突破口が見つかると思います(僕でいえば「このマンガがすごい!」の立ち上げ)。なにより飽きずに続けられますよ~(これは実感)。

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