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起業のレバレッジ#9 十本刀のレバレッジ

僕は20代後半に起業し、本当にたくさんのプロジェクト、スタートアップ、新規事業を様々なフリーランスの仲間と一緒に10年以上やってきました。

本当にたくさんの方にお世話になったのですが、その中でも特に、いつもこの人に任せておけば大丈夫!という絶大な信頼感を持ってプロジェクトに巻き込ませていただいているメンバーがいます。

彼らのことを、「十本刀」と呼んでいます。るろうに剣心・志々雄真実の十本刀、バガボンドでいうところの吉岡十剣です。

彼らは能力も非常に高く、仕事が速く、自分の仕事に誇りを持っており、またトップクオリティ時間内に出してくれます。もちろん、出してくれるのは僕の想像を越えた、結果です。

今日は、十本刀を見つけること(=良い社員を探すこと、良いパートナーを探すこと、良い外注先を探すこと)がいかにレバレッジが効くかということについて書きたいと思います。

十本刀があれば、短期間で結果を出すことができます

起業/新規事業の初期は短距離走であり、総合格闘技です。起業/新規事業の初期には全ての筋力が必要になります。時間軸も非常にタイトで、短期間で結果を出さなければいけません。十本刀があることで、短期間で結果を出さなければならない戦いでも勝利を収めることができるのです。

さて、僕の十本刀の皆さんの一部を例として紹介してみましょう。

十本刀を紹介①エンジニアD氏

B2BスタートアップにおけるUXを踏まえた開発なら彼だ

出会い:2011年当時スタートアップのメンバー募集的な掲示板サービスがあり、ネットナンパしてとあるスタートアップで一緒に開発をしてもらったことがきっかけ。

やってもらってること:色んなスタートアップの開発をやってもらっていたけど、今はセールステックのスタートアップを立ち上げてスタートアップの営業マーケをサポートしてくれている。なお、彼の会社は僕の1号ファンドの最大の投資先である。

十本刀を紹介②営業マーケJ氏

スタートアップにおける営業/マーケなら彼だ

出会い:
元々はとあるtoCアプリスタートアップの中で一緒に仕事をして、鬼の売上爆増を成し遂げ、戦友となった

やってもらってること:
色んなスタートアップの営業営業マーケの勉強会営業マーケのメンタリング。前述のD氏のスタートアップにジョインしてもらい、セールステックと彼のノウハウでスタートアップの営業マーケをサポートしてくれている。

(追記)もはやイニシャルトークじゃなくなってる、ということでこちらにリンク貼っておきますねw


十本刀を紹介③エンジニアN氏

"フルスタックエンジニア"なら彼だ。異論は認めない。

出会い:
こちらも2011年当時スタートアップのメンバー募集的な掲示板サービスがあり、ネットナンパしてとあるスタートアップで一緒に開発をしてもらったことがきっかけ。

やってもらってること:
色んなスタートアップの開発を一手に引き受けてもらっている。フロントエンドからバックエンド、インフラ、ネイティブアプリ開発まで本当になんでもできる、そして速い。開発チームのマネージャーも代行できるので比較的若い開発チームに入ってもらって教育してもらってもよし。

十本刀を紹介④フロントエンジニア/デザイナーA氏

スタートアッププロダクトのデザインとフロントのエンジニアリングなら彼だ

出会い:
元々はとあるtoCアプリスタートアップの中でお互いに外部プロフェッショナルとして参画し一緒に仕事をして、鬼の爆速デザイン/コーディングに恐れをなし、色々とお仕事をお願いするようになった。

やってもらってること:
色んなスタートアップのフロントデザイン/コーディング画像作成、LPデザイン/コーディング。前述のD氏のスタートアップのプロダクトやLPのデザインはA氏にお願いしているし、大体デザインがいけてないスタートアップは彼にお願いしてやってもらった方がコンポーネントなども作ってもらえるので結果、早いしクオリティは上がる。

他にもブランディング、マーケティング、PR(パブリックリレーション)、インフラ、採用、ファイナンスの十本刀が存在する

今では十本以上存在するんですが、それぞれの領域で1人は必要になってくるので、まずはそれを揃えることから始めたいですね。あとは、そういう刀を貸してくれる人にお願いするのもアリだと思います。

ただし、僕も含めて一番良い刀は赤の他人には貸したくないですw なので、投資先とか、ファミリーなら紹介しますね。

十本刀はどのように探せば良いのか?

まず、将来の十本刀はあなたの近くにいる、ということです。今ある縁を大切に。

信頼できる知り合いの紹介経由で探していくのが良いでしょう。「XXをできる人を探しているんだが、良い人はいないだろうか?」と。できれば一緒に仕事をしたことがある人が良いですし、できればたくさん発注してそうな人に紹介してもらうのが良いでしょう。そういう人は比較検討をたくさん行っているので、良い人/会社を知っている可能性が高いです。

そして、実際に選ぶ際にはポートフォリオや実績を聞くのが一番です。どう言ったところが工夫を凝らしたポイントなのかも聞くと良いと思います。

良さそうだなと納得できる人が見つかったら、まずは依頼を行うことです。フリーランスの仕事というのは、一緒に働いてみるまで相性はわかりません。もし恐ければ、まずは小さめの(金額も小さめだが短期間でアウトプットが出せて、サクッと終わる)依頼を行いましょう。

やればやるほどシンクロ率は上がっていく。100点を求めない。関係性を常にアップデートする。

最初に依頼をするところからスタートで、その人がより動きやすいやり方というのも学んでいく必要があります。

他人に依頼するという時点で、100点をとることは不可能です。一定の時間の中でのアウトプットを受け入れ、ブラッシュアップに時間とお金をかけるか、妥協してとにかく世の中に出すのかはあなたの選択になります。

また、どれだけ優秀な人を見つけても、最初のプロジェクトから最高の仕上がりを求めるのは難しいです。長い目で見て、お互いにハッピーで、お互いにブラッシュアップし続けられる関係を続けていくことが重要です。

現実の十本刀は世代交代があるので、バックアップを常に探しておく

漫画の十本刀はずっと存在すると思いますが、現実には十本刀は世代交代があります。

前述の①エンジニアD氏は元々は投資先を含めた開発をかなり投げ込ませてもらって、すごく助けてもらっていましたが、今は投資先スタートアップのCEOとしてやっているので、もはや他のスタートアップの支援で動いてもらうことはできません。

あとは、PRの十本刀の方も家庭の事情で少し委託を受けるのをストップしているので短期的に依頼を行うことができません。

もちろん、彼らの仕事が忙しすぎて普通に請けられない、ということも発生します。

こう言ったことが起きても対応できるように、バックアップの刀は常に探しつつ、関係も維持しなければいけません。

十本刀はあなたに最もシンプルにレバレッジを与えてくれる

十本刀を見つけること(=良い社員を探すこと、良いパートナーを探すこと、良い外注先を探すこと)が、事業を実現させていく上で最も重要なレバレッジとなります。

資金があれば十本刀が見つかるということはありません。十本刀になり得る人を探していくことに時間をかけて真剣に取り組みましょう。


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