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パインアメの湯と銭湯の伝説を目撃した夜

「おーい、パインアメの湯だぞ、入ったか?」

私は伝説の目撃者となった。

神戸でアート巡り後はいつものサウナ、クアハウスへ。と行きたいところだが、2024年3月末から建て直しのため長期休業に入るという。 悲しい。

今後のために代わりのサウナを探しておきたい。
気になってた湊河湯へ行ってみた。京都の梅湯など各地の銭湯を継承・復活させてきた、ゆとなみ社によるここは2023年8月に復活。
450円でサウナ追加料金不要。シャンプー類完備。シンプルながらも風情ある空間だ。

風呂は数種類、スチームサウナは50度と穏やかで、外の露天風呂は外気浴に最適。
が、そこで目を引いたのは、日替わり風呂の「パインアメの湯」。そんな入浴剤?があるのね。

そこで伝説を目撃したのだ。
小さな娘を連れたパパが、露天風呂に入る前に叫ぶ。

「おーい、パインアメの湯だぞ、入ったか?」

女風呂へ向かって、だ。
さらに20分後、別のおじさんが突然、壁に向かって大声を出す。「おーい、薬あったっけな?」
…それ、いま聞く?

壁の向こうの女風呂と会話するなんて、テレビでしか見たことがない。本当にあるのね。
あちこちのサウナへ週1は行くが、この光景は意外と初めてだ。
私ならその行為はちょっと恥ずかしい。しかし彼らにはそこに、心理的にも物理的にも壁はないのである。

正直いうと、私は静かにサウナや風呂に入りたい。ボーッとしたいのだ。 しかしなんだか今回は伝説の目撃に興奮し、笑ってしまった。

あ、笑ったといえば、その後の親子の会話にも。

パパ「パインアメの良い香りするなぁ」
娘「うん、美味しいよ」
パパ「え、ダメ!飲んじゃダメだよ!」

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