見出し画像

【高専OBOG Career Talk】推薦を使わない高専就活

高専卒業生がどのような道のりでそのキャリアに進んだのかを、一問一答や対談形式のインタビューで探る新シリーズ【高専OBOG Career Talk】。
記念すべき第一回は、アパレル×ITを志して沼津から北海道へ飛び出していった沼津高専OB、Hさん。
前編では高専時代のお話と、自由応募で就活しようと思った経緯と苦労した点についてお訊きしました!

今回のインタビュイー:Hさん
沼津高専OB(2019年度本科卒)

沼津高専にて情報系を専攻し、自由応募にて北海道のアパレルITサービスを展開する企業へ就職。現在は営業職の生産性向上事業を展開する企業にてフロントエンドエンジニアとして活躍中。
Sparkleメンバーのざきとは同級生。高専時代の寮で同棟だったり同役職だったりなどの間柄。

ーーよろしくお願いします、今回お相手させていただく高専Sparkleざきと申します。この度は貴重なお時間ありがとうございます。

お久しぶりです(笑)。

ーーお久しぶりです(笑)。ご対応ありがとうございます。本インタビューでは「就活を能動的かつ自由応募でトライして勤務地が北海道の会社へ飛び込んだ」という、高専生の進路選択としては珍しいやり方を選んだHさんに、当時のきっかけや良かったこと、これからのことなどを引き出していけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。

あらためて、営業の生産性向上をサポートするセールスイネーブルメント事業を扱う企業でソフトウェアエンジニアをしているHです。本日はよろしくお願いします。


本科時代と自治寮への気づき

ーーHさんの高専入るきっかけは覚えてますか?

技術に特別興味があったか、と言われると自信ないんですよね(笑)。寮生活が楽しそうだなという方が大きかったと思います。お互いいろんな役職や経験もしたと思うし、やっぱり楽しかったですね。

ーー15歳当時の自分もそんな感じでしたね(笑)。寮といえば、沼津高専は自治寮が特徴の一つですし、それこそ、自分の部署を持つなら教員と予算交渉を、なんてこともありましたね。

議会があって本部があって寮則があって…それって凄い経験だったなと。寮について社会人になって思ったのは、「沼津高専寮を自治寮にしよう」と立ち上げた人が昔にいるわけで、それってめちゃくちゃ凄いことだなと。最初にやろうと言った人の企画力というかパワーというか、とんでもない人材だったんだと思いますね。こじつけかもしれませんが、会社の新規事業立ち上げにもどこか通じる気がします。

ーー言われてみれば相当のパッションがあったんだなと思いますね。ところで、学業についてはどうでしたか?

あんまりいい思い出はないですね(笑)。3年生の頃は8単位落として進級するのに手一杯だったり、テストもギリギリだったり。どうにか無事に卒業して働けています。とは言いつつ、例に漏れず「勉強しておけばよかったなあ」とは言わせてください(笑)。

能動的就活のすゝめ

ーー就活を始めた時期について教えてください。

そもそもITエンジニアになろう、としっかり決めたのは就活が始まる直前でしたね。4年の冬ごろだったと思います。そこから自己分析をしながらインターン探し始めて、という感じで。

ーー当時の僕の感覚では、夏以外にインターンて行くものなんだ、というレベル感でしたね。だからHさんが就活のために能動的に動いていたのは尊敬の念が強かったのを覚えています。調べ方についてのノウハウもなくて…

情報はとにかくネットに頼りましたね。当時まだ今ほど有名ではなかった大手逆求人サイトに登録してました。結構その逆求人サービスがメインでしたね。インターンや自由応募もそこから応募しましたね。

ーー僕も実際に就活時にはそういったサービスを使いましたが、知ったのは高専卒業後でした。高専生であってもそれらを利用できることはもっと現役生たちに知ってもらいたいですよね。

今では逆求人サイトの数も増えて、各業界特化だったり、インターンに強かったり、外資系向けだったりと特色も様々です。探せばより簡単に自分に合ったサービスは見つかるのかなと思いますし、やるだけやってみてもいいのではないかと。

ーー高専は推薦が一般的な就活ですが、自由応募で苦労したことは何ですか?

自由応募IT系の話になりますが、やはりスキルは見られましたね。何ができるんですか?みたいな。特にソフトウェアの会社だと何のプログラミング言語をやったことありますか?があるあるな質問ですね。スキルテストなんかも企業によっては提出します。

ーー高専生レベルといっていいのか、そういったレベル感で太刀打ちできるものなんですか?

いや、実際内定先のスキルテストは全然できなかったですね。でも内定はいただけたんですよね。あくまで個人の感想ですが、新卒採用って少し特殊だと思っていて。学校でやってきたことや寮生活などのバックボーンを見てもらえたから採用してもらったんだと思ってます。スキルテストは多めに見てもらえたのかなと。

ーースキルテストで力不足を感じた一方で伸び代を見てもらえたという感じですね。

確かにそうかもしれない一方で、それまでに乗り越えないといけないハードルはあると感じますね。それが企業によって違う。例えばインターンに行っておくことが必要とか。
ソフトウェアの大手に行きたいなら、やっぱり就活始まってから頑張るだけだと少し遅いと思うんですよね。求められるスキルはそれだけ高いはずで、インターンにも来てくださいとなるかもしれない。

ーー目指す高さを正しく見積もって準備するのが理想ですよね。

就活生でそういったことに自分で気づくのは難しいと思うし、そういう(大手IT企業を目指す)道もあるよ、ということをより早い段階から教えつつ、何かそれに向かって努力できるような体制が整っていると、就活の再現性が高くなるというか。
決して高専生をIT系の会社に集めたいというわけではないけれど、こういった流れが広まっていけば、大手企業という選択を選ぶ人は増えるのかなあと思ってます。

”服が好き”がターニングポイントに

ーー1社目はアパレル業界に進まれましたよね。

先ほど言った通り、もともと何かしら好きなことを仕事にしたいというのは根底にありました。
服が好きな自分はアパレル業界に貢献できる働き方をしたいというのはぼんやりとは思っていましたね。ジーンズにハマって色落ちの記録をしたりレビューしてみたりと、アパレル業界への魅力は感じていました。

ーーアパレル業界に行きたいと思ったのはどの時期からですか?

そんなにめちゃくちゃ早い時期からなんてことはなくて。就活始めた4年の冬くらいに、自己分析で自分自身を整理して見つめ直した結果、みたいな感じでした。

ーーその企業さんは北海道の会社さんですよね?地元を離れて就職、というのは当初から頭にあったのでしょうか?

最初から地元以外で就職すると決めていたわけではなく、内定先の勤務地が北海道だったんですよね。第一希望の大手アパレル系IT企業は門が狭く内定が貰えなかったので、似たような事業をやられている企業さんが札幌にあると知って...という感じです。
この北海道に出ていく、という選択は人生の中で大きなターニングポイントになりました。

ーー札幌行きというのはやはり大変でしたよね。

そりゃあ大変でした!右も左も知らない人・町並みだったので(笑)。
とりあえず人間関係を意識して構築しましたね。まずは会社のチームメンバーから、という感じで。
私ごとではありますが、札幌行きという選択によって妻にも出逢ったので、本当に大きな人生のターニングポイントだったと思います。

ーー以前から耳にする地元へのUターン地方で働ける!みたいなことにも通じる気がしますね。

確かに。今はリモートワークみたいな働き方もできる時代。地元を大事にしたい人、都内が好きな人、そういったことに縛られない働き方ができる会社を選ぶのも、人生設計・戦略としては大事かもしれないです。


後編「仕事の軸とIT業界の特異性」に続きます!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?