見出し画像

燕と烏の話

5月6日 晴れ

本日のBGM 田端義夫


ツバメが4日前くらいから新しい巣を作ってて
ほとんど完成したようなので
段ボールの受けを取り付けました。
あいつら下界のことはどうでもいいと思ってて
排泄物を飛ばしまくるやべえ奴らなのです。

画像1

このスペースは扉が2箇所ある半分外みたいなところで、
昼は人の気配があって、夜は扉を閉めるので
ツバメの巣の立地条件としてはかなりの好物件なのですが、
それでも100%安全とは言えず、何回かに一度は
カラスやイタチなどのプレデター達にやられてしまいます。

画像2

プレデターの図


このスペースには合計3つの巣があるのですが、
はじめは別の巣にツバメのカップルが入ってて
卵も孵っていたのですが、
残念なことにいずれかのプレデターに
雛がやられてしまったようで、
そのつがいが出て行ったのと入れ替わりで
新しいカップルが巣を作り始めたということなのです。
同じスペースには1組限りとか決めがあるんでしょうか。

画像3


遠いツバメの図 これ以上近づくとすぐ逃げます


このごろカラスが近くをバタバタしていたので
先だっての雛失踪事件は
おそらくカラスの仕業であると推定した母は

カラス除けのためにこの黄色い輪っかを
ぶら下げてくれ、カラスは頭がいいから
これは何か罠があると思って近寄らないから
と言われ、

頭がいいのを相手にしてる割にはバカみたいな
罠だよね と思いつつ、まあそれで気が済むならと
脚立に登って、

既に老朽化した天井は釘を打つたびに
塗料が剥がれ落ちてくるので、
そんなもん目に入ったらかなわんと
下を向きながら上に向かって釘を打っていたのですが
これは大変な難作業でございました。
見ないで釘を打つと大体指を叩いてしまうようですね。


取り付け終わった後で
黄色ってカラスには見えないんじゃないの と
自分でヒモを用意したくせにそんなことを
言い出しやがった母ですが、

人間の色彩は3原色によるものだけど
鳥はそれに加えて紫外線を含めた4原色でものを
見てるから、人間の見えてる世界より
すごくカラフルに見えてるし、視力もいいから
こんなもん余裕で見えるわい!

と説明したところで、
そんだけ目がいいなら
やっぱりこんなのには引っかからないわよね
と思いましたが、これ以上何もしたくなかったので
思うだけにしておきました。
自然淘汰に任せよう。


最近のカラスによる他の被害に
釉薬を作るときに使う磁器のボールがあるのですが
外に置いていたそのボールがカラスによって
大量に盗まれていました。

画像4

これを一体どういうつもりで盗っていってたのか、
もし卵だと思って持っていってたとしたら
1,2個で違うって気付くだろうし、

もしや例の光るものを集めるという習性に関係があるのでは?
と思って調べてみたところ
光るものを集めるのは
光るものは硬いから、
そんで硬いもので嘴を研いだりしてるから
ということが書かれておりましたが ほんまかいな。
それなら1,2個でうまいことやれよ。

あんなにいっぱい取るのは
やっぱり遊びで集めちゃうんじゃないかしら。
知能が高いってそういうことのような気がしますね。
ボール返せ。

おれ


高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?